2016年5月14日土曜日

九州の複数の火山で大きな地殻変動


気象庁が5月12日に発表した4月分の火山活動解説資料によると、九州地方の複数の火山、特に別府-島原地溝帯沿いの火山で、熊本地震にともなう大きな地殻変動(GPSをはじめとする衛星測位システムを使用した観測基線の急激な伸びや縮み、傾斜計の変化)が観測されています。

以下の表に、各火山の火山活動解説資料に記された地殻変動の記述をまとめてみました。火山名のリンクをクリックすると該当火山の解説資料(PDF形式)にジャンプします。また、「―」は熊本地震にともなう変動の記述がないことを示しています:

鶴見岳・伽藍岳 「平成28年(2016年)熊本地震」による影響で基線長に大きな変化が認められています。
九重山 「平成28年(2016年)熊本地震」の影響ですべての基線に大きな変化が認められており、一部の基線ではデータがグラフの範囲外となっています。
阿蘇山 (衛星測位システムの観測基線と傾斜計の双方に)「平成28年(2016年)熊本地震」に伴う変化が認められています。
雲仙岳 「平成28年(2016年)熊本地震」の影響で一部の基線に大きな変化が認められています。
霧島山 傾斜計では (中略) 「平成28年(2016年)熊本地震」の影響により大きく変化し、その後はゆるやかに変化しています(後略)。
桜島 姶良カルデラを挟む隼人-桜島、隼人-鹿児島2の基線に平成28年(2016年)熊本地震の影響によると考えられる変動が認められます。
薩摩硫黄島
口永良部島
諏訪之瀬島