7月6日付「東京群発地震 Tokyo seismic swarm」の続報です。
以下は、ツイートのリンク先にある記事 "Magnitude-5.9 quake is the latest and largest in Tokyo seismic swarm" の主要部分のテキトー訳です。非常に日本語に直しにくいところがあり、誤訳しているかも知れません:
ここまでの発生状況
首都圏近郊で最近頻発しているマグニチュード5.0以上の地震は、壊滅的な地震発生のリスクの高さを際立たせている。2020年4月1日から6月28日までの間に、東京都心から100kmの範囲内でマグニチュード5.0以上の地震が6回発生しており、これは1950年以降のマグニチュード5.0以上の地震の年間平均発生率の2倍に相当する。この発生ペースが続くと、2020年末までに同様の規模の地震が14回も東京を襲うことになる。
上の地図の群発地震(赤い点)は、過去の地震(青い点)とほぼ同じ場所で発生しており、過去に滑ったのと同じ断層が昨今の群発地震の間も滑っていることを示している。過去と違っているのは、現在では、これらの断層がもっと高い頻度で活動していることである。現在の高い頻度での地震発生は、通常の発生頻度の変動範囲を超えているので、私たちは「緩やかな群発地震(mild swarm)」と呼んでいる。これに匹敵するのは2011年に発生したマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震の翌年だけであり、それは関東地方に大きく急激な歪みのパルスをもたらすものであった。
良いニュース、悪いニュース
マグニチュード5.0以上の地震の発生率がなぜ上昇しているのか、また、現在進行中の「穏やかな群発地震」がより大きな大災害の前兆である可能性があるのか否かはわからない。しかし、最も単純で、おそらく最も慎重な解釈は、中程度の規模の地震の発生率が高いほど、より大きな規模の地震の発生確率が高くなるということである。これは、小さな地震と大きな地震の比率が変わっていないことを前提としているが、私たちが知る限りにおいて、この前提は成立している。
私たちの解釈に対する反論は、より高い危険性(大規模地震発生の可能性増大)は、「緩やかな群発地震」が房総半島沖で記録されているような‘非地震性’のクリープが発生していることを示していることにある、と示唆している。もしマグニチュード5.0以上の地震が断層のクリープの加速を伴っているとすれば、そのクリープは断層の歪みを減少させる可能性がある。これは、Sommerville (2014) が提唱しているように、大規模地震の発生確率を低下させる可能性がある。
しかし,上記の解釈には問題がある。「穏やかな群発地震」のうちのいくつかは、1855年に江戸を破壊したマグニチュード7.2の安政江戸地震と同じような場所と深さで起きている。これが意味するのは、東京の地下の断層は、マグニチュード5.0の無害な地震を伴ってクリープするだけではなく、破断して強い地震を起こすのに十分な歪みを蓄積するので、再び強い地震を起こす可能性があるということである。太平洋プレートに対するスラブ片の推定スリップ率1.7インチ/年(~40ミリ/年)の半分が地震性であったとしても、1855年以降、9.8フィート(3メートル)のスリップに相当する十分な歪みが蓄積されており、マグニチュード7.2の深い地震がもう1回発生するのに十分な量である。
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