2018年4月18日水曜日

祝50周年: プレートテクトニクスが我々にもたらしたもの (その1)


プレートテクトニクスが誕生してから50年。今では政治家が比喩に用いるほど、その概念や考え方が各分野に浸透しています。

以下は海洋地球物理学者の Roy Livermore 氏のブログ記事(3月15日付)です。同氏は20年間にわたって英国の南極調査や南の海洋の地図作成や探査にたずさわり、‘’The Tectonic Plates are Moving!‘’(テクトニック・プレートは動いている!)という著書もあるそうです:

長い記事ですので、何回かに分けて抜粋・テキトー訳します:
プレートテクトニクスのように何百万年もの時間スケールで作用する現象は、私たちの現在の生活にはあまり関係がないと感じるかもしれません。しかし実際には、プレートテクトニクスが、私たちやその他の地球上の生命が存在している理由かも知れないのです。

トニー・ブレア首相が率いる新労働党政権の副首相であったジョン・プレスコット氏は、2004年にブレア首相の退陣の見通しについて「テクトニック・プレートが動いているようだ」と発言しました。それ以来、テクトニック・プレートのメタファー(隠喩)は、欧州連合(EU)離脱についての英国の国民投票や、ドナルド・トランプ氏の米国大統領への選出などに続く成り行きを含む、あらゆる主要な政治動向に対して使われてきました。しかしながら、ほとんど場合と同様、政治家は間違った思い込みをしています。実際には、‘’テクトニック・プレート‘’なるものは存在しないのです。テクトニックなのはプレートではなく、テクトニクス(地殻変動、地殻の動き)がプレート(板)に似ているのです。

(続く)