2025年5月3日土曜日

ドレーク海峡で M7.4

 
5月2日21時58分(日本時間)、南アメリカ大陸南端のホーン岬と南極大陸から伸びた南極半島の間にあるドレーク海峡で、M7.4、震源の深さ 10km の地震が発生しました。逆断層タイプの大地震です。
 
この地域では、太平洋側から大西洋側に向かってスコシア・プレートが突入するような配置となっており、それに引きずられて南アメリカ大陸の南端と南極半島が東に靡くように湾曲しています。
 
以下は、米国地質調査所(USGS)の Tectonic Summary からの抜粋です:
 
2025年5月2日にチリとアルゼンチンの南岸沖で発生したマグニチュード 7.4 の地震は、浅い深さでの逆断層運動の結果として発生しました。この地震はドレーク海峡の地下にある北東または南西に傾斜する逆断層で発生し、この地域のプレートの相対的な収束運動と一致しています。 
 
今回の地震は、複雑な地殻変動の相互作用がある地域で発生しました。この地域では、南アメリカ・プレート、南極プレート、スコシア・プレートが三重会合点(triple junction)と呼ばれる一点で出会っています。南極プレートと南アメリカ・プレートは主に収束型の境界を形成しており、南極大陸が南アメリカプレートに対して約 16mm/年の速度で東に向かって収束しています。この地域の発震機構解析からも明らかなように、南極プレートとスコシア・プレートの境界は北部では主に収束型境界であり、南に向かうにつれて斜め収束型境界に移行しています。南アメリカ・プレートとスコシア・プレートの境界は、南アメリカ大陸の南端を東西に横切り、トランスフォーム・プレート境界を形成しています。
 

Uncommon M7.4 reverse faulting #earthquake in the subduction zone in Drake passage south of South America. 🧪⚒️ earthquake.usgs.gov/earthquakes/...

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— Jascha Polet (@jascha.bsky.social) 2025年5月2日 22:50
 
最近、南極プレートの周辺で大きな地震がよく起きています:
  • 4月2日 M6.3 深さ 10km Pacific-Antarctic Ridge
  • 4月16日 M6.6 深さ 10km southeast Indian Ridge
  • 4月29日 M6.8 深さ 12.1km Macquarie Island region
  • 5月2日 M7.4 深さ 10km 2025 Drake Passage Earthquake
  • 5月2日 M6.4 深さ 10km SSE of Ushuaia, Argentina