2025年10月20日月曜日

「死火山」が復活 — イラン

 
71万年前に火山活動が止まり「死火山」とみなされてきた火山で、山頂の隆起やガスの噴出とみられる現象が報告され、火山活動の復活が話題となっています。この火山はイランの南東部で、パキスタンとの国境に近いところにある標高 3940m のタフタン火山(Taftan volcano、地図)です:
 
以下は記事からの抜粋です —— 

イラン南部で、約71万年前に活動が止まり死火山と思われていた火山が活動を再開した。
 
10月7日に Geophysical Research Letters 誌に掲載された新たな研究によると、タフタン火山の山頂付近の地表が、2023年7月から 2024年5月までの 10ヶ月間で 9cm 隆起したことが明らかになった。隆起はまだ収まっておらず、火山の地表下でガス圧が高まっていることを示唆している。
 
タフタン火山は、イラン南東部に位置する標高 3940m の成層火山で、アラビア海の地殻がユーラシア大陸の下に沈み込むことで形成された山脈と火山の混交地帯に位置している。現在、この火山には活発な熱水系と、硫黄を放出する悪臭を放つ噴気孔があるが、人類史上、噴火したという記録はない。
 
2023年、ソーシャルメディア上で火山からのガス噴出が報告され始めた。噴出物の臭いは、約 50km 離れたハシュ市からでも感じられた。
 
タフタンは遠隔地にあり、セントヘレンズ山のような火山に設置されているような GPS監視システムはない。衛星画像では、山頂付近の地面がわずかに隆起しており、地下の圧力が上昇していることが示された。
 
この隆起の原因は地表から 490~630m 下にあるという。何が起こっているのか正確には分からない。この火山のマグマ溜まりは 3.5km よりも深く、隆起の原因となっているものよりもはるかに深いところにある。
 
隆起の原因は、火山内部の熱水系の変化によるもので、それがガスの蓄積につながっていると考えられている。あるいは、火山の下で少量のマグマが移動し、ガスが上部の岩石に浸透し、岩石の隙間や亀裂内の圧力が上昇して地面がわずかに隆起した可能性がある。 

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小惑星 2025 UM1 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 UM1〟が 10月18日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 10月19日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 UM1 (2025年10月19日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月18日 18:14
 (地球)10月18日 23:57
接近日時 誤差
(月)± 2 分
(地球)± 2 分
接近距離 (月)0.93 LD
(地球)0.28 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
14.4 km/s ≅ 5万2000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2076年4月30日ごろ
公転周期619 日 ≅ 1.69 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年10月19日日曜日

宇宙ゴミが旅客機に衝突か

 
10月16日、デンバー発ロサンゼルス行きユナイテッド航空 1093便(乗客乗員 140名)が高度 1万1000mで巡航中、ソルトレイク・シティの南東約 3​​20km でコックピットのフロント・ガラスに損傷が発生し、パイロットが負傷したため、ソルトレイク・シティ国際空港に緊急着陸しました。フロント・ガラスのひび割れは、気温の変動や軽微な機械的ストレスなどが原因であることが多いのですが、今回のケースでは、目に見える焼け跡が残っており、宇宙ゴミ(スペース・デブリ)か隕石が衝突したのでは、との見方がでています:
 
米国のスペースX社が多数のスターリンク衛星を軌道に投入しており、最近では中国も同様のインターネット通信用の衛星を多数打ち上げています。これらの衛星は、基本的に低軌道であり短寿命なため、人工天体の落下・大気圏突入が増加傾向にあります。



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— JonNYC (@xjonnyc.bsky.social) 2025年10月18日 22:23


能登半島地震: 「古マグマ」の破壊が引き金


東北大学の発表です。

2024年1月1日の能登半島地震(M7.6)の震源域の地下に日本列島形成時の火山活動に起因する固化した古マグマがあり、約3年間継続していた群発地震を引き起こす地下の流体の移動を妨げる「不透水性の壁」としての役割を果たしていたが、最終的には能登半島地震を引き起こした破壊の中心となる「アスペリティ」として機能した、という内容です。
 
「なぜ群発地震が大地震につながったのか」、「過去の火山活動によって形成された固結マグマと、それによる地下の水の通りやすさ(透水性)の不均質が、群発地震の発展と大地震の発生を支配した要因である」、「地下の構造の不均質性が、各地で発生する群発地震が大地震の発生につながるかどうかを評価するための重要な手掛かりとなる可能性」: 
 
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小惑星 2025 UN が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 UN〟が 10月16日から17日にかけて月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 10月18日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 UN (2025年10月18日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月16日 22:49
 (地球)10月17日 02:40
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)1.14 LD
(地球)0.45 LD
推定直径
5 ~ 10 m
対地球相対速度
10.2 km/s ≅ 3万7000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2028年10月14日ごろ
公転周期547 日 ≅ 1.50 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年10月18日土曜日

サヨリの群れが川を遡る — 鳥取県米子市

 
BSS山陰放送の報道から。
 
鳥取県米子市(地図)の旧市街地を流れる加茂川で、数十尾のサヨリの群れが泳いでいるのが見つかりました。現場は、川が流れ込む中海(地図)から約 200m の地点。日付は明言されていませんが 10月14日ごろのことと思われます。
 
「加茂川でサヨリの群れを見たのは初めて」(米子まちなか観光案内所): 
 

2025年10月17日金曜日

霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベル引き下げ

 
10月17日11時00分、霧島連山の新燃岳(地図)の噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」に引き下げられました。同山の噴火警戒レベルは 6月23日以来「3(入山規制)」が続いていました。
 
「新燃岳では、9月8日以降噴火は観測されていません。火山ガス(二酸化硫黄)の放出は、9月以降やや少ない状態で経過しており、新燃岳周辺の傾斜計でも新燃岳の地下の膨張を示すような特段の変化は認められません。また GNSS 連続観測では、2025年3月頃から認められていた、霧島山深部の膨張を示すと考えらえる基線のわずかな伸びは、7月上旬頃からは停滞しています」: 
 

2025年10月15日水曜日

赤い帽子の指導者 — ホピ族の予言

 
アメリカ先住民のホピ族に何世紀にもわたって伝承されている予言についての記事です:
 
以下は記事からの抜粋です —— 

古代ホピ族の予言は、赤い帽子を特徴とする「真の白き兄弟(True White Brother)」と呼ばれる神秘的な人物の出現を予言しており、その人物が国家を永遠に変えるだろうと告げている。
 
ホピ族の予言は四つの世界の循環を説き、人類は現在第四かつ最後の世界に存在するとされる。

これらの教えは、人類の貪欲、腐敗、自然への無関心が招く「大浄化」あるいは「第三の揺れ」と呼ばれる激動と浄化の時代を予見している。

予言はまた、特定の技術的兆候や壊滅的事件、そして人類が正しい道を選べば平和と調和に満ちた第五世界が誕生することを述べている。

赤い帽子をかぶった人物は、この第四の世界の時代に現れ、人類が混乱を乗り切るための導き手となるといわれている。

真の白い兄弟は、時として、その存在が人類の選択と第五の世界への移行に影響を与える可能性のある使者として描かれる。第五の世界とは、均衡と調和の新たな時代である。
 
予言はまた、真の白き兄弟と共に現れる三人の助っ人についても記述している。

一人は卍(swastika、まんじ)の印と結びつき、純潔と女性の生命を与えるエネルギーを表す。
 
一人は太陽の象徴と結びつき、知恵と力を表す。

一人はモジャ(moja、十字架)の象徴を持つ。(この十字架が実際には「X」である可能性が指摘されている。)

予言によれば、もし三人が使命に失敗した場合、西から強力な嵐のように、無数の冷酷な存在が現れ、赤い蟻の群れのように素早く大地を席巻するという。 

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He’s selling these now

[image or embed]

— Boystown Chicago (@boystown.bsky.social) 2025年4月25日 11:13


大形の小惑星 2025 TP5 が地球と月に接近

 
推定直径 13〜30m の小惑星〝2025 TP5〟が 10月16日に地球と月の近くを通過します。
 
2025 TP5 (2025年10月13日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月16日 05:08
 (月)10月16日 18:25
接近日時 誤差
(地球)± 6 分
(月)± 8 分
接近距離 (地球)0.25 LD
(月)0.31 LD
推定直径
13 ~ 30 m
対地球相対速度
8.4 km/s ≅ 3万 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近2051年12月13日ごろ
公転周期951 日 ≅ 2.60 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

小惑星 2025 TN5 が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2025 TN5〟が 10月10日に地球と月の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 10月13日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 TN5 (2025年10月13日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月10日 13:18
 (月)10月10日 17:52
接近日時 誤差
(地球)± 14 分
(月)± 12 分
接近距離 (地球)0.36 LD
(月)0.81 LD
推定直径
7 ~ 16 m
対地球相対速度
16.8 km/s ≅ 6万1000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近
公転周期1161 日 ≅ 3.18 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。