2014年10月25日土曜日

蔵王山で重力変動


蔵王山の地下で起きている物質移動を観測するためにおこなわれたハイブリッド重力観測の結果、蔵王山の御釜(地図)付近で2013年7月から2014年7月までの1年間に+30マイクロガル(microgal)を越える顕著な重力異常が観測されたとのことです:
  1. 蔵王山の御釜付近で 30 microgal を越える顕著な重力異常が認められる。

  2. 御釜から 4km 程度以上離れたところに認められる、20 microgal 程度の重力減少は、東北地方全域の広域的現象である (東北地方太平洋沖地震の余効変動; 同一期間の絶対重力観測結果から、仙台で -11 microgal、江刺で -17 microgal、由利本荘で -8 microgal の変動が得られている)。

  3. 「2」の効果を考えると、火山起源の重力変動は御釜付近では、50 microgal を越える可能性がある。

上は、10月23日に開かれた第130回火山噴火予知連絡会定例会で使われた下記資料の74~75ページからの引用です:

重いマグマが地下から上昇してくると地上では重力の増加が観測されます。「重力は地下での質量移動を直接反映するため、最近では、精密重力の繰り返し測定が、火山のマグマの動きをモニターする1つの有力な方法となっている」(出典)とのことです。


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