2024年4月21日日曜日

4月17日豊後水道の地震と南海トラフ巨大地震

 
4月17日深夜に豊後水道で発生した M6.6、深さ 39km の地震では、愛媛県と高知県で震度 6弱の揺れを観測しましたが、この地震は南海トラフ地震の想定震源域で起きたため、同地震との関連が注目されています。この点について TV各局は専門家に取材しています。どのような答だったのでしょうか。

NHK ——
 政府地震調査委員会 「大規模地震が発生する可能性がふだんと比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない」

東京大学・平田直名誉教授 「あくまでもふだんと比べて特段の変化を示すデータを得られなかったという評価をしただけで、南海トラフ地震は何の前触れもなく起きる可能性が高いため安心してはいけない」

テレビ朝日 ——
 京都大学・防災研究所・西村卓也教授「今回の地震は沈み込んでいるフィリピン海プレートの中でおこった地震で、プレート自体が割れたような地震ですね。動いている断層の向きや方向が違うので、そこまで直接的な影響がないんじゃないかと思います」「(警戒すべきエリアは)北海道の東部です。釧路・根室地方なんかでも地面の動きが観測されている。これは、いつかわからないけれども、次の地震に向けて着実に歪みが蓄えられているということ」

東京大学地震研究所・笠原順三名誉教授 「メカニズムが少し違いますけどお互いに関連して起きています。今回の地震は、南海トラフ地震のようなプレート境界の地震と“対になったような地震活動”であると思われます。影響が及ぶ可能性は非常にあると思います」「今までは東日本大震災の余震みたいのがほとんどだったんですが、その活動がフィリピン海プレートまで影響を与えて、それが今度はフィリピン海プレートの地震活動に移ってきたということを表しています」「(警戒すべきエリアは)南海トラフの東側。四国、紀伊半島、静岡、関東、その辺のかなり広い範囲ですけども、そういうところに影響を与える可能性があります」

フジテレビ ——
東京大学地震研究所・笠原順三名誉教授 「東海沖、南海沖に境目がある図になっていますが、その境目があるかというと、実は熊本地震の1週間前に紀伊半島の沖で地震活動がありまして、それはその境目にまたがって起きているんですね。つまり今回の地震活動が二つの領域でいっぺんに影響する可能性が高いと考えられます。一緒に起こる可能性が非常に高いんです」「フィリピン海プレートは全部つながっています。一番東側が茨城や千葉の地震なので、首都圏直下の地震もあわせて警戒する必要があると思います」「今回の四国の地震とほとんど同時に、台湾でマグニチュード5の地震が起きているんです。これは全部フィリピン海プレートでつながっているところなんです」
 
日本テレビ ——
 新潟大学危機管理センター・田村圭子教授 「(頻発する地震について)地震は活発期があって、1度地面が動くと、その周りでも地面は動きやすくなる。様々な地方で地震が起これば起こるほど、辺りも揺れる可能性はある」