2011年8月6日土曜日

木星探査機・ジュノー打ち上げ成功


NASAの木星探査機・ジュノーが日本時間8月6日午前1時25分に打ち上げられました。ジュノーは太陽を1周したのち、2013年10月に地球付近にもどってきます。その際、地球の重力を利用して加速し木星に向かいます。木星に到着するのは2016年7月です。以下はその軌道を描いた図です:

ジュノーには、これまでの木星探査機とは外観上大きく異なる点があります。以下の図を見てそれがわかるでしょうか:

答えは、大きな太陽電池パネルがついていることです。これまでの、木星以遠のいわゆる深宇宙(ディープ・スペース)を飛行する探査機には、プルトニウムなどの放射性同位元素を熱源とする原子力電池が搭載されていました。深宇宙では太陽光が弱く、地球付近の数パーセントしかないため、太陽電池では力不足だったためです。パイオニア、ボイジャー、ガリレオ、カッシーニなどの探査機がその例です。打ち上げ失敗時に原子力電池が破損して放射性物質が撒き散らされる危険があったため、打ち上げに対する反対運動が起きたこともありました。

ジュノーでは、技術の進歩によって太陽電池の発電効率が向上したことと、搭載している観測機器の省電力化が進んだために、太陽電池が搭載されることになったようです。また、ジュノーは離心率の大きい極軌道を周回するので、木星の影に入る時間が少ないということも関係しているのかも知れません。

ジュノーには、ガリレオ・ガリレイが木星の4大衛星を発見したときの観測ノートの文言と自画像を刻んだパネル(写真)や、3体のレゴ人形(写真)が載せられています。レゴ人形を積むことに何の意味があるのかわかりませんが、写真向かって左からローマ神話の主神ユピテル(ジュピター = 木星)、ユピテルの妻である女神ユノ(ジュノー)、ガリレオ・ガリレイなのだそうです。

多くの女神や人間の女、はては美少年との浮き名を流したことが伝えられるジュピターですから、その妻であるジュノーが周囲を回って監視するようになることを快くは思わないのではないでしょうか。


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2011年8月5日金曜日

QuakeFinder社がSETI研究所と提携


少し古いニュースですが、7月12日、カリフォルニア州を本拠とし電磁気的な前兆にもとづいた地震の短期予知システムの構築を目指しているQuakeFinder社(*) と、宇宙における生命の起源や広がりを追究しているSETI研究所(SETI Institute)が提携を発表しました:

電磁気的な前兆シグナルを利用して大地震の短期予報(数日から数週間前)をおこなう実用的な手段の開発を目指す研究を加速するために協業することになった、とのことです。

以下に、上記発表文の一部をテキトー訳します:
QuakeFinder社は、2000年から、地震にともなって発生する電磁気現象のデータを記録してきました。また、同社は、広範囲におよぶ観測機器のネットワークと、毎日収集される膨大なデータを記録・取捨選択・分析するデータ処理のインフラストラクチャーを構築してきました。
QuakeFinder社の研究によって、大地震の2週間前に始まる超低周波(ULF)の電磁気シグナルのパターンが明らかになりましたが、これはSETI研究所でフロインド博士が発見した効果ときわめてよく一致するものでした。このパターンは、QuakeFinder社の設置した観測機器から10マイル(約16km)以内で起きた2つの大きな地震(M5.4とM6.2)と一群の小さな地震(最大M4)で存在が確かめられました。QuakeFinder社とフロインド博士は、7トンの岩石を割って同じシグナルが発生することを確認する野外実験を共同で実施しています。

フロインド博士は、岩石の電気的な性質を数十年にわたって研究しています。博士が生命の起源を求めておこなった数々の実験は、圧力を受けた岩石が電荷キャリアを発生させるという発見をもたらしました。博士の理論によって、この電荷キャリアの発生という現象が地上や大気中で観測される効果をいかにして生み出すのかを理解することができます。これらの現象やほかの関連する現象は、実用的な地震予報ソリューションの原理の有望な候補です。

QuakeFinder社とフロインド博士は以前から共同で研究を進めてきたようです。今回、同社とSETI研究所が提携を発表したのは、経済的な要因が大きいように思います。発表文にも書かれていますが、SETI研究所が持つ〝501c3〟ステータスによって、QuakeFinder社がおこなう観測ネットワークの拡大や基礎物理学的な実験に対する企業・財団・個人からの寄付金が税の控除対象となり、寄付を集めやすくなるという側面があるようです。

フロインド博士の研究については、以前、「西多摩の鶯」さんが運営する掲示板に投稿したことがあります。その投稿は現在も閲覧が可能になっているのですが、同掲示板は個別の記事に対してうまくリンクを張れないので、別途このブログに転載しようと思っています。


(*) QuakeFinder社は、以前は独立した企業だったのですが、現在はStellar Solutionsという企業の傘下に入り、その一部門(A Humanirarian R&D Division of Stellar Solutions = ステラー・ソリューションズ内の人道的研究・開発部門)になっています。したがって「社」という言葉をつけるのは適切ではないかも知れません。経済情勢が悪化し一般からの寄付も減少する中、地震予知という目標で企業を継続するのは困難だったのだろうと推察しています。


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冥王星に新衛星を発見


少し古いニュースですが、7月20日、ハッブル宇宙望遠鏡によって冥王星の衛星としては4番目となる天体が発見された、とNASAが発表しました。この衛星は暫定的に〝S/2011 P4〟と名付けられています:

冥王星の衛星は、内側から順番にカロン(Charon)、ニクス(Nix)、P4、ヒドラ(Hydra)の4つとなります(軌道図)。

現在、冥王星にはNASAが2006年1月に打ち上げた冥王星・カイパーベルト天体探査機〝ニュー・ホライズンズ〟が向かっています。2009年12月末に地球と冥王星の中間地点、今年3月18日(東日本大震災の1週間後)には天王星の軌道を横切って順調に飛行を続けており、2015年7月に冥王星系に到達する予定になっています(現在位置)。

今回の新衛星は、〝ニュー・ホライズンズ〟の冥王星系探査を支援するために進行中の作業の中で発見されたものです。


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2011年8月4日木曜日

彗星の太陽突入とコロナ質量放出(CME)


以下の動画は、NASAのゴッダード宇宙飛行センターが SOHO(Solar & Heliospheric Observatory = 太陽・太陽圏観測衛星)の観測画像をもとに制作したものです。画面の下の方から彗星が太陽に接近し、太陽面に到達したと思われるタイミングでコロナ質量放出(CME = coronal mass ejection)が発生しています:

画面中央の赤い円盤は太陽光を遮ってコロナを観測しやすくするための遮蔽板です。その中に白い線で描かれているのが太陽の位置と大きさです。

彗星はクロイツ群に属すると推定されています。この彗星の太陽突入が観測されたのは、今年5月11日から12日にかけてです。

彗星が太陽に突入したとしても、雪合戦に使う雪玉を溶鉱炉に放り込むようなもので、彗星は一瞬で蒸発、プラズマにまで分解されて雲散霧消してしまい、太陽は微動だにしないと私は考えていました。ところが、この動画を見ると太陽面で大規模な爆発的現象(CME)を引き起こしているように見えます。

しかし、しかし、―― 動画につけられている解説を読むと、CMEが発生したのは彗星が太陽面に最接近する直前とのこと。それを頭に入れて動画を見直すと、遮蔽板が邪魔になってわかりにくいものの、たしかに彗星が太陽面に突入するよりも前にCMEが起きているようです。

ゴッダード宇宙飛行センターがこの動画につけたコメントには次のように書かれています:
科学者たちは、太陽をかすめる彗星とコロナ質量放出の関係について、説得力のある物理学的説明を見いだせずにいます。実際のところ、この動画に写っているCMEを別の太陽観測衛星・SDO(Solar Dynamics Observatory)の撮影した画像をつかって分析したところ、彗星が太陽表面に十分に近づいて太陽の強力な磁場と相互作用するよりも前にCMEが噴出していることがわかります。

SOHO は太陽に接近または突入する彗星を、これまでに2000個以上発見しています。それらの彗星のほとんどはCMEを引き起こしていません。上記の動画に写っているCMEは、彗星の接近・突入とは無関係に偶然発生したということなのでしょうか。

余談ですが、CME(coronal mass ejection)に対しては「コロナ質量放出」という訳語が定着しているようです。しかし〝mass〟という単語には「質量」という意味以外に、「大量の」とか「大規模な」といった訳もありえます。私はCMEを「コロナの大規模な噴出」とか「大規模コロナ噴出」と訳した方がしっくりくるように思うのですが、どうでしょうか。


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キリマンジャロ山の噴火の可能性を調査へ


アフリカ大陸の最高峰・キリマンジャロ山(地図)が活火山であることはあまり知られていないようですが、このほど、タンザニア政府が同山の噴火の可能性について調査を行う意向であることを同国の国会で表明しました:

キリマンジャロ山について『世界大百科事典』(平凡社)には以下のように書かれています:
キリマンジャロ[山] Mount Kilimanjaro  タンザニア北部、ケニアとの国境に接する火山で、アルカリ岩系玄武岩を主体とする。アフリカ大陸の最高峰。キリマは〈山〉、ンジャロは〈輝く〉の意だと伝えられる。西から東へシラ山(4002m)、キボ山(5895m)、マウェンジ山(5270m)が並ぶ。最も古いシラ山は開析が進んで元の火山の形をとどめていないが、今でも噴気活動が認められるキボ山の山頂には、幾重にもなったカルデラがみごとである。キボ山にのみ氷河があり、南西斜面で標高4570mに達している。氷河期には南~東斜面で標高3660mにまで達していたといわれる。1848年、ドイツ人 J.レープマンらが雪におおわれたこの山のことを報告してヨーロッパで話題になった。初登頂は1899年にドイツ人ハンス・マイヤーらによってなされた。(以下略)

キリマンジャロの山体を構成する3つの山のうち、シラ山とマウェンジ山はすでに火山活動が終わっている(つまり昔の用語では死火山)と考えられています。一方、最も標高の高いキボ山は現在でも噴煙を上げたり火山灰を噴出したりすることがあり、ときには山頂部が赤く光るのが目撃されることがあるようです。上掲の記事によれば、キボ山が最後に噴火したのは200年前とのこと。

調査を行うのは、キリマンジャロ山が近い時期に噴火しそうだからということではなく、最近世界各地で火山の噴火が相次いでいることと、同山の噴火の可能性についてこれまで十分な調査が行われてこなかった、というのが理由であると上掲の記事は伝えています。

キボ山は氷冠や氷河に覆われていますが、最近の研究ではこの氷冠や氷河が2025年までには消滅してしまうと報告されています。これは気候変動による温暖化が原因とされていて(温暖化ではなく別の気象プロセスが原因だとする説もあります)、火山活動が高まって地温が上昇したからではないようです。


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2011年8月3日水曜日

エトナ山の噴火と時計が15分進む怪現象


長靴の形をしたイタリア半島のつま先に位置するシチリア島では、エトナ山(地図)が活発な噴火活動を続けています。7月最後の週末には、今年になって8回目の噴火を起こしました:

このエトナ山があるシチリア島では、6月からデジタル時計の表示が15分あるいはそれ以上進むという不可解な現象が起きているとのことです:

ある日、多くの人が始業時刻よりも早く出勤したために、島中の時計が進んでいることがわかったのだそうです(ふだんは始業時刻を守らない人が多いということ?)。15分進む現象が現れるのはデジタル時計やパソコンのクロックに限られていて、アナログ時計は影響されていないとのこと。

時計が進むという現象の存在自体を疑う報道もありますが、さまざまな原因が取りざたされています ―― エトナ山の噴火、エーリアン、ポルターガイスト、太陽の爆発現象、海底ケーブルに起因する電磁気妨害などなど。また、この世の終末の前兆と見なしたり、時間にルーズなシチリア人を懲らしめるための陰謀だと考えたりする人もいるようです。過去には、エトナ山の噴火にともなって周辺の電子設備が発火したことがあったそうなので、今回の時計が進む現象も、エトナ山の噴火にともなう何らかの電磁気的な作用が原因なのかも知れません。

SF好きの私としては、エトナ山の噴火の衝撃によって、島全体の時空がずれて15分未来にタイム・スリップしたと考えたいです(笑)。


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放射能汚染の広がりと人材の海外流出


放射能汚染に関連したニュースを2つ紹介します。

ひとつ目は中国の国家海洋局が7月31日に発表した調査結果です。中国の海洋調査船が東北地方の排他的経済水域すれすれのところに出没していることは伝えられていましたので、おそらくその調査船による調査結果と思われます:

以下に記事を抄訳します:
日本の福島県の東および南東の西太平洋海域の海水は、稼働不能に陥っている福島の原子力発電所から漏れ出た放射性物質によって明らかに汚染されている。

それらの海域から採取された海水サンプルの初期テストでは、すべてのサンプルから放射性のセシウム-137とセシウム-134がストロンチウム-90とともに見つかった。

通常、セシウム-134が海水から検出されることはない。サンプルから見つかったセシウム-137とストロンチウム-90の最大量は、中国領海の海水の 300倍と 10倍である。

一方、大気中の放射性物質の量は正常であった。

7月4日に完了した18日間の航海で、25.2平方キロメートルの海域を調査し、空気、海水、生物のサンプルを採集した。

国家海洋局は、採集したサンプルのテストや評価の結果について、今後も公表していく。

上記の発表を信じるならば、沿岸から200海里(約370km)までの排他的経済水域の外側でも、確実に汚染が広がっているということになります。

ふたつ目はエジプトからのニュースです:

7月31日、エジプトの紅海沿岸の港湾を管轄する港湾局が、輸入業者(複数)のライセンスを取り消したという内容です。取り消しの理由は、日本から到着した4つのコンテナーが、エジプト政府の認める限界を超えて放射性物質に汚染されていたためです。日本からの貨物に放射能汚染が見つかったのは、過去1ヶ月間で2度目のことで、先月には 3件の積み荷で基準以上の放射能が検出されたとのことです。

この件で思い出すのは、原発事故発生の数日後、中国・上海(記憶が不確か)の空港で、2人の日本人旅行者が足止めされたという報道です。2人は、中国の国内基準で除染が必要とされるレベルまで放射能に汚染されていたため、除染の処置を受けたとのこと。2人は長野県と埼玉県の居住者で、居住地から関西空港経由で中国に向かい、原発に近づくような移動はまったくしていなかったと伝えられています。

上の報道が事実ならば、埼玉県や長野県で普通に生活していた人が除染が必要なほど放射性物質に汚染されていたことになります。私たちの身のまわりも私たちの予想以上に高いレベルで放射性物質に汚染されているのかも知れません。

先日、知人の送別会に短時間ですが出席しました。小中学生の子供を含む家族と一緒にマレーシアに移住するのだそうです。奥様のご両親もあとから合流されるとのこと。優秀な研究者で、数年前から移住の誘いを受けていたらしいのですが、奥様が反対されていたのだそうです。しかし、今回の原発事故による汚染の広がりで奥様も気持ちが変化。日本はもはや子供を安心して育てられるところではなくなった、子供が育ったとしても、将来の彼らは重税を支払いながら展望のない沈滞した社会で暮らさなければならない、そのような環境や未来を子供に与えることは親として無責任の極みと思う、というのが知人の考えです。

ここ数年、知人や間接的に知っている方々の海外移住の話が年に2~3件は耳に入ってきます。移住されるのは優秀な方々で、先方から誘いを受けたり、自ら日本に見切りをつけて移住先を探したりしているようです。移住先は米国、カナダ、シンガポール、マレーシアなどです。これまでは、予算が乏しく研究環境もあまり良くない日本の大学や企業に希望が持てなくなったというのが、移住を決断する大きな要因だったようですが、今後は上記の知人のように、放射能に汚染され将来に希望を持てない日本では安心して子供を育てていけないという理由が加わって、有能な人材の海外流出がさらに加速するかもしれません。

小惑星ベスタ


NASAの小惑星探査機ドーン(Dawn = 夜明け、暁、黎明)が7月16日、4大小惑星のひとつであるベスタ(Vesta)に到着し、その周囲を回る軌道に入りました。そして、このほどドーンが撮影したベスタの高解像度の画像が公開されました:

火星の衛星フォボスでも見つかっている球体を転がした跡のような不思議な溝状の地形が、ベスタにもありました。ベスタの場合は、赤道に平行して何本も走っています。この溝状の地形の成因についてはまだよくわかっていませんが、衛星や小惑星などの小天体の多くにこのような溝状の地形があるようです。(フォボスの溝状地形については、当ブログの昨年3月16日付記事「フォボス最接近 (続報)」を参照してください。)

ベスタは、ローマ神話に登場する女神の名前です。以下に『世界大百科事典』(平凡社)から引用します:
ウェスタ Vesta  古代ローマのかまどの女神。ギリシア神話のヘスティアにあたる。彼女は各家庭で崇拝されると同時に、国家のかまどの女神としてローマ人の精神的支柱の一つであった。伝承によれば、2代目の王ヌマが彼女の崇拝を制定し、ローマのフォルムの南にいにしえのわらぶき農家をかたどった円形神殿を建てたという。その神殿には神像はなく,かわりに国家の永続性を象徴する聖火が燃え、ウェスタリス Vestalisと呼ばれる女祭司(当初は2人、のちに6人)がこれを見守った。(以下略)

以下の画像は、2010年11月までに探査機が接近したことのある小惑星と彗星の大きさを比較するものです。画像中の最大の天体は小惑星ルテティア(Lutetia)で、サイズは 132×101×76km です。一方、ドーンが訪れた小惑星ベスタは 578×560×458km ですから、大幅に画面からはみ出してしまします:

ちなみに、上の画像には日本の探査機「はやぶさ」が着陸した小惑星イトカワも記載されているのですが、見つけられるでしょうか。数画素を占めるだけで、まさに芥子粒です。

以下の画像では、ルテティアとベスタの大きさを比較することができます:

ドーン探査機は2007年9月に打ち上げられ、2009年2月に火星の重力を利用して加速し、ようやく今年7月16日にベスタに到達しました。日本の小惑星探査機「はやぶさ」と同じく、キセノンを推進剤としたイオンエンジンを3機搭載しています。ドーンは、ベスタに到着する直前の6月27日に突然エンジンの推力が失われるというトラブルに見舞われています。原因はエンジンを制御するサブシステムの故障で、予備のシステムに切り替えることによって、6月30日に推力を回復しています。

ドーン探査機は、約1年間にわたってベスタの観測を続けたのち、2012年7月にベスタの周回軌道から離脱して、次の目的地である準惑星ケレスに向かいます。ケレスに到着するのは2015年2月になります。地球からケレスまでの総飛行距離は49億kmとなります(日本の「はやぶさ」は地球帰還までに60億kmを飛行)。


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2011年7月31日日曜日

東北地方太平洋沖地震の前兆?


ひとつ前の投稿記事「カリフォルニア州南部で火山噴火?」で、 Zhonghao Shou氏の言う「アースクエイク・ベイパー」(Earthquake Vapor)に触れたので、もう一つ同氏が地震の前兆であるとする「ジオイラプション」(Geoeruption = 地質学的噴出)も紹介します。この言葉は、地震の前に震央付近の上空で雲が不自然に消えてしまう現象を指しています。以下は、同氏が、3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震の16日前に現れたとするジオイラプションの写真です:

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カリフォルニア州南部で火山噴火?


7月23日の気象レーダーの画像にもとづいて、カリフォルニア州南部で火山噴火が起きたと指摘する動画が YouTube のサイトに投稿され、USGS(アメリカ地質調査所)に問い合わせが殺到、同調査所が否定の声明をウェブサイトに掲載する騒ぎがありました。以下はそれを伝える新聞記事です:

問題の動画は以下です:

動画を見ると、たしかに濃いプリューム(噴煙)のようなものが一点から立ち昇っているように見えます。動画の投稿者によれば、プリュームの出現と時を同じくして地震も発生しているとのこと。

一方、USGSはきっぱりと否定しています:

USGSは否定の根拠として、衛星写真に水蒸気や火山灰の噴煙が写っていないこと、プリュームが立ち昇ったとされるピスガ・クレーター(Pisgah Crater、地図)を含むラビック・レーク火山域(Lavic Lake Volcanic Field)から半径20マイル(約32km)の範囲内では地震が発生していないこと、地上の観測者や上空を飛ぶ航空機のパイロットから火山活動の報告がないこと、などをあげています。

上記の地図で左上にあるスケールを操作して倍率を拡大していくと、クレーターの周囲に真っ黒い溶岩が流れ出した痕跡を見ることができます。このクレーターが最後に噴火したのは25000年前のこととされています。

レーダーに写ったプリュームは十中八九は気象性のものだと思われます。しかし、ひょっとしたら地震の前兆ということもあるかもしれません。真偽のほどはわかりませんが、一点から吹き出すような雲の流れは地震の前兆であると考える人たちもいます(たとえば Zhonghao Shou氏)。プリュームが現れた場所は、地殻のひずみが臨界状態に達し、いつ大地震が起きてもおかしくはない、といわれているサン・アンドレアス断層系がある地域にあります。

Zhonghao Shou氏が、大きな被害を出したイランのバム地震(2003年12月26日、直下型 M6.3)の前兆であったとする雲の動画が以下にあります。Shou氏は、アースクエイク・ベイパー(Earthquake Vapor)と呼んでいます。一地点から吹き出しているように見える点が、今回のプリュームと似ています:


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