2月3日付「サントリーニ島近くで地震頻発、噴火を懸念 — ギリシャ (続報)」の続報です。
サントリーニ島(地図)北東の海域で起きている地震は、1月28日から 2月4日までの 1週間で 800回を超え、マグニチュード 5以上の地震も頻発しています。多くの住民が航空機やフェリーを使って島外に避難しています。ギリシャ政府は、地震は火山性ではないとしていますが、今後どのようなことが起きるのかについて専門家の見解は分かれているようです:
以下は、上記記事からの抜粋・テキトー訳です ——
アリストテレス大学テッサロニキ校のマノリス・スコルディリス教授は、この現象は群発地震である可能性が高いと考えている。群発地震とは、単一の主震を伴わない地震の連続である。同教授は、断層は非常に活発に活動しているように見えるが、1956年の地震以来、別の大地震を引き起こすのに十分なエネルギーが蓄積されている可能性は低いと指摘している。しかし、教授は現段階では完全に決定的な評価は難しいことを認めている。
コンスタンティノス・シノラキス教授は、サントリーニ火山は歴史的に約 50年ごとに小規模な噴火を起こしてきたことを指摘し、潜在的な火山活動について懸念を表明した。同教授は、ミノア文明時代のような大規模な噴火は現実的なシナリオではないと述べたが、継続的な監視の必要性を付け加えた。政府のブリーフィングで議論された最悪のシナリオの 1つは、大規模な海底地震または海底火山の噴火のいずれかによって津波が発生する可能性である。
アキス・ツェレンティス教授は、地震活動は前震の連続である可能性があり、近いうちにさらに強い地震が発生する可能性があると懸念を表明した。
アテネ国立天文台のアタナシオス・ガナス博士など他の専門家はより楽観的であり、現在のパターンは大地震の前兆ではなく、群発地震と一致していると指摘している。しかし、ガナス氏は、サントリーニ島のカルデラ付近でマグニチュード 6.0 の地震が発生する可能性を否定していない。この地震は、地滑りや津波を引き起こす可能性がある。
ギリシャ地震対策計画機構(Earthquake Planning and Protection Organization)の責任者であるエフティミオス・レッカス教授は、マグニチュード 5.0~5.5 の中程度の地震であれば、大きな被害をもたらすことなく断層系に蓄積された圧力をいくらか軽減できると期待していると述べた。
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