11月27日16:23(日本時間)ごろ、ギリシャ本土とクレタ島の間のアンディキティラ海峡で、M6.0、深さ約72kmの地震がありました。大きな被害は出ていないもようです:
Mw=6.0, CRETE, GREECE (Depth: 72 km), 2019/11/27 07:23:42 UTC - Full details here: https://t.co/BJJjZNRN34 pic.twitter.com/3AJ4xV8wIy— Earthquakes (@geoscope_ipgp) 2019年11月27日
震源付近では、ヘレニック海溝(地図中の紫色の曲線)から地中海の海底の岩盤が北に向かってエーゲ海の下に沈み込んでおり、スラブ地震がしばしば発生しています。今回の地震も震源の深さや発震機構から判断して、その類いだと思われます。ヘレニック海溝の北側はアナトリア・ブロック(マイクロプレート)で、エーゲ海は伸張テクトニクスによって薄化した大陸性地殻からなっています(木村学、『プレート収束帯のテクトニクス学』、東京大学出版会)。
余談になりますが、(A)アルバニアのM6.4、(B)ボスニア・ヘルツェゴビナのM5.4、(C)クレタ島沖のM6.0の震央はほぼ直線上にならんでいます。
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