ゴミ屋敷状態になっていた書庫を整理していたら『朝日新聞 ― 創刊135周年記念 ― 号外縮刷版』という冊子が出てきました。その中に、1923年9月1日の関東大震災の3日後に出された『東京朝日新聞特報』というガリ版刷りの手書き号外がありましたので紹介します。当時は、東京朝日新聞の社屋も焼失。9月12日まで新聞を発行できなかったとのこと。
手書きで崩し字もあり、かすれて不鮮明な部分もあるので読み間違いがあるかもしれませんが、以下がその内容です(原文は縦書き):
九月四日
◎各地被害
・ 横浜 全滅
・ 横須賀 被害激甚
・ 鎌倉 完全な家なく大半焼失
・ 藤沢茅ヶ崎方面 全滅
・ 平塚大磯 全部破潰
・ 国府津 震害甚し
・ 小田原 主要部 全焼
・ 沼津以西は損害少し
・ 千葉方面 損害少し
・ 北條保田の沿岸陥落の噂あり
◎四日閣議で左の如く決定
一、近衛師団からパンを供給 四日三万人分を出した
一、暴利取締令を励行
一、軍隊から軍医衛生隊を派遣巡回
一、宮城前及び新宿御苑其他御用地を開放、宮内省木材を下賜
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