2018年8月19日日曜日

フィジー諸島東方沖で M8.2


8月19日9時20分ごろ(日本時間)、南太平洋のフィジー諸島東方沖で M8.2 の地震が発生しました(震央地図)。震源の深さが約560kmの深発地震です。

この地震についての米国地質調査所(USGS)の解説を以下にまとめてみました:
  • 今回の M8.2 の地震は、トンガ海溝西方数百kmの南太平洋の深さ約 560km で、正断層によって発生した。

  • 発震機構解は、西北西または東南東の走向を持つ中程度の傾斜の正断層が破断したことを示している。

  • この地震が発生した地域では、太平洋プレートがオーストラリア・プレートに対してほぼ真西に1年あたり 81mm で移動している。

  • 震源の位置や深さと発震機構解は、この地震が沈み込んだ太平洋プレートのスラブ内部の断層によって発生したことを示している。

  • 震源が 300km より深い地震は、一般に深発地震とよばれる。深発地震は、同じ程度のマグニチュードの浅い震源の地震に比べて、震源直上の地表に被害をもたらすことは少ないが、深発の大地震は震央から非常に離れたところで揺れを感じることがある。

  • 現在までに記録された最大規模の深発地震は、2013年にロシア北東部沖のオホーツク海の地下 600km で発生した M8.3 である。沈み込んだ太平洋プレートの内部で発生した。このオホーツク地震は、アジアや遠方のモスクワ、太平洋をわたってアメリカ合衆国の西海岸でも揺れが感じられた。同様に、1994年にボリビアで発生した M8.2 の深発地震でも、震央から遠く離れた北アメリカから揺れの報告があった。

  • 今回の地震が発生した場所の周辺では深発地震がよく発生する。今回の地震の発生場所から 250km 以内では、過去1世紀間に M7+ の地震が 9 回発生しているが、すべて震源が 300km よりも深かった。これらの地震の中で最大の規模は、1919年1月に発生した M7.8 であった。

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