2012年7月5日木曜日

7月3日の東京湾地震と元禄地震


7月3日昼前、東京湾を震源とする最大震度4の地震がありました。気象庁の速報値では、マグニチュード5.4、震源の深さ約100km; 防災科学技術研究所のAQUAシステムではマグニチュード5.1、深さ83kmでした。

震源地は、気象庁の発表では「東京湾」、AQUAシステムでは「千葉県南方沖」となっていますが、地図で確認すると房総半島の南端部かそこに極めて近い海域が震源です。ここは1703年に発生した元禄地震の震源に極めて近い場所です。専門家は、今回の地震が元禄型大地震の前震である可能性を指摘しています:

1703年の元禄地震について『日本の地震地図 東日本大震災後版』(岡田義光、東京書籍、2012)から引用します:
1703年12月31日(元禄16年11月23日)午前2時ごろ
M7.9~8.2、最大震度7(推定)
死者 10,367人、負傷者多数 
相模・武蔵・上総・安房で震度が大きく、また津波が犬吠埼から下田に至る沿岸を襲いました。関東地方の広い範囲で震度6相当、とくに相模湾の沿岸や房総半島南端では震度7相当の揺れだったと推定されています。金沢や富山でも強い揺れとなり、地震を感じた範囲は東北地方から近畿地方にまで及んでいます。 
小田原領内で被害が大きく、川崎から小田原までの宿場はほぼ壊滅し、・・・ 厚木では家が大方崩れて ・・・ 、大山では山崩れがあり ・・・、津波により房総半島では6500人あまりの死者、伊豆半島では ・・・。さらに伊豆大島の岡田で ・・・、新島・八丈島でも ・・・。江戸では、江戸城や大名屋敷の石垣・塀の破損が多く、・・・ 。津波は東京湾内の品川なども襲い、鎌倉では二ノ鳥居まで津波が来たほか、伊東の玖須美付近でも波が1kmほど陸に上がったと記録されています。

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