シリーズ第 1 弾は襟裳(えりも)海山です。北海道・襟裳岬の南東約 180km にある海山で、日本海溝と千島・カムチャツカ海溝の接続部に位置しています。海山の海底からの高さは 4200m (富士山より高い)ありますが、それでも頂上から海面まではまだ 3735m もあります。北緯 40°よりも北にあるにもかかわらず、その頂上部には白亜紀のサンゴ礁に由来する石灰岩があります。これは、白亜紀には襟裳海山が南方の暖かい海にあり、その後太平洋プレートに運ばれて、少しずつ高さを下げながら現在の位置に至っていることを物語っています。
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襟裳海山の裾野はすでに海溝軸に達しており、今後、山体の西側(海溝軸に近い側)に正断層が発達、それに沿って山体の崩壊が進み、徐々に陸側プレートの中に潜り込んでいくことになります。地震波などを使った探査で、襟裳海山と海溝軸をはさんで反対側の地下には、過去に沈み込んだ別の海山の痕跡が見つかっています。このような過去に沈み込んだ海山が、地震性スリップの発生する深さまで沈み込むと、地震の原因となるアスペリティになると考えられています。
襟裳海山の北に、陸側の海溝壁が U 字型にえぐられている場所があります。これは、過去に海山が沈み込んだ跡に特徴的な地形と考えられます。
グーグル・マップの操作法はご存知の方が多いと思いますが、念のために書いておきます:
- マップ上でマウス・ポインターが「手」の形になっているときに、左クリックしたままマウスを動かすことによって、マップを任意の方向にずらすことができます。
- マップの左上部にある「+」か「-」を左クリックすることによって、マップの縮尺を変えることができます。
- 拡大率をあまり大きくすると「この地域の詳細画像は表示できません」などのメッセージや空白がマップに表示されることがあります。
- マップ上の任意の地点をダブル・クリックすると、その地点を画面の中央に持ってくることができます。
- マップの左下にある「大きな地図で見る」をクリックして、広い範囲を表示することをおすすめします。
- 「襟裳海山」と書かれた吹きだしは、その右上にある「×」をクリックすれば消えます。再度表示するには、襟裳海山につけられたピン型のマークをクリックします。