2018年3月6日火曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-182)


このブログの更新が滞っているうちに、八ヶ岳南麓天文台の串田氏は4つの更新情報を出しています:
  1. 「長期前兆No.1778」 続報 No.237 (PDF形式)
  2. 「長期前兆No.1778」 続報 No.238 (PDF形式)
  3. 「長期前兆No.1778」 続報 No.239 (PDF形式)
  4. 「長期前兆No.1778」 続報 No.240 (PDF形式)

以下は最新の[4](2月26日付)の更新情報のまとめです ――

推定時期前兆が完全に終息するまで確定できない。
早い場合でも4月6日前後
推定時刻 午前9時±1時間 または 午後6時±3時間
推定震央領域 岐阜県、愛知県、長野県西部(更新情報の右下地図参照)
影響局誤認の場合は群馬県、栃木県、埼玉県と周辺(更新情報の左下地図参照)
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の浅い陸域地殻内地震
 

▼ 現状
  • 多数の前兆が継続出現中。

▼ 考察
  • 現在は第24ステージと認識。

  • 前兆の出現状況から、早い場合で 4月6日±2日 の可能性が考えられる。3月末までに地震発生となる可能性は考えにくい。

  • 次々と前兆が重複出現しているため、初現~極大を認識しにくい状況となっている。

  • CH21に出現しているBT前兆(Baseline Thickness anomaly)は、1月29日から 5.2日± の周期で出現している。BT前兆の周期性経験則が適用できる可能性があり注目している。

草津白根山の噴火について ――  [1]の更新情報には、1月23日に噴火した草津白根山について、噴火の前兆が捉えられていた旨の説明が記載されています。
  • 昨年12月11日を中心にN型火山前兆が出現。

  • 12月13日に「地震前兆検知公開実験」の参加者に配信した観測情報で報告。N型が八ヶ岳南麓だけで観測されたことから、八ヶ岳に近い領域での火山活動を推定(浅間山、草津白根山、焼岳、乗鞍岳、御嶽山、富士山)。

  • これまで、N型火山前兆が複数日にわたって出現した場合には、すべて噴火に至っている。

  • 通常の噴火では、1日あたり8時間程度の顕著なN型火山前兆が連日出現するが、今回の12月11日を中心とした火山前兆は1日あたり約4時間ほどで、過去の事例と比較すると短時間であった。また、顕著な噴火前兆であれば秋田観測点や高知観測点でも観測されるが、八ヶ岳南麓のみで観測された → 噴火に至るか多少疑問があり、火山性地震の可能性も考えた。

  • 同じく水蒸気噴火であった御嶽山の場合は、断続的に複数日(2014年9月9日、11日、14日)にN型火山前兆が出現した。

  • 断続的、あるいは1日あたりの出現時間が短いN型火山前兆は、顕著なマグマ噴火ではなく水蒸気噴火を示唆しているのかもしれない。

  • 高知観測点のK6観測装置に現れたBF前兆(Baseline Fluctuation anomaly、12月14日初現、1月10日極大)を考慮すると、草津白根山と浅間山に絞り込める。

    • 次の更新情報[2]で、この前兆は草津白根山関連ではなく、No.1778 に関連する前兆との見方に変更されています。2月上旬まで前兆が継続していたことが理由とされています。

BT前兆は、静穏時よりも基線の震動幅が増大する変動、BF前兆は基線のうねり変動で、典型的な地震前兆波形です。詳しくは下の書籍や資料を参照してください。

串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:

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