NASAの地球近傍天体研究センター(CNEOS)の発表です。推定直径4.0~9.0kmの小惑星〝3122 Florence〟が、9月1日に地球に700万kmまで接近します:
小惑星 | 推定直径 (km) |
接近日時 (日本時間) |
接近距離 (LD) |
---|---|---|---|
3122 Florence (1981 ET3) | 4.0~9.0 | 9月1日 21:06 ±00:01 |
18.38 |
(1LD=地球から月までの平均距離)
以下は上記発表の要旨です:
- 小惑星 Florence が8月末に地球に近づき、9月1日に地球のそばを通過する。
- 最接近時の地球との距離は700万km、地球から月までの距離の約18倍。
- 多くの小惑星がこの距離よりも地球に近いところを通過するが、それら全ては小さな小惑星である。
- 1世紀以上前に最初の地球近傍小惑星が見つかって以来、 この距離まで近づく小惑星としては Florence が最大である。
- Florence の直径はおおよそ4.3kmと推定されている(CNEOS のデータベースには 4.0~9.0km と記載)。
- 明るさの変化の観測から、2時間20分ほどの周期で自転しているとみられる。
- 8月末から9月初めにかけて、9等級の光度に達すると予測されており、小口径の望遠鏡でも容易に観測できるとみられる。
- 小惑星 Florence は1981年に発見され、近代看護の基礎を築いた Florence Nightingale(1820-1910)に敬意を表して名づけられた。
- Florence の追跡観測は40年近くにわたって続けられており、その軌道は精確に知られている。軌道計算によれば、今後多くの世紀にわたって Florence が地球に衝突するリスクはない。
Florence はアモール群に属する小惑星です。同群で有名な小惑星としては〝433 Eros〟があります。探査機が周回・着陸した最初の小惑星です。
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