2018年4月23日月曜日

祝50周年: プレートテクトニクスが我々にもたらしたもの (その2)


4月18日付「その1」からの続きです。

抜粋・テキトー訳を続けます:
黄金の記念日

プレートテクトニクスという偉大な統一理論は、今では50歳になっています。記念日の厳密な日付は、いつ理論が生まれたかの判断に左右されますが、1967年12月にダン・マッケンジーとボブ・パーカーによる論文が科学誌『Natue』に掲載されたことによって事態が進展したという一般的な合意があります。

この論文は、ダンとボブが「世界テクトニクスの敷石理論(the paving stone theory of world tectonics)」と呼んでいたものに、18世紀の数学者レオンハルト・オイラーの定理がどのように適用できるかを示すものでした。「敷石理論」は、その数年前にカナダの偉大な地球物理学者ツゾー・ウィルソンによって確立されていたものでした。ダンとボブのアプローチは、地球物理学者とそのコンピュータに、山々だけでなく大陸全体とそれを支えるプレートを動かす力を与え、過去1億8000万年の間に起きた超大陸パンゲアの分裂を再現することを容易にしたのです。

オイラーの定理の有効性を実証するために、ダンとボブは北太平洋を例として取り上げました。そこでは、10年ほど前にアメリカ海軍による詳細な調査がおこなわれ、バイン(Fred Vine)とマシューズ(Drummond Matthews)による海洋底拡大仮説を支持する反論の余地のない証拠が見つかっていたからでした。

北アメリカに対する太平洋プレートの回転のオイラー極を計算で求めることによって、ダンとボブは、プレート境界で測定された相対運動が彼らの予測と完全に一致することを示したのでした。数ヶ月後、ジェイソン・モルガンによる第2の論文が『Journal of Geophysical Research』誌に掲載されました。この論文は同じ定理を使って、アフリカ、北アメリカ、太平洋、南極のプレートの回転極を計算するものでした。

球面上の回転運動に関するオイラーの定理については、以下の資料の「Ⅱ. 球面上の運動は回転である」を参照してください。たとえば、なぜ大西洋の拡大速度が北に行くほど減少するのかは、ユーラシア・プレートと北アメリカ・プレートのオイラー極がそれぞれどの辺にあるのかがわかると理解できます:

(続く)