アトランティス伝説と結びつけられることもあるサントリーニ島(地図) の北東で、1月28日以降、最大 M3.0 に達する地震が 130回以上観測されています。ギリシャ政府は常設科学監視委員会による緊急会議を招集し、火山噴火のリスク評価をおこないました:
以下は記事の概略です ——
ギリシャ火山弧の常設科学監視委員会によると、地震はサントリーニ島の北東約 25km に集中しており、震源の深さは 25km から 5km の範囲です。揺れはサントリーニ島北部、主にイアで最も強く感じられました。
群発地震の発生場所から、サントリーニ島の北東 6.5km にあるコロンボス海底火山(Kolumbos submarine volcano)が関与している可能性が示唆されています。コロンボス火山は、サントリーニ島の火山群の一部で、1650年に起きた大噴火で知られ、火砕流、津波、ガス放出により甚大な被害と死者を出しました。
この火山は現在も活動中で、熱水活動と定期的な群発地震が発生しているため、この地域の監視の重要な対象となっています。地震活動がコロンボス断層系とカメニ断層系(Kolumbos and Kameni fault systems)に沿った地殻応力によるものか、より深部のマグマ・プロセスによるものかを判断するための調査が進行中です。
2011年から 2012年にかけての火山活動では、サントリーニ山頂下の浅所にマグマが貫入したことにより広範囲で地震が発生、温泉でガス放出が増加し、カルデラが水平方向に 12cm 拡大しました。このときは噴火には至りませんでしたが、当局は監視ネットワークと緊急対応計画を強化することになりました。
サントリーニ島が最後に噴火したのは 1950年で、小さな溶岩ドームと爆発的な活動が発生しました。これまでの噴火は、1939年から 1941年、1928年、1925年から 1926年、1866年から1870年に発生しており、火山爆発指数(VEI)は 2 から 4 でした。記録されている最も強力な噴火は、VEI 7と推定され、紀元前 1610年頃に発生しました。
この地域の火山活動は、アフリカ・プレートがユーラシア・プレートの下に沈み込むことによって発生しており、島は厚さ 25km を超える大陸地殻の上にあります。サントリーニ島の北東 6.5 km に位置する海底活火山であるコロンボスは、海底噴火の可能性を調査する上で重要な場所です。
この地域の火山活動は、アフリカ・プレートがユーラシア・プレートの下に沈み込むことによって発生しており、島は厚さ 25km を超える大陸地殻の上にあります。サントリーニ島の北東 6.5 km に位置する海底活火山であるコロンボスは、海底噴火の可能性を調査する上で重要な場所です。
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