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2009年12月1日火曜日

「夜空のスマイリー・フェイス」から 1年

憶えておいででしょうか。ちょうど 1年前、つまり 2008年 12月 1日の夜空に「スマイリー・フェイス」が現れたことを。以下は、その現象に関するこのブログの記事です:
記事の中でリンクを張っている写真の中には、すでにリンク切れとなっているものもありますので、以下を参照してください:
このスマイリー・フェイスは、向かって左側の目が金星(宵の明星)、右側の目が木星、そして口が三日月で構成されています。

天球上で、金星や木星などの惑星はほぼ黄道上を、月は白道上を移動していきます。そして黄道と白道はおおよそ一致している(白道は、黄道の周辺 8 度の範囲におさまる)ため、いろいろな惑星が月と接近してさまざまなパターンを見せてくれます。このスマイリー・フェイスもそのようなパターンの一例に過ぎません。

黄道と白道の関係については、以下の説明がわかりやすいと思います:
このブログの一昨日の記事「『月が赤いです』という投稿」で、月の見かけ上の位置について T氏の誤りを指摘しましたが、このスマイリー・フェイスについても T氏はスゴイことを書いていました:
(前略)
分かりません、原因不明の天体現象です??、↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081202-00000573-san-soci
金星と木星は確かに接近するのは天文学でもちゃんと記載されていますが、これに月が加わって笑顔の形になるというのは過去にもあまり例が無いでしょう。恐らく、私個人的には天文のほうでは無くて見ている側・つまりうちらの地球のほうの自転回転力の変化か?地磁気の変化・つまり磁気フィールドの異常によってこの様な珍しい現象が現われた・と思っています。地球温暖化も影響している可能性は否定できないでしょう。この様な軌道で見える現象というのは天文学でも無く恐らく初めての現象で有ると思います。
(後略)

『ドライブ旅行・運転、他』ブログの 2008年 12月 2日付記事「夕方になって」より引用

引用中のリンク先記事はすでに削除されています。当該記事は、産経新聞が 12月 2日 14時47分付で配信した「次はいつ? 夜空ににっこりマーク」と題するものです。手元にその写しがありますが、著作権の制約上、ここに転載するのは控えます。
上記を読んでいただければ、天体の運行についての T氏の理解がどの程度のものか、おわかりいただけると思います。リンクをたどって続きの部分も読んでいただけると、さらにスゴイ展開を目にすることができます。

先日の赤い月に関連した私の指摘に対して、T氏は的確に答えることができずにいます。そして、あろうことか私を陥れるためのフェイクであったなどという荒唐無稽な言いわけを持ち出し、私に対する事実無根の侮辱や対人論証に終始しています。このスマイリー・フェイスの時も、どなたかを嵌めようとしていたのでしょうか (grin)。

2009年11月29日日曜日

「月が赤いです」という投稿

件(くだん)の『異常現象に気付いたらお知らせください。』という掲示板に、以下のような投稿がありました:
No.107206 大阪淀川から月が赤いです 投稿者:淀川ママ 投稿日:2009/11/28(Sat) 01:17

今現在の角度は45度位ですが、こんな角度の色は見たことがないです。(以下略)
「淀川ママ」という投稿者は、28日午前 1時 17分の投稿で、「今現在の角度は45度位ですが」と書いています。しかし、28日の大阪での月没時刻は 午前 2時 9分ですので、午前 1時前後の月の仰角が 45度もあるとは考えられません。実際の高度は、かなり低かったと言わざるをえません。(月没時刻は、『天文年鑑 2009年版』(誠文堂新光社)による。)

「淀川ママ」という人が、うその報告をしたとは思いません。天体の高度(仰角)は錯覚しやすいも のです。腕をいっぱいに伸ばしたときの握り拳や指の幅を基準にして、地平線からその拳何個分、あるいは指何本分の高さというような報告であれば客観性が増すと思います。拳や指の幅を基準にした仰角の測定法は、以下のページの一番下に図入りで解説されています:
上記の「月が赤いです」といういささか不得要領な投稿を受けて、「多摩人」という人物(以下 T氏)が、自身が運営する掲示板ともブログともつかない『地震の掲示板ブログ』というところで、次のような議論を展開しています:
大阪の淀川から「月が赤い報告」、島根県東部のM3.6、芸予地震の前と同じ様な現象が出ています。瀬戸内海でしょうか?・気になります(汗)。
(中略)
午前1時に近い位置で月がかなり赤い状態ならば、すでに真上付近に上がっている事になり、非常に兵庫県南部地震の前と同じ被害地震の可能性がどこかで有るかもしれませんので、要注意でしょうか。芸予に限らず、他の地域の可能性も考慮に入れておく必要が有るでしょう。
(以下略)

前兆かもしれません?!」(投稿日:2009年11月28日(土)09時11分26秒)より引用
これを書いた T氏は、月の見かけの運動が理解できていないのではないでしょうか。「午前1時に近い位置で月がかなり赤い状態ならば、すでに真上付近に上がっている事になり」と言っていますが、時刻だけで月の位置が決まるものではありません。同じ時刻であっても、月齢などによって月の位置は大きく変わります。

また、T氏は、報告者が「45度位です」と述べているにもかかわらず、「すでに真上付近に上がっている」と書いています。同氏にとっては、仰角 45度は真上なのでしょうか。だとしたら、こちらがびっくり仰天です。

2009年11月19日木曜日

今年の獅子座流星群

11月 18日(水)早朝にピークを迎えた今年の獅子座流星群ですが、流星の出現数は全体的に見て「普通」のレベルだったようです。アメリカ・ユタ州を中心とした地域では、大火球が出現したことが報じられています:
こちらの記事には、上記の大火球が残したと思われる長大な「流星痕」の写真があります:
典型的な流星痕の写真が以下にあります。獅子座流星群が大量出現した 2001年に撮影されたものです。流星痕は、初めは流星の軌跡に沿って出現しますが、時間の経過とともに上空の風に流され、変形していきます。この写真の流星痕でも、高度によって風の速度や方向が違っていることがよくわかります:
以下は、20世紀最大の出現といわれた 1966年の獅子座流星群の写真です。獅子座にある輻射点(放射点)から放射状に無数の流星が飛んでいることがわかります。流星のもととなる微小天体は、並行して地球大気圏に突入してくるのですが、遠近法の効果でこのように一点から広がって飛び散るように見えます。鉄道のレールを見たとき、本来は平行な 2本のレールが、遠方では一点に収束し、自分に近づくにつれて開いているように見えるのと同じです。地震前兆関係の掲示板やブログでは、しばしば「放射状雲」なるものの報告を目にしますが、そのほとんどは遠近法の原理で説明がつくものです。
輻射点から自分の方に向かってくる流星があったとしたら、どのように見えるでしょうか。この場合、普通の流星のように線状に流れるのではなく、輻射点近くの一点がパッと光り、さっと消えるだけです。そのため、静止流星と呼ばれます。私は、学生時代の流星観測会で 1度見たことがあります。パッと光った後、さっと消えなかった場合は、…… わかりますよね。

静止流星については、以下のページの中ほどに説明があります:

余談: 『地震の掲示板ブログ』というところの「現在の情報」(2009年11月18日(水)12時34分39秒)というタイトルの記事で、以下の新聞記事に掲載されている獅子座流星群の写真に対して「まあ~、沢山w」とコメントしています。誤解する方があるかもしれませんが、たくさん写っているのは実は流星ではなく、恒星です。固定カメラで撮影したために、日周運動によって移動し、線状に写っています。流星は、画面上部に 1本ひっかき傷のように写っているのが目立つ程度です:

過去の関連記事

2009年9月13日日曜日

駿河湾の地震についてあれこれ (その 5)


雨と地震の関係


地震前兆関係の掲示板やホームページでは、「雨が降っているときには地震が少ない」とか「降雨は地震を抑圧する」ということが、しばしばまことしやかに語られます。もともと降雨日数は、そうでない日数より大幅に少ないので、雨と結びついて記憶される地震が少なく、そのような錯覚が生じるのも無理からぬことです。そのような錯覚に陥らぬためにも、今回の駿河湾の地震は雨、それも大雨の最中に発生したと言うことは記憶にとどめておくべきだと思います。


月齢

月齢と地震の関係も地震前兆関係の掲示板やホームページではよく話題になります。「満月トリガー」、「新月トリガー」、あげくの果てに「半月トリガー」まで。それらのトリガーで危険日とされる日数、たとえば当日プラス前後 2日(合計 5日)とすると、1朔望月(約 29.5日)のうち、実に 20日(5日×4回)が危険日になってしまいます。今回の駿河湾の地震は、月齢 19.7 の時点で発生しました。8月 6日が満月、8月 14日が下弦ですから、どの「トリガー」にも該当しません。


鉄道の運行障害はあったのか

地震前兆関係の掲示板やブログでは、鉄道の運行障害が起きると、短絡的に「断層からのイオン」や「断層からの電磁波放射」が原因だの、VVVF 制御(可変電圧可変周波数制御)を採用している車両は電磁気的な妨害に弱いだの、と断ずる向きがあります。今回の地震が起きたと考えられる「静岡-石廊崎-新島 構造線」の北西方向への延長は、交通の大動脈である東名高速道路や東海道新幹線の軌道を横切っていますが、その付近で地震の前に「断層からの電磁波放射」などによって自動車や新幹線に運行障害が発生することはありませんでした。この付近を通る東海道新幹線の車両は、現在ではすべて VVVF 化されているのですけれど。

なお、公平を期するために付け加えますが、地震の 2日後の 13日には、余震の揺れによる停電で、新幹線が 10分間ほど運転を見合わせています。


【2009年10月27日追記】

上記の「鉄道の運行障害はあったのか」の記述に対して、以下のようなコメントがありました(「地震の掲示板ブログ」 http://8816.teacup.com/tamajin/bbs/2265 より引用):
それはそうですよ、NEMOさん。だって、地震の発生が早朝の早い時間帯ですから運転本数も少ないですし、鉄道障害が出るはずも無いです。
(中略)
鉄道自体の障害については、地電位上昇と深い関わりが有る・というのはずっと記載しているはずです。
このコメント、どういう意味があるのでしょうか。なんの説明にもなっていないと思います。私が、「その付近で地震の前に (中略) 自動車や新幹線に運行障害が発生することはありませんでした」と書いたのは、地震当日早朝の時間帯に限定した話ではありません。それ以前から、当該地域で自動車や新幹線に運行障害が発生していなかったと書いているのです。地震前の短い時間帯だけが対象ではなく、もっと長い期間について述べています。

ひょっとして、この人物は「鉄道の運行障害は、地震発生の直前にしか発生しない」と断定しているのでしょうか。そう断定できるのであれば、この人物がしばしばおこなっている、鉄道の運行障害と地震を安易に結びつける主張も検証が非常に容易になります。運行障害の数時間後、あるいは半日後程度までの間に、障害のあった地域で地震があったかを調べれば良いのですから。

「~というのはずっと記載しているはずです」は脈絡が変です。このコメントをした人物は何が言いたいのでしょうか。いっぱしの権威者のつもりなのでしょうか。まるで、学校の教師が生徒に、あるいは師匠が弟子に対して「オレがいつも言ってるだろう」と叱っているかのような尊大な口ぶりです。この人物が何を記載していようが、私がそれに従う謂われはありませんし、地震の前に運行障害が起きていなかったという事実も動かせません。

この人物は同じ投稿で次のようにも書いています:
むしろ、なぜ・短絡的に何でも断定してしまうのかが非常に私自身・不思議です。断定=そこで研究がストップしてしまう事になり、それこそ不思議な現象とか自然現象、不可解な現象というのは違う考え方を持って検証も必要では。
これはそっくりそのままこれを書いた人物本人に当てはまっています。自分で書いたことをよく拳々服膺して、自戒した方がよいのではないでしょうか。

【追記終わり】

(続く)