2012年6月18日月曜日

大形小惑星が地球に接近


「大形小惑星」とは形容矛盾のような気がしますが、直径約500mで〝シティ・ブロック・サイズ〟(都市の街区の大きさ)と表現される小惑星〝2012 LZ1〟が、6月15日午前8時8分(日本時間)に地球に最接近しました。この時の距離は約530万kmで、地球から月までの距離の約14倍です:

〝2012 LZ1〟は6月10日から11日にかけての夜間にオーストラリアの天文台で発見されたものです。この種の小惑星の常として、発見から地球最接近、あるいは地球大気圏突入までの時間が数日から数時間程度と短く、地表に到達する場合には避難する時間がほとんどありません。

〝2012 LZ1〟が次に地球の近くにやって来るのは 2053年6月12日と計算されています。

これまでにこのブログで紹介した地球接近小惑星のうちで最大のものは、直径約400mで〝航空母艦サイズ〟と形容された〝2005 YU55〟ですから、〝2012 LZ1〟はその記録を更新したことになります。ただし、〝YU55〟は月よりも近いところを通過していきましたから、接近距離では〝YU55〟に軍配が上がります。ちなみに、白亜紀末に地球に衝突して恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星は桁違いに大きくて、その直径は10km前後と推定されています。

〝2012 LZ1〟の軌道要素や軌道図は以下にあります:

関連記事