2025年12月15日月曜日

4つの小惑星が地球と月に接近・通過

 
12月10日から 15日にかけて、4つの小惑星が地球と月の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 12月13日および 14日のデータベース更新で明らかになりました。このうち、〝2025 XZ4〟は地球との相対速度が 20.20km/s という非常に高速な小惑星でした。
 
2025 XL4 (2025年12月14日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)12月10日 18:27
 (月)12月10日 18:42
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.82 LD
(月)1.66 LD
推定直径
2 ~ 5 m
対地球相対速度
9.8 km/s ≅ 3万5000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2028年4月7日
公転周期327 日 ≅ 0.90 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2025 XZ3 (2025年12月14日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)12月12日 18:17
 (月)12月13日 01:28
接近日時 誤差
(地球)± 4 分
(月)± 3 分
接近距離 (地球)0.36 LD
(月)1.14 LD
推定直径
5 ~ 10 m
対地球相対速度
9.2 km/s ≅ 3万3000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期1084 日 ≅ 2.97 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2025 XZ4 (2025年12月14日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)12月13日 22:55
 (地球)12月14日 01:07
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)1.42 LD
(地球)0.93 LD
推定直径
8 ~ 19 m
対地球相対速度
20.2 km/s ≅ 7万3000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2027年5月12日ごろ
公転周期613 日 ≅ 1.68 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2025 XW3 (2025年12月13日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)12月14日 23:00
 (月)12月15日 10:25
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.52 LD
(月)0.44 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
9.0 km/s ≅ 3万2000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近2028年11月22日ごろ
公転周期1161 日 ≅ 3.18 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年12月14日日曜日

大地震の危機迫るイスタンブール (続報)


13年7月2日付「大地震の危機迫るイスタンブール」の続報です。
 
ドイツの国立研究機関・GFZヘルムホルツ地球科学センターの研究結果です。イスタンブール(地図)の南にはマルマラ海が広がっており、その海底には長大なマルマラ断層が東西方向に走っています。この断層では大きな地震がたびたび起きているのですが、それらの地震の震源が西から東に移動し、2025年4月にはイスタンブールの南西で M6.2 が発生しました(震源移動図):
 
マイン・マルマラ断層(MMF)は、ヨーロッパ全域で最も危険でリスクの高い断層帯であり、ユーラシア・プレートとアナトリア・プレートの間にある北アナトリア断層帯の中で、1766年以降、M7 を超える大地震が発生していない唯一の地域である。この地域における大地震の平均発生率は、2000年以上にわたる記録から推定すると 250年である。したがって、マイン・マルマラ断層は既に地震サイクルの末期にあり、大地震へと破壊する可能性がある。
 
マルマラ断層はいくつかの特徴的なセクションに分かれていることが明らかになっている。西部のクリープ・セクションでは、同じ場所で繰り返し発生する小規模地震の解析から、テクトニック・エネルギーの一部(最大約50%)が緩やかな(したがって非地震性の)クリープによって解放されていることが確認されている。東に向かうにつれて、「遷移セクション」におけるクリープの割合は小さくなり、イスタンブールのすぐ南では断層は完全に固着している。
 
マルマラ断層(MMF)では、2011年から中規模地震が連続的に発生しており、その震源はイスタンブール西部の南方にある固着部に向かって東方へ移動し、その規模は概ね増大している。MMFの活動は、マグニチュードが徐々に増加し、2025年に発生した M6.2 のマルマラ地震で最高潮に達した。この地震は、MMFにおける過去 60年以上で最大の地震である。 
 
2025年4月に発生した M6.2 の地震のパターンは、以前に観測された地震と一致しており、地震エネルギーの放出が、イスタンブール南部のプリンセス諸島の固着部に近い地域へと近づいている。この地域は、単独で M7 程度の地震を引き起こす可能性がある。
 
「私たちの研究結果は、イスタンブールに隣接する固着断層セグメントに向かって、部分的な地震破壊が長期にわたって進行していることを示している。」
 
「次の大地震は、イスタンブール南方のプリンセス諸島の完全固着部分の西側、あるいはその直上で発生する可能性が高い」、「この地震は M6 の規模になる可能性もあるが、断層は明らかに限界荷重を受けており、既に相当のエネルギーを蓄積しているため、さらに大きな地震を引き起こす前兆となる可能性もある。」 


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次は 12月18日?


オカルト系の話です。これまでに 3つの大きな地震、すなわち 11月9日の三陸沖(M6.7、深さ 16km、最大震度 4)、11月25日の熊本県阿蘇地方(M5.8、深さ 9km、最大震度 5強)、12月8日の青森県東方沖(M7.5、深さ 54km、最大震度 6強)の発生日を要注意日として指摘していた演出家・劇団主宰者の X(ツイート)。残る 12月の要注意日は 12月18日です:



2025年12月13日土曜日

「今回の地震はあまりにも小さすぎる」


12月12日午前11時44分ごろに青森県東方沖で発生した M6.9 の地震について、北海道大学・地震火山研究観測センターの教授が解説しています。今後、大規模な地震が起こる可能性はあるのかとの問いに対して「残念ながら月曜日の地震も、きょうの地震も、もともと青森県東方沖や北海道沖合に蓄えられている巨大なエネルギーに比べると、ほんのごくわずかしか使っていません」:
 
12月8日に青森県東方沖で発生した M7.5、深さ 54km の地震の震源域に 2つの空白域が残っている、との解説動画です:

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2025年12月12日金曜日

クマは地震を予知して冬眠しなかった?

 
毎日新聞』の記事です。最近のクマ出没と地震の発生を結びつける投稿が SNS 上で相次いでいるとのことです。
 
「クマは地震を予知して冬眠しなかった」、「野生動物は自然の変化の兆候を察知できる」、「(北海道大大学院の坪田敏男教授は)クマの出没が多かった理由は餌のドングリが凶作だったことが主因とし、地震の予知と結びつけた見方は『根拠がない』と否定」:
 

定置網にクジラ 2頭が迷い込む — 高知県土佐清水市


12月2日朝、高知県土佐清水市の以布利漁港(地図)の沖 1.5km に設置された定置網に、体長約 10m のザトウクジラ 2頭が迷い込んでいるのが見つかりました。翌日の朝には姿が見えず、網の外に逃れたとみられます。
 
「年によっては数回ほど、ザトウクジラやミンククジラが網に入ることがあるといいますが、『2頭入った』のは珍しい」:

小惑星 2025 XF1 が地球と月に接近中

 
12月13日から 14日にかけて、非常に低速な小惑星〝2025 XF1〟が地球と月の近くを通過します。
 
2025 XF1 (2025年12月11日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)12月13日 09:17
 (月)12月14日 09:36
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 2 分
接近距離 (地球)0.82 LD
(月)1.44 LD
推定直径
7 ~ 16 m
対地球相対速度
3.6 km/s ≅ 1万3000 km/h
初観測から地球接近まで5 日
次の地球接近2038年11月29日ごろ
公転周期462 日 ≅ 1.26 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年12月11日木曜日

2つの小惑星が地球と月に接近・通過

 
12月9日と 11日に小惑星が地球と月の近くを通過していたことが、NASA/JPL のデータベース更新によって明らかになりました。
 
2025 XA1 (2025年12月10日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)12月9日 05:18
 (月)12月9日 05:58
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.40 LD
(月)1.10 LD
推定直径
3 ~ 6 m
対地球相対速度
9.3 km/s ≅ 3万3000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近
公転周期981 日 ≅ 2.69 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
2025 XB1 (2025年12月10日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)12月11日 05:18
 (月)12月11日 13:39
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 3 分
接近距離 (地球)0.34 LD
(月)1.16 LD
推定直径
5 ~ 10 m
対地球相対速度
8.6 km/s ≅ 3万1000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近
公転周期822 日 ≅ 2.25 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年12月10日水曜日

三陸沖の地震は予報されていた


11月上旬に三陸沖で発生した群発地震(最大は 11月9日17時04分の M6.9、深さ 16km)について、八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が予報していたことが、同氏が 12月5日に公開した「続報 No.426」(PDF形式)で明らかにされています。以下にその部分を引用します ——

東北沖での大型地震の可能性前兆変動が観測され、多数の観測情報を配信しました。結果は三陸沖での群発的プレート境界型地震でしたが、通常地震経験則で発生時期を推定致しましたが、前兆変動初現~変動極大に至る日数の半分の日数を極大日に加算する「群発地震経験則」(この場合は11/8±2発生となる)での発生となりました。推定した地震活動はトータルで断層長約350kmを推定致しましたが、実際は11/8~11/12までで各地震の断層長計320kmほど(Log Lkm=0.5M-1.8 Utsu.式使用)で綺麗に調和致しました。その後、再び前兆変動が観測されていますが本HPでは公開できません。E-mail・FAXで配信の観測情報では公開しています。
 
上記の予報が配信されたのは、観測情報配信の「公開実験」(串田氏の観測研究を支援するために有料)に参加している方々のみで、一般には公表されていません。
 
「その後、再び前兆変動が観測されています」とあるのは、一昨日 12月8日23時15分に青森県東方沖で発生した M7.5、深さ 54km、最大震度 6強の地震に対応しているのかもしれません ;-)


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超高速および大形を含む 4つの小惑星が地球と月に接近・通過

 
超高速の小惑星や大形の小惑星など 4つの小惑星が地球と月の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 12月8日付および 12月9日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 WM20 (2025年12月9日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月24日 21:15
 (地球)11月24日 22:53
接近日時 誤差
(月)± 3 分
(地球)± 2 分
接近距離 (月)1.01 LD
(地球)0.43 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
28.4 km/s ≅ 10万2000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2027年2月22日ごろ
公転周期539 日 ≅ 1.48 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2025 XR (2025年12月9日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)12月6日 01:18
 (月)12月6日 05:08
接近日時 誤差
(地球)± 18 分
(月)± 16 分
接近距離 (地球)0.57 LD
(月)1.17 LD
推定直径
28 ~ 62 m
対地球相対速度
18.3 km/s ≅ 6万6000 km/h
初観測から地球接近まで−3 日
次の地球接近
公転周期382 日 ≅ 1.05 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2025 XQ (2025年12月9日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)12月7日 11:49
 (月)12月7日 23:40
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.55 LD
(月)0.53 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
7.7 km/s ≅ 2万8000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2027年9月19日ごろ
公転周期675 日 ≅ 1.85 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2025 XN (2025年12月8日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)12月7日 20:33
 (月)12月7日 23:23
接近日時 誤差
(地球)± 1 分
(月)± 2 分
接近距離 (地球)0.65 LD
(月)1.26 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
22.6 km/s ≅ 8万1000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2027年5月1日ごろ
公転周期611 日 ≅ 1.67 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
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2025年12月7日日曜日

キラウエア山: 監視カメラ埋没 — ハワイ


キラウエア山では、1年近くにわたって山頂のハレマウマウ火口内で噴火が断続的に続いています。日本時間 12月7日午前3時45分に始まった「エピソード38」の活動では、火口南縁に設置された監視カメラが溶岩噴泉からの噴出物によって埋没、機能停止となりました。以下の動画では、噴出物が徐々にカメラに迫って来る様子が写っています。
 
「この映像は、ハワイ島キラウエア火山山頂のハレマウマウ火口南縁に設置された V3カメラが記録したものです。ハワイ火山国立公園の危険区域内に設置されたこのカメラは、(ハワイ時間)12月6日午前8時45分に始まった第38回の噴火活動中、午前9時55分から9時57分の間に傾斜した溶岩噴水から飛来したテフラに埋没しました。V3カメラ、安らかに眠れ 🪦」: 



黒死病の大流行は火山の噴火が引き金か


中世ヨーロッパ全域で大流行し、地域によっては人口の 8割が死亡したとされる黒死病(ペスト)。そのきっかけは、14世紀中頃に発生した「正体不明の火山噴火」だった、という説が発表されました。
 
氷床コアの記録の中に、硫黄が急増している証拠を発見。樹木の年輪が気候が寒冷化していたことを示す。

パンデミックが始まる 2年ほど前に火山が噴火 → 火山灰の煙霧が地中海地域全体で数年にわたって太陽光を遮る → 気温が低下・農作物の不作 → 飢饉や内乱の恐れ → 黒海地域から穀物を緊急輸入 → 穀物を積んだ船に中央アジアの野生の齧歯類 → ペスト菌に感染したノミが人間に寄生。

湧き水が枯渇 — 北海道釧路町

 
記事全体を読むには購読手続きが必要なので詳しいことはわかりませんが、北海道釧路町のオタクパウシ地区(地図)で農業用水や生活用水の水源として長年使ってきた湧き水が枯渇した、とのことです:
 
 
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アラスカで M7.0

 
12月7日05時42分(日本時間)ごろ、米国アラスカ州南東部、カナダのユーコン・テリトリーとの境界付近で M7.0、震源の深さ 10km の地震がありました(震央地図)。震央近傍では日本の震度階で震度5強から6弱程度の揺れがあったと見られていますが、人口希薄な地域であるためか、今のところ人的被害などの報道はみられません。(図は USGS の資料より)
 
以下は、米国地質調査所(USGS)による "Tectonic Summary" からの抜粋です(DeepLによる翻訳結果を部分的に修正) ——

アラスカ州ヤクタット(Yakutat)半島付近、かつ米国とカナダの国境付近で発生した. M7.0 の地震は、太平洋プレートと北米プレートの境界付近における斜めすべりによって発生した。この地震のメカニズムは、フェアウェザー(Fairweather)断層付近における逆断層運動と右横ずれ運動の組み合わせと整合的である。フェアウェザー断層は当該地域における主要なプレート境界断層であり、カナダ西海岸沖の大部分に沿って延びるクイーン・シャーロット(Queen Charlotte)断層の北部に位置する。アラスカ中南部では、フェアウェザー断層、クイーン・シャーロット断層は、複雑な構造と地震活動を示すヤクタット(Yakutat)ブロックと呼ばれる地域において、アラスカ・アリューシャン列島沈み込み帯へと移行する。この地域の地震は、複雑な構造的相互作用を示す多様な断層様式と深度を呈する。

——

2025年12月6日土曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-357)

 
八ヶ岳南麓天文台地図)の 串田嘉男 氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について  12月5日17時00分付けで「続報 No.426」(PDF形式)を出しています ——
 
 PBF特異静穏化認識
対応地震 2026年 2/3±5 発生の可能性 
 
現況/考察
  • 初現(PBF特異)を 2025年2月26日、極大(顕著特異変動)を 2025年6月26.5日として経験則[初現〜地震発生]:[極大〜地震発生]= 20:13 を適用すると、2026年2月5日±5日(a)を得る。

  • 継続していた CH26観測装置と CH20観測装置の PBF特異が 12月4日午前5時以降、出現していない。PBF特異が静穏化した可能性が濃厚。12月5日に静穏化したとして経験則[極大〜地震発生]:[終息〜地震発生]= 3.9:1 を適用すると、地震発生日として 2026年1月30日(b)を得る。

  • (a)と(b)を勘案して、№1778前兆群に対応する地震の発生は 2026年2月3日±5日である可能性が示唆される。

  • CH20観測装置の基線に段差的変動が見える。12月9日±2日にこの変動も消えれば、2月5日±3日発生の可能性もある。

  • 直前変動が観測されれば、より正確な発生日を推定可能と考える。続報予定。

 [注]「特異変動」については『 FM(VHF帯域)電波電離層モニター観測による「地震・火山の予報」解説資料』(PDF形式)の 9ページを参照してください。 
 
 
推定日
 2026年2月3日±5日 または 2月5日±3日の可能性
今後の観測で修正の可能性
推定時間帯 09時 ±2時間 または 18時 ±3時間
(BT変動出現終息時間帯から推定、参照 23ページ)
推定震央領域

更新情報「 続報 No.426 」所載の図3参照
太線領域内=大枠推定領域
斜線領域=可能性が考えやすい推定領域
震央が火山近傍領域である可能性が高い 
推定規模 主震:M8.0 ± 0.3
単発の場合=M8.0±0.3
複合の場合=M7.4±0.3+M7.3±0.3 など
推定地震種 震源が浅い日本列島陸域の地殻内地震


このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2025年12月4日木曜日

新たな宏観異常現象掲示板


期待していいのでしょうか。
 
「投稿が増えてきた場合には、皆さまから寄せられた内容をまとめ、実際の地震発生と照らし合わせてみるといった取り組みも検討しています。あくまで参考的な試みではありますが、記録が重なることで見えてくるものもあるかもしれません」:
 
これまでもこの類の掲示板はありましたが、残念ながら有意義な情報が集まることはなかったように思います。
 
高知県庁の危機管理部南海トラフ地震対策課が行なっている宏観異常現象の情報を収集する活動も、昨年3月を最後に開店休業状態になっています。担当者の異動か退職があったのかもしれません:

能登半島地震: 深部流体の起源と先行変動


富山大学や金沢大学などの研究チームの発表です。能登半島北東部の温泉・深層地下水の定期観測によって、能登半島地震の発生に関与したされる深部流体の起源と地震に先行して現れた変動を明らかにした、との内容です。
 
「能登半島直下まで上昇したマントル物質は、(中略)直径約 1km のマグマを供給し、これが冷却・固化する過程でマントル起源ヘリウムを含む水・流体を放出し、蓄積された深部流体が群発地震を駆動した」、「ヘリウム同位体比の低下から計算した体積ひずみは令和6年能登半島地震に先立ち増加しており、地震の前兆現象と言えるかもしれません」:
 
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2025年12月3日水曜日

噴火迫る? カンピ・フレグレイ超巨大火山 — イタリア


The volcano near Naples is shaking the ground in a way that scientists say it hasn't for centuries, posing risks for hundreds of thousands of people living in the 8-mile-wide crater left by past eruptions. n.pr/44w8Kox

[image or embed]

— NPR (@npr.org) 2025年11月25日 19:24

イタリアのナポリ近郊にあるカンピ・フレグレイ火山(地図)の現状を伝える非常に長い記事です。多数の写真と共に、2010年以降の地震数を示すグラフが掲載されていますので、グラフだけでもご覧ください。その急増ぶりに驚かれると思います:
 
以下は記事からの抜粋です —— 
 
「カンピ・フレグレイでは年間を通して地震の発生頻度が増加している。大半は低マグニチュードだが … マグニチュードも次第に大きくなり始めている」
 
「先史時代の噴火は太陽を遮り、夏を冬に変え、ヨーロッパとロシアを厚い火山灰で覆った。今、ナポリ近郊にあるこの巨大な火山が再び活動を開始し、科学者によると何世紀にもわたって見られなかったような揺れを地面に与えている」
 
「最近発生した 2つの地震は、これまで観測された中で最強のものだ」
 
「この地域で最も有名な火山、ヴェスヴィオ山はナポリの東に聳えている。その火砕流は古代ローマの都市ポンペイの時を止めた。1834年の噴火を目撃したハンス・クリスチャン・アンデルセンは溶岩を『巨大な、落下した星々』と表現した」
 
「1万5000年前の最後の大噴火の前には、科学者によると地面は約25メートル隆起していた。現在、地面は再び着実に隆起しており、2005年以降は 4.6フィート(約1.3メートル)上昇し、その速度は加速している」
 
「現時点ではデータが示すのは、これらの地震はマグマの上昇というより、ガスが過熱した水を地中から押し上げる結果である可能性が高いという。科学者たちはこれが必ずしも噴火が差し迫っていることを意味しないことを願っている。しかし確かなことはわからない」
 
—— 
 

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富士山麓で有感地震

 
12月2日付「富士山で地震増加」の続報になります。
 
12月2日23時44分、富士山の麓で有感地震が発生しました(震央地名 静岡県東部、震央地図)。速報値は M2.4、震源の深さ 10km、最大震度 3。 
 
11月30日以降、富士山ではふだんより地震の多い状態が続いています:

気象庁「富士山の火山観測データ」より
 
 

小惑星 2025 WK16 が月と地球に接近・通過

 
11月29日、小惑星〝2025 WK16〟が月と地球の近くを通過して行きました。非常に高速な小惑星です。
 
2025 WK16 (2025年12月2日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月29日 00:55
 (地球)11月29日 01:26
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.72 LD
(地球)0.53 LD
推定直径
5 ~ 11 m
対地球相対速度
21.0 km/s ≅ 7万5000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2080年5月24日ごろ
公転周期1202 日 ≅ 3.29 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年12月2日火曜日

富士山で地震増加

 
富士山(地図)では 11月30日から 12月1日にかけて地震が増加しました。30日は 10回、1日は 5回の地震が観測されています(いずれも速報値)。1日あたりの地震数(高周波)が 5回以上になったのは、2021年1月1日以降では初めてです。
 
気象庁「富士山の火山観測データ」より

 
 

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-180)

 
米国イエローストーン国立公園の 11月の状況です。
 
11月にはスティームボート間欠泉(地図)の噴出はありませんでした。2025年にはこれまでに 2回の噴出が発生していますが、近い将来に次の大規模な噴出が発生する可能性は低く、2018年に始まった頻繁な活動期は終了したとみられています。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1
2月3日 72
2 4月14日 70
 
  
11月の地震活動は通常レベルをわずかに上回りました。251回の地震が観測され、最大は 11月9日に発生した M3.2 でした。3つの群発地震がありました。
 
イエローストーン・カルデラでは、過去 1か月間の正味の地盤変動がごくわずかでした。ノリス間欠泉盆地周辺でも 9月中旬以降、正味の地盤変動は確認されていません。
 
 
 

2つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
11月27日から 30日にかけて 2つの小惑星が月と地球の近くを通り過ぎていきました。このうち〝2025 WE14〟は非常に高速でした。
 
2025 WV13 (2025年11月30日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月27日 21:22
 (地球)11月28日 08:30
接近日時 誤差
(月)± 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.361 LD
(地球)0.064 LD
推定直径
5 ~ 10 m
対地球相対速度
10.6 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期1457 日 ≅ 3.99 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2025 WE14 (2025年12月1日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)11月30日 03:44
 (月)11月30日 05:05
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.073 LD
(月)0.890 LD
推定直径
3 ~ 8 m
対地球相対速度
20.8 km/s ≅ 7万5000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期1008 日 ≅ 2.76 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年12月1日月曜日

小惑星 2025 WQ10 が月と地球に接近・通過

 
11月26日から 27日にかけて、小惑星〝2025 WQ10〟が月と地球の近くを通過して行きました。
 
2025 WQ10 (2025年11月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月26日 21:45
 (地球)11月27日 02:50
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)1.44 LD
(地球)0.86 LD
推定直径
5 ~ 10 m
対地球相対速度
9.5 km/s ≅ 3万4000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2031年11月28日ごろ
公転周期442 日 ≅ 1.21 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。