香港の英字紙『South China Morning Post』から「この中国の AI モデルは地震予知に大きな変化をもたらすのか?」というタイトルの記事です:
- Is this Chinese AI model a seismic change in earthquake prediction? (オリジナル記事、制限有り)
- Is this Chinese AI model a seismic change in earthquake prediction? (同一内容、制限なし)
中国が、膨大なデータをマイニングして地震予知に役立てる初の大規模人工知能モデルを開発した。
「DiTing」と呼ばれるこのモデルは、世界最大級のデータセットに基づいており、開発者によると、地震信号の検出、地震活動の監視、地震への迅速な対応に使用できる。
「DiTing は中国地震観測ネットワークからの膨大なデータと高度な人工知能技術に基づいており、地震信号の認識精度と速度を大幅に向上させた。」(中国地震局地球物理研究所副所長 Chen Shi 氏)
プロジェクトの名前「DiTing」は、宇宙のあらゆる場所から信号を拾うことができる中国仏教の神獣に由来している。
このモデルは、予測や決定を行うためにすでに 1億のパラメーター(または変数)を評価でき、その合計は 8月には 10億に達すると予想されている。モデルのパラメーターが多ければ多いほど、データセットの詳細を捉える能力が高まり、全体的なパフォーマンスを向上させることがでる。
DiTing は、2019年にスタンフォード大学の研究者が開発し一般的に使用されている地震データセットである STEAD モデルよりも多くのデータに基づいている。STEAD は 1984年から 2018年までの約 45万件の地震をカバーしていたが、「DiTing」は 2013年から 2020年までの中国での 78万7010件の地震をカバーするデータを使用した。
研究者らは、このモデルは鉱山の地震監視、シェールガス採掘、都市の地下空間構造の検出、水中地震監視などの分野でも使用できると述べている。