2017年8月29日火曜日

稍深発地震の発生メカニズムを解明 ― 愛媛大学


愛媛大学のプレスリリースから。「稍深発地震は変形エネルギーが局所集中することによって起きるプレート岩石の溶融が原因であることを明らかにしました」:

概要です:
  • 稍深発地震は深さ50~300 km のプレート内部で発生。

  • 一般的な断層のすべり現象では説明ができない。

  • 微量の水(地球深部水)によって誘発された断層すべりが原因であろうとする仮説が支持されてきた。

  • 地球深部水が存在しないと考えられる場所でも稍深発地震が起きている事実を説明できない問題点があった。

  • プレートの岩石の一部分に変形のエネルギーが局所的に集中することで、部分的に岩石が溶融し、その結果岩石の強度が低下して断層ができ、地震の発生に至ることが、実験の結果明らかになった。

    プレート岩石に脆弱層(微細鉱物粒子からなる)が存在 → 脆弱層に変形エネルギーが集中 → 局所的かつ瞬間的に 1840℃に達する高温が発生 → 岩石が溶融 → プレート岩石の強度は大幅に低下 → 断層形成 → 稍深発地震発生。

実験の概要や装置の画像が上掲のPDF文書にあります。