2020年4月26日日曜日

首都圏で内陸直下型地震?


衆議院議員のブログから。

「念のため、信頼のおける地質学者の方がずっと懸念を示しておられることについて(後略)」、「千葉近辺で地震が起き始めてから約2年。首都東京を台風の目のような空白地とし、その周辺をぐるりと回るようにして地震が発生してきた。GPSデータによる地表の動きから推察される地殻変動もそれに即したもの。残された北関東山地(秩父から昇仙峡あたり)で地震が発生すると、次は空白地である東京において内陸直下型大地震が起こる可能性があり、その時期は6ヶ月〜1年以内とも考えられるとのこと」:

掲載されているは、国土地理院の「地殻変動情報」だと思われます。地殻変動を示すベクトルが群馬県と埼玉県の境付近を中心とする時計回りの「渦巻き」のように見えています。これに点線を引いて「右横ずれ断層」との注釈を加えていますが、これは「信頼のおける地質学者の方」が示されている見解なのでしょうか。

国土地理院の「地殻変動情報」では固定局を自由に選択できます。初期設定では長崎県の五島列島にある福江観測点を固定局(基準点)としていますが、掲載されている図では岐阜県の白鳥観測点を固定局にしています。実際に「地殻変動情報」で固定局を変更してみるとわかるのですが、どこを固定局に選ぶかによって「渦巻き」の位置が大きく変わったり、「渦巻き」が見られなくなったりします。たとえば茨城県の鉾田などを固定局に選ぶと「渦巻き」は消滅します。白鳥を固定局に選んだことになにか特別な理由があるのでしょうか。北関東山地付近に渦巻きの中心を持って行くために選んだのだとすれば、恣意的と言わざるを得ません。