2010年9月15日水曜日

20億年前の原子炉

以下は、約 20億年前に存在した「原子炉」の痕跡の写真です。ウラン鉱床の中でウラン 235 が自然に臨界量に達し、核分裂の連鎖反応が繰り返されていました。現代の原子炉内でおきているのと同じ核分裂の連鎖反応が数十万年間にわたって持続していたとのことです。人が手を伸ばしている先にある黄色い岩石が「原子炉」の痕跡である酸化ウランです:

この天然原子炉が見つかったのは 1972年のことで、場所はアフリカ中部のガボン共和国にあるオクロ鉱山(地図)です。

オクロの天然原子炉の痕跡は、現在の原子炉から生み出される核廃棄物が地下に埋設された後、地質学的な長い時間の中でどのように変化するか、あるいは変化しないかを調べるための貴重な資料となっています。

詳しいことはウィキペディアの解説をお読みください:

タイトルは忘れましたが、SF 作家・豊田有恒氏の小説にオクロの天然原子炉を題材にしたものがありました。天然原子炉が発散した放射能や放射性物質が地球上の生物の進化を促進したという内容だったと記憶しています。