2009年7月24日金曜日

北米と欧州でラベンダー色の夕焼け

千島列島の Matua 島(日本名:松輪島)にあるサリチェフ峰(日本名:芙蓉山、松輪富士)が 6月に大きな噴火をおこしましたが、その噴出物や、それが大気中の成分と反応して形成されたエアロゾルなどが大気中を漂っているため、北米やヨーロッパでラベンダー色の夕焼けが目撃されるなど、太陽光の散乱異常が起きています:
過去の関連記事:

ヘビが原因の停電多発 福島県・新潟県・鹿児島県

昨日(7月23日)は、ヘビが原因の停電が各地で起きています。

1 福島県 二本松市
「ヘビによる新幹線の停電は、2007年10月に長野県内で長野新幹線が停止して以来のこと」で、JR 秋田支社は「珍しいケース」と語っています。
2 新潟県 新潟市
新潟県では 5月25日にもヘビが原因の停電が発生しています。
3 鹿児島県 西之表市(種子島)
「日食の余韻さめやらぬ夜の珍事」、「カラスが原因の停電は前年度 2件発生したが、ヘビは珍しい」とのことです。日食との関係について電力会社の担当者は「時間帯が違うので関係ないと思います」と語っています。
過去の類似事例も参照してください:

2009年7月23日木曜日

神奈川県が地震被害想定調査を更新

今朝(7月23日)の朝日新聞〈神奈川さがみ野〉面によると、神奈川県が 22日、県内で発生する恐れのある 9つの地震に関する被害想定調査の結果を発表したとのことです。例によって朝日新聞の記事はまだネット上に現れていないようです。また、神奈川県のサイトにも、記事のもととなった資料はアップロードされていないようです。以下は他紙の記事です:
朝日新聞の記事によると、前回(10年前)の調査は 5つの地震(東海、南関東、県西部、県東部、神縄・国府津-松田断層帯)を対象としていましたが、今回は新たに三浦半島断層群、東京湾北部、南関東と神縄・国府津-松田断層帯の連動、元禄型関東地震の 4つを検討対象に加え、また、地震発生の想定時刻も「冬の午後 6時」だけでなく、「冬の午前 5時」と「夏の正午」も調査しているとのことです。

朝日新聞の記事には、「冬の午後 6時」発生の場合の想定被害が表の形でまとめられています。その中でもっとも大きい被害が見込まれているのは、南関東地震と神縄・国府津-松田断層帯の連動地震(M7.9)で、死者数 1万1380人、全半壊数 90万6320棟と見積もられています。

ニュージーランドがオーストラリアに近づいた

先週 7月15日(水)にニュージーランドの南島南西部で M7.6(当初発表では M7.8)の大地震が発生しました。これは、今年になって地球上で発生した地震としては最大規模で、ニュージーランドでは 78年ぶりの大地震です。幸いなことに、この地震は人口密度のきわめて低い地域で発生し、プレート境界の「やわらかい岩盤」が地震の揺れを減殺したこともあって、人的被害はなく、物的被害もわずかでした。

この地震によって、ニュージーランドの南島南西部は西方向に約 30cm 移動し、オーストラリアに近づいたと、各メディアが伝えています:
南島の東海岸は西に 1cm 程度しか移動していないので、結果的に南島は大きくなったことになります。

ニュージーランドは、インド・オーストラリア・プレートと太平洋プレートの境界に位置しています。プレートの境界は、北部ではトンガ・ケルマディック海溝、南部ではマッコーリ海溝です。ニュージーランドの地勢をややこしくしているのは、北のトンガ・ケルマディック海溝では太平洋プレートがインド・オーストラリア・プレートの下に沈み込んでいるのに対して、南のマッコーリ海溝では逆にインド・オーストラリア・プレートが太平洋プレートの下に沈み込んでいるという事実です。

トンガ・ケルマディック海溝の南の延長は、ニュージーランドの南島に上陸し、同島を縦断して南のマッコーリ海溝につながっています。両海溝の接続部が南島を縦断する部分にはアルパイン断層が形成されています。同断層はトランスフォーム断層という点では、アメリカのサン・アンドレアス断層と同じですが、サン・アンドレアス断層が海嶺と海嶺をつなぐ断層であるのに対して、アルパイン断層は海溝と海溝をつなぐ断層という点で異なっています。

今回の大地震はこのアルパイン断層の南端部とマッコーリ海溝の接続部付近で発生した逆断層型と考えられます。USGS(米国地質調査所)の発表したこの地震の発震機構解は以下にあります:

2009年7月22日水曜日

気象衛星がとらえた皆既日食

月の影が地球の表面を移動していく様子を気象衛星から撮影した写真と動画を、気象庁のホームページで見ることができます:
月の黒い影が西から東に、上に凸の曲線を描きながら移動していく様子がよくわかります。月の本影に入っている場所では皆既日食、半影に入っている場所では部分日食が見えることになります。

上記ページの GIF 動画は、ブラウザーによってはうまく再生できないようです。私の環境の場合、Firefox(3.0.11)と Google Chrome(2.0.172.37)では正常に最後まで再生できますが、マイクロソフトの Internet Explorer(7.0.5730.13)では 10:15 の映像のところで中途半端な折り返し再生になってしまいます。

日食と迷信

この記事を書いている時点(日本時間 10時10分)で、インドではすでに皆既状態が終わっています。同地では、日の出の太陽が、欠けた状態で地平線から昇ってくる地域もありました。

科学の発達した現代でも、迷信深い人は多いものです。以下はインドの新聞に掲載された記事です。読者に日食にまつわる迷信を捨て去ろうと呼びかけています:
上記の記事には、インドで流布している日食にまつわる迷信がいくつか紹介されています:
  • 日食がもたらす「悪い光線」を避けるために、日食の間は家に閉じこもる。
  • 日食による穢れを洗い落とすため、日食の後に聖なる川で沐浴する。
  • 妊娠中の女性は日食中は裁縫をしない。さもないと、胎児に奇形が発生する。
  • 日食の最中には病原菌が増えると信じられているため、調理や飲食を避ける。また、日食前に調理された食物は、日食後に廃棄される。
インドの占星術師は、「日食後の数日間、地域的な暴動が発生する確率が高い」、「東南アジアは自然災害に見舞われ、欧米とイラン間では緊張が高まり、土星が獅子座から乙女座に入る9月9日以降に米国が軍事行動に出る可能性がある」などと警告しています。もちろん、科学的な根拠などありはしません:
中国政府も皆既日食をきっかけとした社会不安を警戒しています:

2009年7月21日火曜日

皆既日食と動物の行動

明日 22日、インドでは日の出とともに日食が始まります。インドの国立公園や動物園では、皆既日食が動物の行動にどのような影響を与えるかを調査するプロジェクトが進行中です。皆既日食の 1週間前から、哺乳類、鳥類、爬虫類の行動が、その道 15年から 20年のベテラン監視員や飼育員によって記録され、皆既日食中の行動と比較されることになっています:
動物は日の出や日没によって体内時計を調節し、鳥類では姿勢や方向感覚に太陽が影響していると言われており、皆既日食によって行動が変化する可能性があるとのことです。

iPhone で地震計測

私は NTTドコモの携帯電話を長年使っています。最新の第3世代 FOMA ではなく、第2世代の mova です。今年になって突然、ドコモから mova のサービスを 2012年3月末で打ち切るとの通知が郵送されてきました。以下はドコモのホームページに掲載されている報道発表資料です:
契約してから 10年も経っていないのにいきなりサービス打ち切り通知。この仕打ちはひどい。ドコモは、mova の使用者に対して「FOMA サービスへの契約変更に際しては、事務手数料を無料とさせていただいているほか、対象機種をご購入された場合に、端末価格を割引するキャンペーンを実施しております」と慇懃無礼かつ恩着せがましく述べています。しかし、勝手に新しい規格を導入し、旧規格のサポートを打ち切ることによって、旧規格の使用者に余分の手間や出費を強いていることに変わりはありません。事務手数料を無料にするのは当たり前のことですし、端末にしても無償で最小機能の第3世代機種への交換に応じても良いくらいのものです。

アナログ・テレビ放送の打ち切りや、旧 Windows のサポート終了、旧 Windows 向けディバイス・ドライバーに対する互換性無視、白熱電球の生産縮小・打ち切り計画など、最近この種の話が多すぎます。電波の有効利用、技術の進歩、環境対策など理由は色々あるとは思いますが、互換性のない規格に移行することへの企業の躊躇が減り、歯止めが弱くなっているように感じます。

TV 放送がモノクロからカラーに変わったときには、それまでのモノクロ TV 受信機が問題なく使える方式が採用されました。通信回線が同軸ケーブルから光ファイバーに変わっても、インターネット端末にはなんの変更も要求されません。

旧規格と新規格の間の互換性にあまり拘泥しない傾向は、マイクロソフトが Windows で市場の覇権を握ってから目立つようになったように感じます。Windows はバージョンが上がるたびに、それまで使えていたディバイス・ドライバーなどの互換性が失われることが多く、周辺機器が使えなくなることがしばしば起こりました。それに比べると、マイクロソフト以前にコンピューター市場を席巻していた IBM は互換性の維持にきわめて神経質でした。新しいハードウェアやソフトウェアを発表する際には、それまでの製品との互換性を徹底的にテストし、どうしても技術的に互換性を保てないときには、「マイグレーション・パス」という解決策や優遇策をユーザーに提示していました。

かつて、マイクロソフトと IBM は共同で「OS/2」という PC 向けの OS を開発していた時期があります。その後、マイクロソフトは IBM と袂を分かって Windows の単独開発に走ることになるのですが、その一因には IBM が求める厳密な互換性の維持に嫌気がさしたことがあるとも言われています。また、IBM が凋落した原因は、ダウン・サイジングの波に乗り遅れたことに加えて、互換性の維持に汲々として新製品の開発が長引き、新市場への対応が後手後手にまわったことも要因の一つと考えられています。

話がだいぶそれてしまいました。mova のサービスを打ち切るドコモへの腹いせで、携帯電話をソフトバンクの iPhone に変えることを検討しています。以前から、日本製携帯電話のメニュー構造の一貫性のなさに辟易し、文字入力のチマチマした島国根性的みっともなさに嫌悪感を抱いていた私にとって、iPhone は非常に魅力的です:
iPhone のアプリケーションについて調べているうちに、以下の記事に遭遇しました。イタリアで今年 4月に発生したラクイラ地震をきっかけにして、iPhone の無料アプリーケーション “iSeismometer” のダウンロードが急増したという内容です:
“iSeismometer” は iPhone に搭載されている 3軸加速度センサーを利用して、地震波を 3次元で記録し、スペクトル解析などをすることができるアプリーケーションです。以下のページに “iSeismometer” が稼働している状況を写した動画 2編があります:

2009年7月19日日曜日

アポロは月に行っていた

「アポロ宇宙船は月に行っていなかった」と、テレビ番組などで真顔で主張する人がいるのには、毎度のことながらあきれてしまいます。そんな人たちにとって悪夢の瞬間がやって来ました。今年 6月に月を周回する軌道に入ったアメリカの月探査機 LRO(Lunar Reconnaissance Orbiter)が、月面に残された 6機のアポロ着陸船の基部うちの 5つを撮影することに成功しました。宇宙飛行士によって月面に設置された科学機器や、宇宙飛行士が歩いた足跡も見分けられる解像度の高さには感嘆するばかりです:
ハッブル宇宙望遠鏡でも解像度の限界から捉えられず、日本の月探査機「かぐや」も撮影することができなかったアポロ着陸船の基部がしっかりと写っています(着陸船の上部は、地球に帰還するために打ち上げられ、月面には残っていません)。これらの写真は、LRO が月面を精査するための軌道に入る前に撮影されたもので、搭載カメラの解像力が十分に発揮されているわけではありません。今後撮影される写真の解像度は、今回発表された写真の 2倍から 3倍になるとのことで、非常に楽しみです。

2009年7月1日水曜日

しばらく更新が滞ります

昨年 12月にこのブログを始めて以来、予想以上に多くの方々にこのブログを訪れていただき、たいへん感謝しております。

このたび、しばらくの間ですがインターネットへの接続が困難な場所に赴くことになりました。その間、このブログの更新が滞ります。予定どおり無事に帰ってこられれば、7月 17日(金)に更新を再開できる見込みです。

再開の暁に、またこのブログを訪れていただければ、たいへんうれしく思います。

では、それまで ……