2022年11月9日水曜日

火球落下で火災発生?

 
現地時間 11月4日午後7時25分ごろ、米国カリフォルニア州ネバダ郡(地図)の民家で大きな爆発音とともに火災が発生し、ペットの犬とウサギが死亡、家のそばに駐めてあった自動車2台も焼けました。火災発生時に多くの人が非常に明るい火球が当該民家の方に落下するのを目撃・撮影しており、家の持ち主も火球が火災の原因と考えています:
 
火災の原因は現在調査中で、結論が出るのは数週間後になる見込みです。これまでのところ、火災現場で隕石と見られる物体は発見されていません。
 
報道機関が NASAや天文学者、流星の専門家などに問い合わせていますが、回答はどれも否定的です。NASA や天文学者は、隕石が地表に到達するときには非常に冷たくなっており、火災の原因になるとは考えにくい、流星の専門家は、今回目撃された火球はネバダ郡よりも北の地域に落下したようだと答えています。



スーパーシア地震は考えられていた以上に多い

 
スーパーシア地震(超剪断地震)は、断層の破壊が進む速度が S波の伝搬速度を超える地震のことで、大きな被害を起こす可能性が高いと考えられていますが、これまでは比較的希な現象とされてきました。カリフォルニア大学ロサンゼルス校のチームが過去20年間のデータを分析した結果は、スーパーシア地震がこれまで考えられていたほど珍しいものではないことを示しているとのことです:
 
以下は『nature asia』の記事の概略です —— 

『Nature Geoscience』誌に掲載された研究によると、2000年から2020年の間に発生した横ずれ断層による大地震のうち、少なくとも14%がスーパーシア地震であった。この研究結果は、このような破壊的結果をもたらす可能性のある地震が、これまで考えられていたよりも 50%多く発生していることを示唆している。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の Lingsen Meng 教授のチームは、過去20年間に横ずれ断層によって起きたすべての大規模地震(Mw 6.7以上)のデータを分析し、これまで報告されていなかった4つのスーパーシア地震を特定した。評価した地震のうち、14%がスーパーシア地震と判定され、以前に確認されていたよりも 50% 多かった。
 
新たにスーパーシア地震と認識されたこれらの地震はすべて海底で発生したものであり、海底でも陸上と同様にスーパーシア地震が発生していることが示唆された。
 
これらのスーパーシア地震が発生した断層を観察した結果は、幅の広い断層帯ほどスーパーシア地震が起きやすいことを示している。また、たとえば、海洋と大陸の境界にある断層などのように、断層の両側にある物質が異なることも要因である可能性がある。


2022年11月8日火曜日

怪しい地震予知が失敗に終わった話

 
アメリカ合衆国史上最大級の地震とされるニュー・マドリッド地震が起きた断層で、再び大きな地震が起きるとの予測が引き起こした騒ぎについて述べている記事です:

以下は記事の概略です:

1990年8月、アイベン・ブラウニング博士は、その年の12月3日前後にニュー・マドリッド断層沿いで大地震が発生すると予測した。

人々には博士を信じる理由があった。博士は1989年10月17日のサンフランシスコ地震(Loma Prieta地震、M6.9)を予測し、ほぼ的中させていたのだ(実際の予測は、10月16日に地球のどこかで大地震が起こるというものだった)。さらに、1990年9月には、ニュー・マドリッド地震帯で M4.7の地震が発生した。人々は、これが博士が予測した M6.5〜7.5前後の大地震の前触れではないかと考えた。

放送局 KY3 は、博士が12月3日に月が地球に異常に接近し、2つの天体が太陽と一直線に並ぶという事実に基づいて予測を行ったと説明している。博士は「気候学者」と名乗っていたが、実際の学位は動物学であり、地震の専門家は彼のことを真剣には受けとめなかった。

しかし、ニュー・マドリッド断層がセンセーショナルな歴史を持つことから、専門家ではない人々の目には、彼の予測は信憑性を帯びて映った。1811年と1812年にこの断層で起きた地震は、悪名高いものであった。当時の報道では、この地震でミシシッピ川が逆流し、遠く離れたボストンでも揺れで教会の鐘が鳴り響いたという。この地震はカナダでも感じられるほど強く、テネシー州にはリールフット湖(地図)が形成され、川自体にも一時的に滝ができた。

博士の地震予測は、断層線に最も近い地域 —— ミズーリ、テネシー、ケンタッキー、イリノイ、アーカンソーに近い地域で、おおよそミシシッピ川に沿った地域 —— では人々を狂乱の渦に巻き込んだ。リールフット湖の近くでは、住民たちが地元の保安官に奇妙な現象を報告していた:水が沸騰している、死んだ魚が浮いている、湖から硫黄が出ている、ヘビが湖から出てきた、などだ。保安官はあまり深刻に受け止めなかった。

メンフィスとセントルイスでは、人々は水、食料、医薬品、その他の必需品を、博士の名を取った貯蔵庫「ブラウニング・バンカー」に蓄えていた。学校や企業はその日を休みにしたり、地震避難訓練をしたりした。中には、完全に引っ越してしまった住民もいた。

セントルイス・ポスト・ディスパッチ紙によると、地震地帯の中心にあるミズーリ州ニュー・マドリッド(地図)でも、同じように備蓄と学校閉鎖が行われたとのこと。消防署のポンプ車は補強された建物の中で待機し、7つの救急ステーションが設営され、ボランティアが待機していた。警察署長によると、3カ月前から準備をしており、住民はみな協力的だったそうである。しかし、ニュー・マドリッドでも、すべての人が心配していたわけではない。従業員が出勤できるようにと、七面鳥の燻製を配る経営者もいた。ミズーリ州知事のジョン・アシュクロフトは、その日、以前からの予定どおりに地元の穀物検査事務所を訪問していた。

平然としていたのは知事のアシュクロフトだけではなかった。逃げ出す住民がいる一方で、地震を目撃するために他の地域からやって来る人々もいた。メンフィスでは、「フォールト・ライン」(断層線)というナイトクラブが、「アースクエイク・シェイク」(飲み物の名?)を提供し、「クラック・ダンス」(クラックは割れる、裂けるなどの意)を宣伝していた。「数回シュッシュッと噴射すれば、あの危険な地震を遠ざけることができる」といううたい文句を掲げた「地震撃退剤」なる物を販売する人たちもいた。地震をテーマにしたシャツも人気があり、それには “are you staying or are you leaving?”(あなたは留まる? それとも立ち去る?)と書かれていた。イリノイ州クインシーのラジオ局100.9によると、同じシャツが現在 eBay で 100 ドルもの高値で取引されているとのこと。
 
そして何も起こらなかった。
 
 12月3日、地震は起きなかった。その日は何事もなく過ぎた。ブラウニング博士は、「中西部の7つの州で人々をひどく恐れさせた」ことと「今年最も怪しげなニュースの一つ」を作ったことに対して、National Anxiety Center から第1回 Chicken Little Award(チキン・リトル賞)を贈られ、その間違った予測を嘲笑された。

ブラウニング博士が間違っていたからといって、ニュー・マドリッド断層帯で再び大地震が起こる可能性がないわけではない。しかし、専門家によると、50年間で、この地域で1811年から1812年にかけて起きたような規模の地震が起こる確率は7〜10%しかないそうである。

 
ちなみに、政府の地震調査委員会は、30年以内に南海トラフ沿いで巨大地震が発生する確率を 70〜80% としています。

クロチクが開花 — 静岡県浜松市

 
静岡県浜松市にある「みどり霊園」(地図)で、11月初めごろからクロチクが花を咲かせています。 

「霊園によりますと、この黒竹は9年ほど前に植えられたもので、1週間前に花が咲いているのを発見。今も花は増え続けているということです」:
 
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2022年11月6日日曜日

ツイッターからの脱出増える

 
私は欧米の地震学者や地質学者、火山学者や地球物理学者などのツイートをよく見るのですが、イーロン・マスク氏によるツイッター社の買収が確定したことによって、ツイッターの使用を止めた、あるいは近いうちに止めるとの意向を表明する科学者が目立つようになってきました。

以下は、学術誌『Science』の発行などで知られる AAAS(American Association for the Advancement of Science、アメリカ科学振興協会)のサイトに掲載された記事です:

以下は記事の概略です ——

多くの研究者が ソーシャル・メディア・サイト「マストドン(Mastodon)」でプロフィールを設定している。

マスク氏のもとでツイッターがどのように変化するかは不透明で、このプラットフォームにいる何千人もの医療および科学の専門家の多くは、代替手段を探し始めたり、ソーシャル・メディアを完全にあきらめることを考えている。しばらくの間、ハッシュ・タグ「#GoodbyeTwitter」と「#TwitterMigration」がトレンドとなり、多くの研究者が新しいマストドンのハンドル・ネームを投稿し、他の研究者に同サイトへのフォローを呼びかけている。そのマストドンは、マスク氏がツイッターの買収を完了してから数日で 10万人以上の新規ユーザーを獲得した

今のところ、ほとんどの研究者はツイッターで何が起こるか様子を見ている。シアトルのワシントン大学の生物学者カール・バーグストロム(@CT_Bergstrom、16万3000人のフォロワー)は、「マストドンのアカウントでリスク分散しているが、短期的にはツイッターを離れるつもりはない」と言う。ほかの多くの研究者も同じことをしている。つまり、今のところほとんど変化がないとしても、科学者のデジタル大移動がすぐに起こる可能性があるという下地ができつつあるのだ。
 
最大の懸念は、マスク氏のもとでツイッター上の言論状況がさらに悪化することだ。実際、今日、ツイッター社でのコスト削減のための大規模なレイオフの一環として、マスク氏はプラットフォーム上の誤った情報を抑止することに大きな責任を負っているキュレーション・チームを解雇した。これは、専門家の流出と相まって、誤った情報がさらに野放しになることを意味する。

実際、マスク氏がツイッターを引き継いだ後、ルールは変わっていないと述べているにもかかわらず、ツイッター上での人種的中傷が急増した。エモリー大学のウイルス学者で、22,000人以上のTwitterフォロワーを持つボグフマ・ティタンジ氏(@Boghuma)は、「あまりにも有害で悪質なものになれば、私は自分の幸福を守るためにツイッターを離れ、他のプラットフォームを検討します 」と語っている。
 

NASA と ESA の長官が中国を非難

 
 
長征5Bロケットの落下に関して、アメリカ航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)のトップが中国を非難する声明を出しています:
 
以下は記事の概要です ——
 
アメリカ航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)のトップは、中国の長征5Bロケット・ブースターが制御されずに大気圏に突入して落下した最新の事例を非難する声明を発表した。

この23トン(21メトリック・トン)の宇宙ゴミは、中国が「天宮」宇宙ステーションに「夢天」科学モジュールを運ぶために長征5Bロケットを 10月31日に打ち上げた結果として発生したものである。今までの長征5Bロケットと同様に、今回も、ロケットが軌道に乗った後、ロケットのコア・ステージを安全に軌道から離脱させる試みがなされなかった。その結果、この巨大な宇宙ゴミは、大気の抵抗によって高度が低下するままに放置され、地上のどこに落下するのかという懸念を引き起こした。

幸いなことに、この巨大なロケットの破片は何事もなく太平洋に落下した。しかし、宇宙機関のトップたちは、今回の中国のロケットの無秩序な大気圏突入が引き起こしたかも知れない危険性を糾弾した。

NASA のビル・ネルソン(Bill Nelson)長官の 11月4日付電子メールによる声明 ——「中華人民共和国は、またもや、長征5Bロケット・ステージの制御されない大気圏突入によって不必要な危険をもたらした」、「彼らは、落下地点を予測し、危険性を低下させるために必要な軌道情報を提供しなかった」、「これは 2020年5月以来、中華人民共和国による4回目の制御されない大気圏突入であり、これらの突入はそれぞれ過去30年間で最大のものである」、「すべての宇宙利用国が宇宙活動において責任と透明性を持ち、確立された最善の慣行に従うことが重要である。特に、大きなロケット本体のデブリ(破片)の制御なしの大気圏突入は、大きな損害や生命の喪失をもたらす可能性が非常に高い」

ESA のジョゼフ・アッシュバッハー(Josef Aschbacher)長官の 11月4日付ツイッターによる声明 ——「今日起きた長征5Bの制御なしの大気圏突入は、持続可能ではない宇宙飛行のやり方がもたらす、宇宙と地上の両方の重要なインフラに対する危険性の増大をはっきりと示している」、「過去10年間、毎年約100個の大型デブリが大気圏に突入し、その年間総質量は約150メトリック・トン(165トン)である。我々は、制御されずに大気圏突入する衛星やロケット本体をよりよく追跡・予測し、被害を軽減する技術に取り組まなければならない」

制御されずに大気圏に突入するのは、長征5Bロケットの設計上の残念な特徴である。他の低軌道投入用ロケットは通常、1段目が上段から切り離された後、安全に海中に落下するか、SpaceX 社のファルコン9やファルコン・ヘビーのように、安全に地上に着陸して再利用できるように設計されている。長征5Bにはそのような機能がなく、大気の抵抗と重力にまかせてどこかに落下するしかない。

中国政府は、これらのロケットの大気圏突入に関する声明を発表していない。
 
 
日本の JAXA は、私の見た限りでは、何の声明も出していません。波風を立てたくないのか、忖度か、あるいは無関心なのでしょうか。
 
 
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2022年11月5日土曜日

またまた中国の大型ロケットが落ちてくる (続報-3)

 
 
米国宇宙司令部(U.S. Space Command)によると、最初の大気圏突入から 5分後の 19時06分(日本時間)に、長征5Bロケットに関連する第2の物体が北東太平洋の上空で大気圏に突入したとのことです: 
 
 
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2022年11月4日金曜日

またまた中国の大型ロケットが落ちてくる (続報-2)

 
 
米国宇宙司令部(U.S. Space Command)によると、長征5Bロケット(乾燥質量約21トン)は、日本時間 11月4日19時01分に太平洋の中南部上空で大気圏に突入した、とのことです:
 
 
南ヨーロッパでは万一に備えて空域閉鎖が実施されました。日本では北朝鮮のミサイルのせいで鉄道が止まり、ヨーロッパでは中国のロケットのせいで航空便が止まったわけです。
 
 
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またまた中国の大型ロケットが落ちてくる (続報)

 

予測が更新されています。大気圏突入は日本時間 11月4日20時20分 ±3時間 となっています。この時間帯には長征5Bロケットは日本の上空にはいません。時間帯の中央ではオーストラリア東方の南太平洋上空を通過しています。このポイントから少し遅れて大気圏に突入すると、破片がアメリカ合衆国南部や東部に落下する可能性があります。
 
 
 
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小惑星 2022 VH が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2022 VH〟が 10月29日に月と地球の近くを通過していたことが、11月2日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2022 VH (2022年11月2日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月29日 03:11
 (地球)10月29日 07:44
接近日時 誤差
(月)±24 分
(地球)±20 分
接近距離 (月)1.56 LD
(地球)0.85 LD
推定直径
14 ~ 32 m
対地球相対速度
13.8 km/s ≅ 5万 km/h
初観測から地球接近まで−4 日
次の地球接近2030年3月19日ごろ
公転周期403 日 ≅ 1.10 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。