2018年8月13日月曜日

アラスカ北東部で M6.4


珍しいところで地震です。日本時間8月12日23時58分、米国アラスカ州北東部(震央地図)で M6.4(暫定値)の地震が発生しました。震源の深さは 9.9km と浅く、地殻内、プレート内地震と考えられます。M6.0を含む余震も発生しています:

米国地質調査所(USGS)の資料にある発震機構解から、横ずれ断層が動いたことによる地震と考えられます。震央地図を見ると、震央近くの丘陵の北縁が直線的で、東西に断層が走っていることを窺わせます。この走向は発震機構解ともおおよそ合致します。

今回の地震は、この地域で観測されたものとしては最大の規模です。この地域では、1995年に M5.2、2010年に M5.1 が発生しています。

アラスカ州の地震学者マイク・ウェスト氏は、今回の地震はこの地域でこれまでに発生してきた地震のテクトニックなパターンを踏襲しており、温暖化による永久凍土の融解や原油の掘削など人間の活動に起因する(human-induced)ものではない、と述べています。

最寄りの集落は、震央から北東に84km離れた人口250人の Kaktovik ですが、かなり揺れたものの被害は出ていないとのことです。原油の採掘にたずさわっている企業(複数)は、採掘施設やパイプラインに被害は出ていないとしています。


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