2026年1月1日木曜日

丙午の出来事


2026年の干支は丙午(ひのえうま)。過去の丙午の年にはどんなことが起きていたのでしょうか。年表をパラパラとくってみると、乙巳の変の翌年 646年「改新の詔」、766年 弓削道鏡が法王の位を授かる、1786年 老中・田沼意次が失脚、といった史実が目につくものの、特別に大きな出来事には行き当たりません。そこで前回(60年前)の丙午の年について少し詳しく記してみたいと思います(参考文献: 『読める年表・日本史』自由国民社、1992; 『日本史年表』東京学芸大学日本史研究室、東京堂出版、1987)。
 
前回の丙午は 1966年(昭和41年)です。前年から「いざなぎ景気」が続き、この後 1968年には国民所得(GNP)が世界第2位になります。人口が 1億人突破。ミニスカートが流行。「星影のワルツ」、「君といつまでも」、「こまっちゃうな」、「バラが咲いた」がヒット。「沈黙」(遠藤周作)、「華岡青洲の妻」(有吉佐和子)が出版。「氷点」(三浦綾子)、「徳川の夫人たち」(吉屋信子)がベスト・セラーに。
 
この年、「丙午生まれの女性は気性が荒く、夫の寿命を縮める」という迷信で、出生数が前年よりも 25%以上減り、その影響は今も日本の人口構成に残っています(2025年の人口ピラミッドで 59歳の人口が異常に少ない)。
 
3月、佐藤栄作首相の国会答弁「沖縄が攻撃されれば日本も防衛に参加する」(当時、沖縄はアメリカの施政権下にありました)に対して、野党が撤回を要求するも首相は拒否。その後、首相が「自衛隊は法律上、条約上、沖縄には出動できない」と再答弁して決着。

4月、メートル法が完全実施となりました。

4月、千葉大学チフス菌事件で附属病院の医局員逮捕。自らの研究のためにバナナやカステラにチフス菌をつけ、患者や同僚に摂取させ、集団感染を引き起こしたとされる事件。約 200人が感染、2人が死亡。

4月、松代群発地震で家屋などに被害 800件。

企業の合併や業務提携が盛んでした。日産自動車とプリンス自動車が合併。トヨタ自動車と日野自動車が業務提携。いすゞ自動車と富士自動車(富士重工)も業務提携。帝人、日本レイヨン、鐘紡も。
 
9月、共和製糖不正融資事件(黒い霧事件)が明るみにでました。 
 
この年は航空機の事故が異常に多く発生しました:
  • 2月4日、千歳空港から東京に向かっていた全日空機が東京湾に墜落、乗客乗員 133人全員が死亡。
  • 遺体捜索中だった海上保安庁のヘリコプターが墜落、乗員 3人が死亡。
  • 3月4日、カナダ航空機が羽田空港防潮堤に衝突、炎上。死者 64人。乗客 8人が脱出。
  • 3月5日、BOAC英国海外航空(現ブリティッシュ・エアウエイズ)機が富士山頂上近くで空中分解し墜落、乗員乗客 124人全員が死亡。
  • 8月26日、訓練飛行中の日本航空機が羽田空港から離陸直後に墜落、炎上、運輸省職員を含む 5人が死亡。
  • 11月13日、全日空機が松山空港沖に墜落、乗員乗客 50人全員が死亡。 
  • 11月15日、遺体捜索を行っていた全日空と大阪府警のヘリコプターが空中衝突、4人が死亡。

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