4月10日付「130頭以上のイルカが漂着 ― 茨城県鉾田市」の記事では、東日本大震災や関東大震災の前にもイルカの集団座礁があったと書きました。阪神大震災(1995年1月17日)の前には集団座礁はなかったようですが、『前兆証言 1519!』(弘原海清、東京出版、1995)には、震災の前日や前々日に、震源に近い神戸市立須磨海浜水族園(地図)のイルカにいつもと違う行動が見られたという証言が載っています:
- [1月15日午後2時ごろ] 通常と異なり、イルカが非常に神経質に、また乱暴にふるまっているように見えた。例えば、演技中に水面下で2頭ぶつかり合ったり、軽くかみ合ったり通常以上に水が広い範囲に飛び散り、多くの観客が通常以上の水にぬれた。これまで7~8回イルカショーを見たことがある程度ですが、どうも普段よりも神経質で、また乱暴に演技をしているように見えました。
- [1月16日午後] イルカのようすが変だった。ショーが終わってからいつもはすぐひっこんでしまうのに、なかなかひっこまずに、長いことショー用の水槽を泳いでいた。
- [1月16日] 最終のイルカショーを見たが、いつもは4頭のイルカが3頭しかいなかった。しかも、いつもはショーが終わるとサッサと引っ込んでしまうイルカが、3頭共なかなかショーの水槽から引っ込まず、いつまでもショーの水槽を泳いでおり、係員にせかされてようやく引っ込んで行った。
- [?] 先日のテレビでは、須磨水族館のイルカが1匹だけショーが出来ないくらいに乱れていて困ったと飼育係が話していました。
- [?] 1週間ほどたった時、新聞に3千羽の鳥がいなくなったとか、須磨水族館のイルカが芸をしないで台に乗ったとかの話が紹介されましたので、ご報告するものです。
証言中に「須磨水族館」、「須磨海浜水族館」などの名称が使われているケースがありますが、神戸市立須磨海浜水族園を指していると考えられます。
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