5月20日付「ビスマルク海で海底噴火」の続報です。
特記のない限り、時刻はすべて現地時間です。
- ラバウル火山観測所(RVO)の報告によると、5月8日01時15分ごろ(当該地域の超低周波音データに基づく)にビスマルク海中部(地図)で始まった噴火は、5月13日から 20日にかけて続いた。
- 5月13日から 14日にかけて、密度や勢いの異なる蒸気とガスの噴煙が噴火地点から立ち上り、西および北西へ流れた。また、変色した海水も同地点から流出した。
- 5月15日までに、衛星画像から、互いに約 2.5km 離れている 2つの噴出口領域に由来する蒸気とガスの噴煙が確認された。東側の領域の直径は約 1.5km、西側の領域の直径は約 500m であった。
- 5月15日11時13分ごろ、M5.4 の地震が観測された。
- 5月15日から 16日にかけて、衛星画像で確認された軽石ラフト(漂流する軽石の集まり)は、発生源から最大 2km 離れた地点でも熱異常を示しており、当初、これらの軽石ラフトが厚かったことを示唆している。
- 5月16日に確認された、噴煙の基部に沿ってほぼ西南西-東北東方向に延びる全長 5km の熱異常域は、当初高温だった浮遊する軽石に起因する可能性がある。
- 5月16日には、火山灰の可能性を示す微弱な兆候が検出されたが、これらは表面で急激な減圧により崩壊した軽石の破片によるものと考えられる。
- 5月15日から 17日にかけては、雲により衛星画像の一部が遮られ、活動の解釈が困難となったが、データからはこの期間中も噴火が海底で継続していたことが確認された。
- 5月18日から 20日にかけて、蒸気噴煙は前日よりも拡散し、西および北西へ流れた。微風の影響もあり、水蒸気噴煙は海面から 5.5km の高さまで上昇した。変色した海水は西、南西、北西へと流れた。
- 報道記事によると、地元の漁師が水蒸気噴煙を目撃し、その様子を撮影した。漁師は付近で死んだ魚が確認できたと述べ、「(噴火の)音は雷のようで、海からは金属が燃えるような臭いがする」と語った。
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欧州宇宙機関(ESA)の衛星 Sentinel 2 が 5月22日に撮影した画像によると、「噴火の勢いは弱まったように見えるものの、依然として軽石や海水の変色を引き起こし続けている。また、熱異常も依然として確認されており、噴煙の周辺の海面付近に高温の物質が存在していることを示している」:
Another great #Sentinel2 capture of the region on May 22 shows that the eruption appears to have declined in vigor, but continues to generate pumice and discolored seawater. Thermal anomalies are also still present, indicating hot material at the surface in the vicinity of the eruption plumes.
— Prof. Simon Carn (@simoncarn.bsky.social) 2026年5月23日 3:01
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