気象庁が3月に、気象衛星からの画像にもとづいて、海底火山「 噴火浅根」(地図)が噴火したと発表し、噴火警報と海上警報を発出したことについて、7月5日に開かれた第150回火山噴火予知連絡会で「気象庁が噴煙だとした衛星画像は発達した雲の可能性がある」との指摘がありました:
以下の資料の8ページから9ページにかけて、噴火浅根についての記述があります —— 「3月 29 日に実施した上空からの観測では、噴火、変色水及び浮遊物等は確認されませんでした。また、北硫黄島に火山灰等の堆積や地形変化等の特異事象はみられませんでした」、「3月 27 日から 28 日にかけて、硫黄島での地震計、空振計では噴火に伴うと思われる記録はありませんでした」、「3月 27 日から 28 日にかけての気象要因から、北硫黄島の地形の影響により対流雲が発生していた可能性もあります」:
- 第150回火山噴火予知連絡会による全国の火山活動の評価(別紙) (PDF形式)
以下の資料では、16ページと17ページ(各ページ右下の赤い数字)に噴火浅根の観測画像やグラフがあります:
- 第150回火山噴火予知連絡会 抜粋資料等(参考資料) (PDF形式)
現時点では、噴火浅根の「噴火警報(周辺海域)」と「周辺海域警戒」は継続しています。
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