2025年7月13日日曜日

トカラ列島近海地震: 巨大カルデラ噴火の前段階か

 
7月10日付で海洋研究開発機構(JAMSTEC)のサイトに掲載された記事です。私たちは巨大カルデラ噴火の前段階をリアルタイムで目撃しているのかもしれません:
 概略、以下のような内容です ——
  1. 新しい火山である諏訪之瀬島横当島間の距離は約117㎞であり、その間に悪石島、小宝島、宝島がある。トカラ列島の火山フロントにおける異常に長い火山空白域である。

  2. 火山は地下のマントルにおける高温領域(ホットフィンガー)に対応して生成し、ホットフィンガーの間は火山の空白域となる。東北地方の火山で見てみると火山の空白域は30㎞から広くても80㎞にすぎない。

  3. 諏訪之瀬島と横当島の間の地下深部(マントル)においてもマグマを生成するホットフィンガーが存在することが十分予想される。

  4. もし定常的な噴火を起こすことができない場合、ホットフィンガーから一次マグマと熱とガスが供給され続け、地殻の中には膨大な二次マグマとガスが蓄積されていくことになる。

  5. もし諏訪之瀬島と横当島の間のマントルにホットフィンガーが存在しているならば、数万年、または10万年以上マントルから一次マグマとガスが供給され続けていたことになる。

  6. 二次マグマが一気に噴出した場合、膨大な量の軽石と火山灰が爆発的に噴出し、大きな陥没地形(カルデラ)を形成するような巨大噴火となることも考えられる。 
「あくまで現時点での一つの考察であるため、今後の総合的な調査観測が不可欠である。」
 
 

「地震のカーテン」前弧地震帯を発見 (続報)

 
7月11日付「『地震のカーテン』前弧地震帯を発見」の続報です。
 
「地震のカーテン」について Q&A 形式で解説した記事です。「深さ約35~75キロの場所に、地震が起きやすいエリアがカーテンのように連なっている」:
 
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2025年7月12日土曜日

虹色の棒のような雲 — 岡山県

 
7月10日夕方、岡山県南東部の上空に「虹色の棒のような雲」が現れました。10分ほど見えていたとのことです。
 
「『ひこうき雲』で起きた『環水平アーク』ということで、とても珍しいもの」(気象予報士):
 

大量のイワシ漂着 — 北海道函館市

 
7月9日から10日にかけて、北海道函館市の釜谷漁港(地図)に大量のイワシが漂着しました。回収されたイワシは20トン以上で、海底にはまだ多くのイワシが沈んでいるとみられています。漁港内の海水の酸素濃度が極端に低下していることが確認されています:
 

2025年7月11日金曜日

Make America Mexico Again

 
メキシコ合衆国上院議長の発言:「(われわれはアメリカ合衆国との国境に)壁を建設し、費用も負担します。 ただし、1830年のメキシコ地図に基づいて建設します。メキシコ人はアメリカ合衆国より前からこれらの地域に定住していました。そこに住むメキシコ人は、常に彼らの故郷であった場所にいるのです。」 
 

President of the Mexican Senate, "We'll build the wall and pay for it. But we'll do it according to the 1830 map of Mexico... Mexicans were settled in these territories before the U.S. The Mexicans living there are in what has always been their homeland."

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— Raider (@iwillnotbesilenced.bsky.social) 2025年6月10日 23:32
 



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— hear-ye--hear-ye.bsky.social (@hear-ye--hear-ye.bsky.social) 2025年6月11日 5:05
 

🇲🇽ARE FLYING THE 🇲🇽 FLAG AT THE CONSTRUCTION SITES ALL ACROSS THE USA 🇺🇸

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— Raider (@iwillnotbesilenced.bsky.social) 2025年6月10日 21:12
 

「地震のカーテン」前弧地震帯を発見

 
東北大学と東京大学の研究成果です。
  • 北海道〜関東で沈み込む太平洋プレートから鉛直上方に伸びる「前弧地震帯」を発見。
  • 前弧地震帯では、プレートから脱水、その水が上昇。上昇した水がプレート境界の固着を弱め、スロースリップを引き起こすことで、プレート境界での大地震の破壊拡大を食い止めている。
  • 上昇した水は浅い断層での地震を誘発、直下型地震の帯を形成。特に関東地方では、この前弧地震帯が陸域下に入り込み、首都直下の活発な地震活動に関わっている可能性がある。
 
 
 

トンボの大群出現 — 福島県郡山市

 
福島県郡山市(地図)の住宅街でトンボの大群が目撃・撮影されました。アキアカネとみられています。記事には日時が書かれていませんが最近のことと思われます。
 
「初めて。10年住んでいて、こんなにトンボを見たのは」(撮影者)、「田んぼで生まれ、飛び立ったいくつもの集団が気流の流れで、たまたま撮影された場所の上空で合流し、集団で阿武隈高原を目指している」(研究者):
 
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2025年7月10日木曜日

溺れている魚を助ける勇敢な鳥

 
「溺れている魚を助ける勇敢な鳥」-- 最近のメディアはこのように報道する。 
 



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— CaroleOntheGo🇨🇦 (@caroleonthego4u.bsky.social) 2025年7月8日 20:37
 

クロダイの大群が川を遡る — 広島県広島市

 
7月8日、広島県広島市中区基町(地図)の本川で、数百匹のクロダイ(チヌ)の群れが上流に向かって泳いでいるのが目撃・撮影されました。各個体は体長40cmほど。現場は河口から約4~5kmの地点。 

「カニや二枚貝などの餌を求め押し寄せているのだろう」「寄生虫を落とす『淡水浴行動』の目的もある」(水産研究・教育機構):
 

キラウエア山の噴火続く — ハワイ (続報-2)

 
昨年12月23日に始まったキラウエア山(地図)の山頂噴火は、溶岩の流出・噴出(エピソード)と休止を繰り返しながら続いています。現在はエピソード28が終わったところです。下の動画は、エピソード28で見られた見事な溶岩噴泉です。噴泉の高さは東京タワーを上回る365mに達したとのことです:
 
 
 

3つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
7月2日から5日にかけて、3つの小惑星が月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 7月9日付のデータベース更新で明らかになりました。毎年のことですが、独立記念日(7月4日)の休暇シーズンが終わると急に新規小惑星の記載が増えます。
 
2025 NO1 (2025年7月9日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)7月2日 13:55
 (地球)7月2日 23:32
接近日時 誤差
(月)± 7 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.91 LD
(地球)0.67 LD
推定直径
2 ~ 3 m
対地球相対速度
9.3 km/s ≅ 3万3000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近
公転周期1309 日 ≅ 3.58 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2025 NN1 (2025年7月9日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)7月3日 04:37
 (地球)7月3日 07:23
接近日時 誤差
(月)± 2 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)1.42 LD
(地球)0.42 LD
推定直径
2 ~ 5 m
対地球相対速度
9.7 km/s ≅ 3万5000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近
公転周期595 日 ≅ 1.63 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2025 NH1 (2025年7月9日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)7月5日 08:26
 (月)7月5日 09:11
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.24 LD
(月)1.29 LD
推定直径
2 ~ 4 m
対地球相対速度
14.5 km/s ≅ 5万2000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2027年4月22日
公転周期276 日 ≅ 0.75 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年7月9日水曜日

トカラ列島近海地震: 諏訪之瀬島で火山性地震急増

 
トカラ列島にある気象庁の常時観測火山・諏訪之瀬島(地図)で火山性地震が急増しました。7月8日には 1096回、同9日には19時までに136回の地震が観測されています。諏訪之瀬島は、地震が続いている悪石島の北隣に位置する火山島です:
 
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2025年7月8日火曜日

富士山:「スタンバイ状態が続いている」

 
日刊ゲンダイ』の記事です。「2011年3月15日に富士山の地下20キロメートルにあるマグマだまりの直上に割れ目ができた」、「今から2200年前より後の富士山では、山頂の火口を使っていない。よって、次回の噴火も山腹に穴を開けることが想定されます」:
 

最悪の AI 生成火山画像

 
火山学者で大相撲ファンでもある米国の大学教授のツイートから ——「皆さん、ソースへのリンクは貼りませんが、火山に関するニュース記事の AI 生成画像の中で最悪の新優勝者が誕生しました(日本の霧島に関する記事です)」 

I won't link you to the source, but ladies and gentlemen, a new winner for worst AI generated image for a volcano news article (it was about Kirishima in Japan).

[image or embed]

— Dr. Erik Klemetti Gonzalez (@erikklemetti.bsky.social) 2025年7月8日 8:14


ソースは比較的簡単に見つかります。創業者兼CEOの名前からするとインド系の旅行情報会社のようです。この画像が掲載された記事(7月5日付)には次のような記述が見られます(Google翻訳) ——
 
九州の山、新燃岳が強力な噴火を起こし、大量の火山灰が噴き上がったことを受け、日本政府は新たな渡航警報を発令しました。噴火により、大量の火山灰が空に舞い上がり、トカラ列島付近でマグニチュード5.5の地震を含む一連の地震が発生しました。この火山活動により、航空便が乱れ、町は灰に覆われ、地域全体で安全警報が強化されました。さらに、漫画家・たつき諒氏が1999年に発表した不気味な予言が再び注目を集めています。この予言では、この時期に大災害が起こると予言されており、インターネット上ではパニックが広がり、観光客の予約が急減しています。 


2025年7月7日月曜日

活褶曲 (続報)

 
24年2月4日付「活褶曲」の続報です。
 
能登半島地震で、石川県珠洲市若山町(地図)に現れた崖について、その後の調査で分かったことを『朝日新聞』が25年7月4日付で詳しい記事にしています:
 
記事によると ——
  • 崖が現れたのは、能登半島地震の震源となった海底活断層から約10km離れた内陸で、西から東に流れる若山川(地図)沿い。
  • 崖は若山川が流れる谷間の幅数百メートルほどの平地に出現。谷の両側(南と北)は山。
  • 衛星観測データによると、谷の北側斜面は南に、南側斜面は北に移動、つまりどちら側の斜面も谷に向かってずり落ちていた。
  • この移動によって、谷間付近が南北から押され、断層運動が起こり崖が生じた。
  • 現場付近の地層は褶曲しており、斜面と同じ向きに傾斜。この褶曲した地層の境目が斜面の移動の原因となった可能性もある。 
—— ということのようです。 
 
 
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2025年7月6日日曜日

双頭蓮が開花 — 静岡県袋井市

 
7月5日、静岡県袋井市久能の可睡斎地図)で、1本の茎に2輪の花がつく双頭蓮が開花しました。 
 
「50年から100年に一度と言われる現象で、良いことが起こる前兆とされている」、「10年以上にわたって管理しているが、双頭のハスが咲くのは初めて」: 
 

球電現象か? 謎の発光現象 — カナダ・アルバータ州

 
現地時間7月2日19時ごろ、カナダ・アルバータ州(地図)で撮影された球状の発光体です。撮影者から 1km弱離れた場所で落雷の直後に発生、直径は1〜2mで地面から約7m上空を漂い、1分間ほど見えていた、とのことです。撮影者は球電だと確信していますが、動画を見た専門家は、発生場所の近くに送電線があることから "persistent slow-moving arcing power line"(持続的にゆっくりと移動するアークを発する送電線)と呼ばれる現象の可能性があるとしています:
 
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2025年7月5日土曜日

トカラ列島近海地震: 政府地震調査委員会が臨時会合

 
トカラ列島近海で 7月3日に最大震度6弱の地震が発生したことを受けて、政府の地震調査委員会は 4日に臨時の会合を開きました。その後の記者会見の内容を伝える NHK の記事と、同委員会の発表文書です:
「(地震の原因について)さまざまな意見があるものの、調査委員会としては『分からない』というのが答えだ」、「個人的な考えとしては悪石島の北側に活火山があり、一帯は火山列である。活火山の深いところでマグマによる活動が発生し、そうした活動でうまれた流体が地震を起きやすくしているのではないか」、「(新燃岳との関係について)今回の一連の地震と結びつけるような科学的なデータはなく、『関係はない』と言える」(平田直委員長) 
 
「6月21日から最大規模の地震(7月2日の M5.6)の発生前までに宝島観測点で東北東方向に約2cm、最大規模の地震の発生前後に南方向に約4cm の地殻変動が観測されている」、「変動量が極めて大きく、地殻の動きが変わったことで地震が起きたことを強く示唆するデータだ」(平田直委員長) 
 
 
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二酸化硫黄注意報 — 宮崎県小林市

 
7月4日18時50分から翌5日02時15分まで、宮崎県小林市(地図)に二酸化硫黄注意報が発令されました。4日18時に小林保健所測定局(所在地小林市堤)で 0.757ppm が観測され、注意報発令基準値の 0.5ppm 以上となったためです。噴火が続く新燃岳(地図)から放出された火山ガスの影響とみられています。注意報の発令は昭和40年代以来とのこと:
 

2025年7月4日金曜日

双頭蓮が開花 — 茨城県桜川市、坂東市

 
7月2日、茨城県桜川市真壁町亀熊(地図)の民家で、1本の茎に2つの花がつく双頭蓮が開花しました。
 
「双頭蓮は50~100年に1度咲く」(水戸市植物公園):
 
6月下旬には茨城県坂東市の八坂公園(地図)でも双頭蓮が開花しています:
 

煙霧を観測 — 熊本県、愛媛県

 
7月2日、熊本県と愛媛県で煙霧が観測されました。愛媛県では3日も煙霧の状態が続いたようです。 
 
「春がすみはよく見られるが、夏は珍しい」(熊本地方気象台)、「桜島や新燃岳などの火山ガスが、強い紫外線で変質して停滞している可能性も考えられる」(県環境保全課)、「煙霧は夏の暑い時に発生しやすい現象です」(南海放送):

阿蘇山の噴火警戒レベル引き上げ

 
7月4日13時00分、阿蘇山(地図)の噴火警戒レベルが「1(活火山であることに留意)」から「2(火口周辺規制)」に引上げられました。新燃岳、トカラ列島に続いて阿蘇山 … 九州南部は風雲急を告げているのでしょうか。
 
「阿蘇山では、本日(4日)11時50分頃から火山性微動の振幅が増大しており、中岳西山腹地震計の南北動成分で1分間平均振幅が2.5マイクロメートル毎秒以上の状態が1時間以上継続しています」: 
 
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第3の恒星間飛翔体が太陽系に進入 (続報)

 
7月3日付「第3の恒星間飛翔体が太陽系に進入」の続報です。
 
この天体についてのNASAの声明です:
NASA、太陽系を通過中の恒星間彗星を発見 

7月1日、チリのリオ・ウルタドにあり、NASA が資金提供している ATLAS(小惑星地球衝突最終警報システム)掃天望遠鏡が、恒星間空間起源の彗星の観測を初めて報告しました。いて座の方向から飛来したこの恒星間彗星は、正式に 3I/ATLAS と命名されました。現在、この彗星は地球から約6億7000万キロメートル離れた場所に位置しています。

最初の報告以降、世界各地にある3つの ATLAS望遠鏡と、カリフォルニア州サンディエゴ郡にあるパロマー天文台のズウィッキー・トランジェント施設(Zwicky Transient Facility)のアーカイブから、発見以前の観測データが収集されました。これらの「発見前」の観測データは、6月14日まで遡ります。この天体が最初に報告されて以来、多数の望遠鏡が追加の観測結果を報告しています。
 
この彗星は地球の脅威となることはなく、地球への接近距離は少なくとも 1.6天文単位(約2億4000万km)あると予想されています。現在、太陽から約4.5天文単位(約6億7000万km)の距離にあります。10月30日ごろに太陽に最接近し、1.4天文単位(約2億1000万km)まで接近します。これは火星の軌道のすぐ内側にあたります。
 
この恒星間彗星の大きさと物理的特性は、世界中の天文学者によって調査されています。9月まで地上望遠鏡で観測できる見込みですが、その後は太陽に近づきすぎて観測できなくなります。12月初旬には太陽の反対側に再び姿を現し、新たな観測が可能になると予想されています。
 
(Google翻訳の結果を手直し) 
 
 
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2025年7月3日木曜日

双頭蓮のつぼみ見つかる — 鹿児島県いちき串木野市

 
鹿児島県いちき串木野市(地図)で、一つの茎に二つの花がつく「双頭蓮」が見つかりました。記事には日時が明記されていませんが、6月下旬のことと思われます。
 
「双頭蓮は50年から100年に一度咲くといわれ『良いことが起こる前兆』と伝えられています」: 
 

第3の恒星間飛翔体が太陽系に進入

 
「ラーマ人は何ごとも、三つ一組にしないと気がすまないのだ」(アーサー・C・クラーク『宇宙のランデヴー』原題 Rendezvous with Rama) 
 
2017年に発見されたオウムアムア、2019年に発見されたボリソフ彗星(2I/Borisov)に続く第3の恒星間天体が発見されました。この天体(仮符号 A11pl3Z)は「C/2025 N1 (ATLAS)」(3I/ATLAS)と名付けられ、推定直径は約 20km。秒速 66km(時速約 24万km)という猛烈な速度で太陽系を通過中で、すでに木星の軌道の内側まで到達しています。予備的な軌道計算によると、この天体は地球と火星の軌道の間まで入り込み、2025年10月に火星に最接近。その後、恒星間宇宙へと去っていく見込みです。
 
 
 
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2つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
2つの小惑星が 6月29日から30日にかけて月と地球の近くを通り過ぎていたことが、NASA/JPL による 7月2日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 MJ91 (2025年7月2日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)6月29日 12:44
 (地球)6月29日 22:11
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.60 LD
(地球)0.18 LD
推定直径
8 ~ 18 m
対地球相対速度
7.5 km/s ≅ 2万7000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期987 日 ≅ 2.70 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2025 NA (2025年7月2日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)6月30日 04:03
 (地球)6月30日 11:30
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.34 LD
(地球)0.77 LD
推定直径
8 ~ 18 m
対地球相対速度
12.1 km/s ≅ 4万4000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近
公転周期946 日 ≅ 2.59 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年7月2日水曜日

トカラ列島近海地震: 今回は異質だ

 
朝日新聞』の記事です。過去4回の群発と今回の群発を比較するグラフが掲載されているのですが、今回がこれまでとは異質な発生状況であることがわかります。
 
「なぜ多くなっているのかは、震源の位置やメカニズムなど様々な要因が絡まっていると考えられるが、不明だ。いつまで続くかも分からない」(福岡管区気象台): 
 
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ヘビが原因の停電 — 福岡県、大分県

 
7月1日夕方、JR日豊線の新田原駅(地図、福岡県行橋市)- 柳ケ浦駅(地図、大分県宇佐市)間で停電があり、約1時間20分にわたって列車の運行が止まりました。架線に一部が焼け焦げたヘビ(長さ約1m、太さ約4cm)がかかっているのが見つかり、ヘビの感電が停電の原因とみられています:
 
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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-175)

 
米国イエローストーン国立公園の 6月の状況です。
 
6月にはスティームボート間欠泉(地図)の噴出はありませんでした。2025年にはこれまでに2回の噴出が発生しています —
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1
2月3日 72
2 4月14日 70
 
 
6月の地震活動は通常のレベルでした。60件の地震が観測され、最大は 6月4日に発生した M2.7 でした。群発地震の発生はありませんでした。
 
イエローストーン・カルデラでは、毎年夏季に見られる沈下の停滞(またはわずかな隆起)への移行が観測されています。これは、雪解け水や地下水の季節変化によって引き起こされるものです。昨年 10月以降の通算沈下量は約 3cm です。この沈下パターンと沈下率は、2015年から 2016年にかけて始まった傾向が続いているものです。
 
ノリス間欠泉盆地付近では、昨年の夏の終わり以降、約 1cm の沈下が観測されていましたが、過去数か月間は顕著な地盤変動は観測されていません。
 
6月12日朝、ビスケット盆地(地図)のブラック・ダイヤモンド・プール(昨夏の熱水爆発の現場)で小規模な噴出が発生しました(下記動画): 
 
 
 

山口県萩市の群発地震 途絶える

 
6月8日付「3600回超える — 山口県萩市の群発地震」の続報です。
 
今年2月ごろから山口県萩市の山間部で続いていた微小な地震の発生が、6月29日から途絶えています(7月2日05時現在)。最後の地震は、6月29日00時00分に発生した M0.0、深さ 27km です(震央地図、気象庁の震源リストより)。 一時的な休止かもしれません。
 
 

2025年7月1日火曜日

ツングースカの爆心地

 
6月30日は国際小惑星デー(International Asteroid Day)でした。1908年6月30日に発生したツングースカ大爆発に因むもので、小天体の地球衝突の危険性を啓発するさまざまな催しが行われました。
 
以下は、米国地質調査所(USGS)が運用する地球観測衛星ランドサット8号が2024年7月に撮影したツングースカの爆心地の画像です:
1908年6月30日の早朝、直径50~100メートルと推定される天体が大気圏に突入し、シベリアの上空で爆発して鮮やかな火球を生み出しました。この爆発は空中爆発であり、現在のクラスノヤルスク地方エヴェンキイスキー地区の地表から約6~10キロメートル上空で発生したとみられ、飛来した天体の大部分を蒸発させ、数百平方キロメートルにわたって木々を倒したり焼け焦げさせたりしました。

前兆:大地震前にスロースリップの発生周期短縮 (続報)

 
 
先日の国土地理院の発表を、Q&A 形式でわかりやすく解説した記事です。
 
「どうして間隔が短くなったの?」、「スロースリップの間隔が短くなるのは、地震を起こす場所の固着が弱まっている影響と考えられていて、地震が起きるシグナルと考えられるかもしれないようです」:
 
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カンピ・フレグレイで M4.6 — イタリア

 
現地時間6月30日12時47分(日本時間同日19時47分)、イタリアのナポリ近郊の火山地帯カンピ・フレグレイ(フレグレイ平野)で M4.6 の地震がありました(震央地図)。この地域で過去40年間に記録された中では最大の地震とのこと:
震源地はバコリ地区(深さ5km)で、ナポリでも揺れがはっきりと感じられた。多くの人が通りに避難し、鉄道の運行が予防措置として一時中断された。

このマグニチュード 4.6 の地震は、フレグレイ地域で過去40年間に記録された最大の地震であり、3月13日夜に発生した地震と同等の規模である。
 
Wikipedia によれば、カンピ・フレグレイは多数の火砕丘を含むカルデラで、再び大規模噴火を起こす可能性が警告されている超巨大火山です。近くにはヴェスヴィオ火山やポンペイがあります。
 
 
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2025年6月30日月曜日

テングチョウ大量発生 — 岩手県

 
 岩手県内の各地でテングチョウが大発生しています。大発生の原因は分かっていません。
 
「ここまでの規模は珍しい。大発生は毎年あるわけではなく、理由ははっきりしない」(県立博物館):
 
 
 
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2025年6月29日日曜日

前兆:大地震前にスロースリップの発生周期短縮

 
国土地理院の発表です。大地震の予測にとって重要な成果です。
 
「2024年8月の日向灘地震の発生前、震源に隣接するプレート境界で規則的に起きてきた『スロースリップ』の発生間隔がほぼ半減していたことを観測で確認した」、シミュレーションでは予想されていたが、実際に観測された例はほとんどない、とのこと:
 
 

火山噴火を予言、カウントダウン、的中!

 
 噴火したのは中米グアテマラのフエゴ山のようです: 
 
 
 
 

トカラ列島近海地震: 沈み込んだ「海台」の先頭部分が原因

 
防災ニッポン』(読売新聞)の記事です。トカラ列島近海で発生している群発地震の原因についてかなり詳しく解説しています。
 
 「群発地震の震源はプレートのもぐり込む地点から離れていますが、これは、すでに沈み込んだ奄美海台の先頭部分が地震発生に影響しているからです」、「震源付近の地溝は、海底火山列(アレー)が途切れる火山の空白域[中略]震源分布の特徴や火山性地震の特徴は今のところ認められておらず、群発地震は火山噴火の前兆ではないと考えてよいと思います」:
 
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海岸近くにマグロの大群 — 島根県隠岐の島町

 
島根県隠岐諸島で、海岸近くにまでクロマグロの大群が現れました。6月20日には隠岐の島町五箇地区(地図)の沖合で、イルカの群れと見紛うほどの大群が一帯の水面を激しく波立たせながら泳ぎ回る様子が動画に撮影されました:
 

2025年6月28日土曜日

トカラの法則 (補足)

 
6月26日付「トカラの法則」の補足です。
 
「トカラの法則」について『毎日新聞』が報じています。 トカラの法則は2016年ごろにはツイッター上に登場し、初めのうちは「トカラ近海で地震が頻発したら桜島が噴火する」というものだったとのこと。「専門家は『科学的根拠がない』と明確に否定する」とは書いているのですが、トカラの法則が的中した事例として「熊本地震」や「能登半島地震」が挙げられています:
 
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スジイルカが座礁を繰り返す — 北海道白糠町

 
6月22日、北海道白糠町の海岸(地図)でスジイルカが座礁しているのが見つかりました。自力で海に戻ったとみられますが、翌23日に再び座礁しているのが見つかりました。この時も自力で海に戻ったとみられています。体長 1.6m。
 
「発見者が浜を歩いている時に発見し,SNHに通報。SNHより釧路建設管理部に通報し,釧路建設管理部が委託している海岸パトロール業者に現地確認させたところ,イルカが発見できなかったことから,自力で海に帰ったものと判断した。
6/23 11:30再漂着の通報。同日満潮時に沖に出た模様。体長は再漂着通報者が計測。」: 
 

2025年6月26日木曜日

トカラ列島近海地震: 地下の流体が影響している可能性

 
6月21日以来、鹿児島県のトカラ列島で頻発している地震の原因について、「陸側プレート(岩盤)の内部で発生」、「地下での(水のような)流体の動きが影響している可能性がある」、「仮にマグマが上昇している場合は、火道に沿った狭い範囲で地震活動が起きる傾向があり、噴火の前兆とは考えにくいとする」(鹿児島大・八木原寛准教授):
 
山口県の萩市郊外で今も続いている群発地震は、震源の位置が日によってかなり大きく移動しています。上の八木原准教授の「仮にマグマが上昇している場合は…」という説明に従うならば、原因はマグマではなく水ということになるのでしょうか。
 
 

路面膨張

 
6月22日(日曜日)にミズーリ州を襲った熱波によって道路の舗装が膨張・座屈し、ちょうど通りかかった車が跳ね飛ぶ瞬間を捉えた動画: 

Video captured the moment a road buckled and sent a car flying as a heatwave impacted Missouri on Sunday.

[image or embed]

— AccuWeather (@accuweather.com) 2025年6月23日 22:02
 

トカラの法則

 
 
「こうしたまとまった地震発生の数日後に、国内の離れた場所で大地震が発生するといった“トカラの法則”という言葉がSNSなどで広がっています」、「(東海大学・長尾年恭客員教授)科学的には根拠はないと考えています。トカラ列島の地震が引き起こす影響は、例えば100キロ、200キロ離れると、小さいということから、トカラ列島で火山活動あるいは、地震活動があっても、それが遠くの地域の地震とか、火山活動を誘発することはない」:
 
関連記事

草津白根山(湯釜付近)で地震増加、傾斜変動

 
草津白根山(湯釜付近)(地図)で、6月26日01時ごろから火山性地震が増加しています。地震増加にともなって傾斜変動も観測されています。地震回数は14時までに21回となっています:
 

2025年6月24日火曜日

霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベル引き上げ (続報)

 
 
霧島連山の新燃岳(地図)では23日以降、噴火は観測されていません。新燃岳の南東約3kmの観測点では、23日から北西上がりの傾斜変動が観測されています。地震は非常に多い状態が続いており、22日は415回、23日は54回、24日は19時までに727回発生しています:
 
専門家の見解です。「二酸化硫黄の急増はマグマに溶け込んでいたものが出てきたことを示しているとして、マグマが地下の浅い場所まで上昇していると分析」(東京大学地震研究所・市原美恵教授)、「新燃岳の北西およそ7キロにある『えびの岳』付近の地下にある『マグマだまり』が収縮し、新燃岳の火口方向へマグマやガスなどが移動した」(宮崎公立大学地域連携・防災研究センター・山下裕亮准教授):
 

霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベル引き上げ

 
6月23日18時30分、霧島連山の新燃岳(地図)の噴火警戒レベルが「3(入山規制)」に引き上げられました。
 
「霧島山深部の膨張を示すと考えられる基線のわずかな伸び」、「昨日(22日)に噴火が発生」、「火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は4000トン(前回5月15日には検出されず)を観測し、急増」: 
 
新燃岳の噴火警戒レベルは 5月27日に「3(入山規制)」から「2(火口周辺規制)」に引き下げられていました。 
 
 

2025年6月23日月曜日

小惑星 2025 MS1 が地球と月に接近

 
[6月24日追記: 最新の予報に基づいて接近時刻、誤差、推定直径を更新しました(緑字)] 
 
小惑星〝2025 MS1〟が 6月24日から25日にかけて地球と月の近くを通過します。
 
2025 MS1 (2025年6月23日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)6月24日 20:40
 (月)6月25日 06:57
接近日時 誤差
(地球)± < 1
(月)± < 1
接近距離 (地球)0.82 LD
(月)1.36 LD
推定直径
3 ~ 6 m
対地球相対速度
6.3 km/s ≅ 2万3000 km/h
初観測から地球接近まで3 日
次の地球接近
公転周期627 日 ≅ 1.72 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年6月22日日曜日

霧島山(新燃岳)が噴火

 
6月22日16時37分に霧島連山の新燃岳(地図)で噴火が観測されました。17時07分現在、噴火は継続しています。観測より前の16時ごろには宮崎県高原町(地図)に降灰があったとのことです。新燃岳で噴火を観測したのは2018年6月27日以来です:

新燃岳の噴火警戒レベルは 5月27日に「3(入山規制)」から「2(火口周辺規制)」に引き下げられていました。 
 
 

火星: 謎の露頭

 
この露頭の岩石はいったい何なのでしょうか(画像)。コインをかなり規則正しく並べたようでもあり、生き物の鱗のようにも見えます。火星探査車・キュリオシティが6月14日(日本時間)に撮影したものです。NASA は特に説明をせず、「興味深い露頭」とだけ述べています: