11月2日朝、和歌山県那智勝浦町で撮影されました。ゴジラのように見えているのは弁天島(地図)です:
弁天島は南紀熊野ジオパークのジオサイトに選ばれており、周辺の海食台には熊野層群中に貫入した泥ダイアピルが上昇流動したことがよくわかる構造が現れているとのこと。
ダイアピル(diapir)とは、「周囲の岩石と比重の差のある流動性の岩体の塊が浮力で垂直に移動して,その上部の地層などに貫入して形成された構造」(『岩石学事典』朝倉書店)のことで、この付近の泥ダイアピルについては次のように説明されています:
地下深くにあった泥を多く含む岩石(泥質岩)が、地下水圧の上昇で液状化し、周囲の地層を取り込みながら、上の地層に割り込んだもの(泥ダイアピルという)が見られます。地下水圧の上昇は、プレートの沈み込みによるスラスト(低角な逆断層)運動によって起こったと考えられています。(ジオサイト紹介 太地町より)
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