2025年2月20日木曜日

衝突確率低下 — 小惑星 2024 YR4

 

2月19日までの観測データで、衝突確率は 1.5%(1/67)に低下しました。

以下は NASA の "Planetary Defense" ブログの記事 "Dark Skies Bring New Observations of Asteroid 2024 YR4, Lower Impact Probability" からの抜粋・テキトー訳です ——

満月の前後 1週間、(月の明るさによって)視界が限られていた空が暗くなった今、天文学者たちは小惑星 2024 YR4 の観測を再開した。小惑星はたいてい非常に暗いので、地上の望遠鏡で小惑星を観測するには暗い空が必要だ。満月のころは、空が明るくなりすぎて、これらのかすかな光点が検出できなくなる。

​​南カリフォルニアにある NASA ジェット推進研究所の地球近傍天体研究センター(Center for Near-Earth Object Studies)は、小惑星センターに報告された新しい観測結果を取り入れ、2月18日に 2032年の小惑星 2024 YR4 の衝突確率を 3.1% に更新した。これは、NASAがこのサイズ以上の天体について記録した衝突確率としては最高のものだ。しかし、2月19日水曜日、夜間に収集された新しいデータにより、衝突確率は 1.5% に低下した。

これらの最近の観測により、小惑星の軌道に関する不確実性がさらに狭まった。上記の図(1月27日時点2月19日時点)の黄色の点は、2032年12月22日の小惑星の可能性のある位置を表している。小惑星の動きを継続的に観測するにつれて、可能性のある位置の範囲はさらに狭まる。衝突確率をゼロにするには、地球が 2032年12月22日に小惑星 2024 YR4 の可能性のある位置の範囲外にある必要がある。
 
この小惑星が月に衝突する可能性も(はるかに低いが)ある。現在の計算では、この衝突確率は 0.8% と推定されている。

NASA の地球近傍天体探査(Near-Earth Object Surveyor)ミッションは、2027年9月以降に打ち上げられる予定で、赤外線で探査することで、NASA の未知の小惑星発見能力を増強する。小惑星や彗星は可視光では暗くても、太陽光で加熱されると赤外線で輝く。NEO サーベイヤーは、地上の観測施設を補完する宇宙の視点を追加することになる。

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