5月30日に火星に出現した砂嵐が急速に発達し、火星表面の4分の1を覆うまでに成長。火星に着陸してから約14年5ヶ月(設計寿命は90日)にわたって調査活動を続けてきた探査車・オポチュニティは砂嵐のまっただ中にあり、地球からの指令に応答しなくなっています:
- NASA Encounters the Perfect Storm for Science (砂嵐の拡大を示すGIF動画あり、砂嵐はピンク色に着色、中央のマークがオポチュニティの位置)
- Opportunity Hunkers Down During Dust Storm (写真、グラフあり)
- Shades of Martian Darkness (写真あり)
オポチュニティは太陽電池を動力源としていますが、砂嵐によって太陽光がほとんど届かない状態になったために電圧が低下し、"low power fault mode" に入っていると NASA ではみています。このモードでは、ミッション・クロックを除くすべての搭載機器への電力供給が停止されます。ミッション・クロックは定期的にコンピューターを作動させて、電力が回復しているかをチェックすることになります。砂嵐が去っても、太陽電池板に分厚く砂塵が積もっていれば回復が見込めないこともあり得ます(積もった砂塵を風が吹き飛ばしてくれる可能性もあります)。
もう1台の探査車・キュリオシティは、放射性プルトニウムを熱源とする原子力電池を動力源としているため、問題は生じていないようです。"I'm safe. Science continues":
Forecast: Dusty with a chance of dust. I'm keeping an eye on this storm. It blocked out the sun over @MarsRovers' Opportunity (hang in there, sis!) and has begun to show up here in Gale Crater on the other side of the planet. I'm safe. Science continues: https://t.co/JNEvjoD4gM pic.twitter.com/cVA8XZG1hx— Curiosity Rover (@MarsCuriosity) June 14, 2018
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