今年、注目すべき宇宙開発上の予定をまとめた記事です:
取り上げられているのは以下です:
- SpaceX's 1st orbital Starship launch to space
- Private astronauts fly to International Space Station with Axiom Space
- Moon landing by Houston's Intuitive Machines
- NASA's SLS megarocket launches 1st moon mission
- Starliner's second uncrewed test mission
- Starliner's first crew test flight
- Europe's JUICE launch
- James Webb will come online
- ULA's 1st Vulcan rocket launch
- Russia lunar landing mission at south pole
- Falcon Heavy launching Psyche mission
- India's Gaganyaan uncrewed test flights
- Debut of Blue Origin's New Glenn rocket
- Juno flying by Europa
- DART impacts Didymos in September
- ExoMars rover Rosalind Franklin launching in September
- NASA's PRIME-1 mission launching in December
- Dream Chaser cargo missions
たくさんありますが、この中で私が特に期待しているのは “James Webb will come online” と “Juno flying by Europa” です。
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は昨年のクリスマスに打ち上げられました。現役のハッブル宇宙望遠鏡の後継で、主鏡の口径は 6.5m(ハッブルの2.7倍)。その解像度はすさまじく、40km先にある1セント硬貨や、550km先に置かれたサッカー・ボールを識別することができるとされています。当初は2007年に打ち上げられる予定でしたが延期に次ぐ延期で、開発予算は約1兆円に上りました。主な使命は、138億年前の宇宙誕生(ビッグ・バン)から約2億年後に輝き始めた最初の恒星を観測することです。現在は、地球から太陽の反対方向へ約150万km離れたラグランジュ点(L2)に向かって移動中で、到着後は地球と同期して太陽のまわりを公転します。通常の科学観測の運用が始まるのは今年の夏の終わりごろとのことです。
木星探査機ジュノーは2011年に打ち上げられ、2016年に木星の極周回軌道に入りました。これまで、木星(特に北極や南極)やその衛星の極めて鮮明で美しい画像を地球に届けてくれています。今年は、2月に衛星エウロパから約4万7000kmのところを通過、さらに9月下旬にはエウロパの表面からわずか 355kmの上空を通過することになっています。氷で覆われた表層の下に海洋があり、生命が存在する可能性があると考えられている巨大な衛星の表面の詳細を撮影した画像が送られてくると期待されています。