福徳岡ノ場の大噴火によって放出された軽石は南西諸島だけでなく、伊豆諸島や神奈川県、千葉県の海岸にも流れ着いています。以下の記事では、福徳岡ノ場周辺の海底地形や、軽石を分析した結果からわかったことを、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の専門家が解説しています。
「福徳岡ノ場は南硫黄島と連続した火山体の一部と考えられます。南硫黄島の北には北福徳カルデラがあり、福徳岡ノ場はこのカルデラ内の中央火口丘と考えられます」、「西之島の噴火は安山岩であるのに対して、福徳岡ノ場や硫黄島のマグマはアルカリ成分が多い特徴的な組成をしています。その原因はよくわかっていませんが、沈み込んでいるプレートの不均一性(プレートの上の海山も沈み込んでいる?)が考えられます」:
- 福徳岡ノ場の噴火と軽石の成分(海底地形図2葉、写真1葉あり)
「(軽石には)海底よりおよそ 30キロから 60キロの深さに存在する『玄武岩』が、ごくわずかに含まれている」、「通常、海底付近のマグマだまりではみられない成分」、「地下深くにある玄武岩が、何らかの原因で海底付近まで上昇したのではないか」、「海底付近のマグマだまりで玄武岩のマグマが混ざったことで、軽石を大量に噴出するような大規模な爆発的噴火を引き起こした可能性がある」:
- 海底火山の軽石分析「地下深くの玄武岩が上昇し大規模噴火か」 (動画、写真あり)
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