日本時間5月15日午後5時16分すぎ、珍しい場所で M6.6、深さ10km の地震が起きました(震央地図):
震央地図で見ると、ビスマルク海から北に延びる東カロリン海盆が北西に屈曲した溝のような海底地形に震央が位置しています。横ずれ断層の運動によって発生した地震ですが、地形との整合性を考えると左横ずれ断層でしょうか(USGS資料)。
この付近のテクトニクスは複雑です。パラオの南、北緯5°付近に太平洋プレートとフィリピン海プレートの相対運動の極があり、そこより南では両プレートは互いに遠ざかるように動き、間にアユ・トラフ(西パプアからパラオに向かって伸びるトラフ)が形成されています。今回の地震が起きた溝のような地形は、太平洋プレートの中でフィリピン海プレートから遠ざかる部分と近づく部分との境界になっているのかも知れません。
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