アメリカン・フットボールの試合で、観客の歓声や足の踏み鳴らしが近くの地震計に最大マグニチュード2の震動として記録されたとのことです:
日本では今年の10月に、もっと広範囲の震動が富士山で観測されていました。以下は、10月22日に開かれた第127回火山噴火予知連絡会定例会で使われた資料(PDF形式、16MB)にある東京大学地震研究所の報告です:
2013年10月12-14日に富士山周辺で特異なスペクトルを持つ微動が観測された。地震研究所のほとんどの観測点で観測されており、振幅分布が時間的に変化する。振幅のピークは富士山山体から離れたところにあり、火山性ではないと思われる。
富士山体に対して北から北北東の観測点で振幅が卓越する場合(タイプ1)と北西から西の観測点で卓越する場合(タイプ2)の2つのケースがある。いずれも、1-5Hzに卓越周波数があり、ピーク周波数が不連続に移動する。また、複数のピークが見える。
同じ資料にある気象庁の報告は次のようになっています:
10月12日~14日にかけて、ハーモニックな震動が観測された。観測された時間帯に富士吉田市(山頂から北方向)及び富士宮市(山頂から西方向)でコンサート等が行われていたとの情報がある。
富士山の近くであまり大騒ぎすると、噴火のトリガーになりかねない ―― なんていうことはないでしょうね。
関連記事
- 全国の火山活動の評価 (10年2月3日)
- 火山活動解説資料(平成22年3月分) (10年4月9日)
- 箱根山の地震 (10年9月14日)
- 異常湧水 ― 静岡県富士宮市 (10年10月22日)
- 黒い砂 (10年12月16日)
- 卯年に起きた大惨事 (11年1月9日)
- 富士山のマグマだまりにひび (11年12月11日)
- 箱根火山で群発地震 (11年3月11日)
- 箱根火山で群発地震 (続報) (11年3月14日)
- 今年も異常湧水 ― 静岡県富士宮市 (11年9月19日)
- 富士山の麓は「水浸し」状態 (11年10月2日)
- 毎月11日前後の地震 (12年1月14日)
- 異常湧水に収束の兆し ― 静岡県富士宮市 (12年1月25日)
- 山梨県東部の地震と富士山 (12年1月29日)
- 富士山に〝農鳥〟出現 (12年2月4日)
- 異常湧水に収束の兆し ― 静岡県富士宮市 (続報) (12年2月12日)
- 富士山3合目付近で湯気 ― 気象庁 (12年2月18日)
- 富士山3合目付近で湯気 ― 気象庁 (続報) (12年2月29日)
- 富士山3合目付近で湯気 ― 気象庁 (続報-2) (12年3月8日)
- 富士山で大規模な崩落 (12年4月27日)
- 富士山に亀裂 (12年7月10日)
- コウモリ大群の異常行動 ― 富士山 (12年9月1日)
- 富士山噴火 Xデーの予兆? (12年9月3日)
- 震災で富士山マグマ溜まりに圧力 (12年9月7日)
- 政府インターネットテレビ「火山災害から ・・・」 (12年10月22日)
- 3・11以降に現れた富士山噴火の前兆 (12年10月24日)
- 富士山は異常なし、ただし ・・・ (12年10月25日)
- 本当に怖いのは南海トラフ巨大地震より「富士山噴火」? (12年11月13日)
- 富士山の小規模噴火に注意 (12年11月22日)
- 河口湖の水位が大幅低下 ― 山梨県河口湖町 (13年3月24日)
- 河口湖の水位が大幅低下 ― 山梨県河口湖町 (続報) (13年3月28日)
- 富士山直下の地震 (その1) (13年4月3日)
- 富士山で大規模地割れや陥没 (13年4月10日)
- 河口湖の水位が大幅低下 ― 山梨県河口湖町 (続報-2) (13年4月10日)
- 富士山噴火と琵琶湖地震 (13年5月13日)
- 富士山で深部低周波地震が一時的に増加 (13年8月9日)
- 富士山で地殻変動? (13年10月24日)
- 河口湖の水位が大幅低下 ― 山梨県河口湖町 (続報-3) (13年10月28日)
- 「富士山噴火まで2年切った」 (13年11月12日)
- 富士山で深部低周波地震 (13年11月15日)