2025年2月12日水曜日

サマービルのゴースト・ランタンは地震発光現象か (続報)

 

米国地質調査所(USGS)の著名な地震学者 スーザン・ハフ(Susan E. Hough)博士の仮説は、その後、非常に多くのメディアに取り上げられています。以下の記事もその一つです:
 
この記事には、1977年3月23日の夜明け直前にルーマニアのブラショフ(Brasov、地図)近郊で撮影された地震発光現象の写真が掲載されています。翌 3月4日に M7.2 の地震がこの地域を襲い、その後数週間にわたって余震が続きました。
 
以下は上掲記事からの抜粋・テキトー訳です ——
 
1950年代から、サウス・カロライナ州サマービルの住民は、かつて鉄道の線路があった場所の近くの人里離れた道路を漂う奇妙な光の球の目撃情報を報告し始めた。地元の言い伝えによると、サマービル・ライトとして知られるこの不気味な光は、孤独な幽霊が持つランプの明かりだという。
 
この怪しい光や他の幽霊伝説は地震が原因なのかもしれないと、地質学者のスーザン・ハフ博士は 1月22日付 "Seismological Research Letters" 誌で述べている。カリフォルニア州パサデナにある米国地質調査所(USGS)のハフ博士は、地震の際に地面から上昇するラドン、メタン、その他のガスが、静電気や、岩石の動きや列車の通過ともなう火花によって着火し、それらの気体が発光した可能性があると示唆している。

プレート境界から遠く離れたサマービルは、地震が起きる場所とは思えないかもしれない。しかし、1886年にはマグニチュード 7 前後の地震が近隣のチャールストン市を壊滅させ、60人が死亡した。この地震とその後数十年間に起きた数百回の余震により、この地域の顕著な地震危険度が明らかになった。

この地域には幽霊伝説が豊富で、なかでも最も有名なのがサマービルの灯の伝説かもしれない。一般的には、ある夜、線路のそばで夫を待っていた鉄道員の妻が、夫が事故で首を切断されたことを知ったという話である。それ以来、そして死後も、彼女は毎晩線路に戻り、ランタンを持って夫の首を探し続けた、というのである。

この光が物理的なメカニズムで説明できるかどうかに興味を持ったハフ博士は、本、雑誌、オンラインの情報源を調べ、その地域での謎の球体の目撃記録やその他の超常現象の証言を調査した。博士はまた、光の目撃が始まるまでの期間である 1890年から 1960年に焦点を当てて、その地域の地震の歴史を研究した。

博士は、その期間に記録された地震はわずか数件しかないことを見出した。1907年にはマグニチュード 3.9 の地震があり、その後、目撃が始まった 1959年にはマグニチュード 4.4 の地震があり、その直後の 1960年には小規模な地震が 2回あった。これらの地震は、おそらく、さらに小規模な地震が伴っていたが、それらは検知されなかっただろう、規模が小さく地震が起きたとは誰も思わないが、このような地震で地震光が生成された可能性があると博士は言う。

この地域で報告されている他の超常現象、例えば車が激しく揺れる、物やドアが自然に動く、2階の部屋で足音が聞こえるなどについても、目立たない地震で説明できる。報告の多くは、修正メルカリ震度スケール II の揺れと一致しているようだとハフ博士は言う。揺れが弱く、特に建物の上層階で休んでいる人しか感じない場合、一般的にメルカリ震度 II とみなされる。
 
ハフ博士にとって、この研究の最も興味深い意味合いの 1 つは、他の場所での同様の幽霊話が微妙な地震活動と関連している可能性があるということである。「米国のさまざまな場所で、たくさんの幽霊が線路をさまよい、ランタンを持って生首を探しています」、「おそらく、浅い活断層を照らしているのでしょう」とハフ博士は語っている。
 
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