11月14日、小惑星〝2020 VT4〟が地球を掠めるようにして通過して行ったことが判明しました。
小惑星 | 推定直径 (m) |
接近日時 (日本時間) |
接近距離 (LD) |
---|---|---|---|
2020 VT4 | 5~11 | (月)11月14日 01:51 (地球)11月14日 02:20 |
0.91 0.0176 |
(1LD=地球から月までの平均距離)
地球への接近距離 0.0176LD(6754km)は地球の中心から測ったものです。地球の半径(赤道半径 6378km)を差し引くと地表からの高度がわかります。今回の場合、高度約 380km となります。気象衛星などの静止衛星の軌道高度は赤道上空約 3万6000km、はるかに低い軌道を周回する国際宇宙ステーションの高度は約 400km です。今回の 2020 VT4 はそれよりも地表に近いところを通過して行ったことになります。
この小惑星はアポロ群に分類されています。
直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは11月14日(通過後)です。
接近時の地球との相対速度は秒速13.4km(時速約 4万8000km)でした。
上記の接近時刻は、月に対して ±3分、地球に対しても ±3分の幅があります。
このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。
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