2024年7月25日木曜日

地下水の成分で地震予知

 
福井県立藤島高等学校の生徒たちが、地下水の成分を調べることによって地震を予知することに取り組んでいます。
 
「地震活動が活発になると、海水が地表近くまで押し上げられるため、海水に含まれる『塩化物イオン』という成分が地下水から高い濃度で検出されれば、活動が活発になっているのではないかと仮説を立てています」、「能登半島地震の直前では、『塩化物イオン』の濃度が高くなり、地震のあと、低下した」: 
 
 

ラッパ状の発光現象 — 台湾

 
7月22日の夜、台湾東部の空で赤いラッパ状の放電現象が撮影されました。雷雲から上空に向かって放電するレッド・スプライトのバリエーションではないかと思われます:
 
 

2024年7月24日水曜日

イエローストーンで熱水爆発

 
7月23日10時19分(日本時間24日01時19分)、イエローストーン国立公園内のビスケット・ベイスン(地図)で熱水爆発が発生し、遊歩道が破壊されました。人的被害は出ていないもようです:


 
以下はアメリカ合衆国国立公園局(National Park Service)の報道発表です:
7月23日(火)午前10時19分ごろ、オールド・フェイスフル間欠泉のすぐ北にあるビスケット・ベイスンのサファイア・プール付近で、局地的な熱水爆発が発生した。
 
安全上の理由から、駐車場と遊歩道を含むビスケット・ベイスンは当面閉鎖されている。グランド・ループ・ロードは通行可能である。
 
負傷者は報告されておらず、現時点で被害の程度は不明。
 
公園のスタッフと USGS のスタッフが状況を監視し、安全と判断され次第、閉鎖エリアを再開する。
 
モニタリング・データでは、イエローストーン地域に変化は見られない。
 
本日の爆発は火山システムの変化を反映したものではない。火山活動は通常のバックグラウンド・レベルにとどまっている。
 
これは現在進行中の事態であり、詳細が判明次第、追加情報を共有する。
 
 
 

2024年7月23日火曜日

7月24日

 
 ▼ 岩手県沿岸北部の地震 2008年7月24日00時26分、M6.8、深さ 108km、最大震度 6弱(震央地図)。死者 1人、負傷者 211人。

以下 岡田義光『決定新版 日本の地震地図』(東京書籍、2019)から引用 ——

岩手県の直下に沈みこんだ太平洋プレート内の深いところ(二重深発地震面の下面)で発生した正断層型のプレート内地震。
 
住家被害としては、八戸市で 1棟が全壊したほか、岩手県の洋野町、久慈市、奥州市などを中心として一部破損 379棟の被害がありました。また、八戸市と宮城県本吉町では、それぞれ 1件の火災が報告されています。
 
——
 

地震は寒い季節に起きる?

 
海溝型の巨大地震は秋から冬に起きていることが多い、その理由は ・・・ という記事です。
 
「南海トラフ沿いでは、684年の白鳳地震から 1946年の南海地震までの 13回中、9月から 11月に 3回、12月から 2月に 7回、8月に 3回」、「地震が起きやすいプレート境界を押さえつけている海面からの力が、冬は海面が下がるため弱くなり、角度の緩いプレート境界断層の摩擦が小さくなることが原因の一つ」: 
 

噴火警戒レベル 1 での噴火

 
 58人が死亡、5人が行方不明となった御嶽山の噴火と、12人が死傷した草津白根山の噴火の共通点は噴火警戒レベル 1 で発生したという点。
 
「(御嶽山は)3週間前から火山性地震が活発化していたものの、地震の回数は減る中での噴火だった。草津白根山の噴火は火山活動の高まりを示す現象が事前に観測されず、気象庁が従来マークしていた火口とは別の場所で発生した」:
 

湧水が途絶える — 新潟県上越市

 
新潟県上越市の「くわどり湯ったり村」(地図)は付近の山中からの湧水を利用して営業していますが、7月18日に湧水が途絶えたため、19日から一部の営業を休止、23日からは調査と復旧に向けた作業のために休業することになった、とのことです。

「給水が減っている原因は調査中」、「去年も給水が減る現象が見られたということですが、営業休止には至りませんでした」:
 
桑取温泉から西に約 20km のところには糸魚川-静岡構造線が通っています。また、同温泉は八ヶ岳南麓天文台の串田氏が予報している地震の大枠推定領域内にあります。
 
 

2024年7月22日月曜日

7月23日

 
千葉県北西部の地震 2005年7月23日16時35分、M6.0、深さ 73km、最大震度 5強(震央地図)。
 
以下 岡田義光『決定新版 日本の地震地図』(東京書籍、2019)から引用 ——
 
千葉市直下に沈み込んだ太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界面付近で発生した逆断層型のプレート間地震。
 
震源に近い千葉県と東京都を中心として 38人の負傷者(うち重傷者 4人)が出たほか、32棟の住家で一部破損の被害を生じました。また、東京都、千葉県、神奈川県でそれぞれ 1件ずつ建物火災がありました。(中略)首都圏の交通網に大きな混乱を生じ、都市の地震に対する脆弱さが浮きぼりとなりました。 

——

2024年7月19日金曜日

須美寿島周辺の海水が変色 — 伊豆諸島

 
 伊豆諸島・須美寿島(Sumisujima、Smith Rocks、地図)の東岸から東側約 300m にわたって海水が茶褐色や黄緑色に変色しているのが確認されました。火山活動が強まっている可能性があり、海上保安庁は航行警報を出しています。
 
「過去に確認した変色水と比べると、火山活動度が高まっていると考えるべきだ」(東京工業大学・野上健治教授): 
 
須美寿島周辺では、1870年と 1916年に海底噴火とみられる現象が記録されています。
 
 
 

双頭蓮のつぼみ見つかる — 香川県高松市

 
7月17日、香川県高松市の栗林公園内にある芙蓉沼(地図)で、1本の茎に 2つの花がつく双頭蓮のつぼみが見つかりました。間もなく開花するとのことです。
 
「双頭蓮は一般的に50~100年に一度しか現れない突然変異といわれています。ただ、栗林公園では 2014年から 4年連続で確認されていて(以下略)」:
 
 

2024年7月18日木曜日

国際宇宙ステーションを落下させる「軌道離脱機」

 
国際宇宙ステーションを軌道から離脱させ、安全な場所に落下させるための「軌道離脱機」(Deorbit Vehicle)の設計と開発をおこなう企業に、イーロン・マスク氏のスペースX社が選ばれました。軌道離脱機は、同社が現在保有するドラゴン宇宙船の 6倍の推進剤と 4倍の推力を持つことになるようです:
 
 
 
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2024年7月17日水曜日

シューメーカー・レビー第9彗星の木星衝突から30年

 
1994年7月16日から7月22日にかけて、シューメーカー・レビー第9彗星の破片が次々に木星に衝突し、巨大な衝突痕をいくつも生じさせました。同彗星は 1960年ごろに木星の重力に捕獲され、木星の周りを回るようになっていました。衝突の 2年ほど前にロッシュの限界を超えたため、木星の潮汐力によって核が砕け 20以上の破片に分裂。この破片が一列に並んで次々に木星に衝突したのです:

「30年前の今週、シューメーカー・レビー第9彗星の破片群が木星の大気圏に突入した。この歴史的な出来事は、惑星防衛という分野が誕生するきっかけとなった」:
 

近畿圏中心領域大型地震 (続報-301)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 7月16日11:00 付けで「続報 No.368」(PDF形式)を出しています。
 
内容の概略は以下のとおりです ——
 
前回の更新情報では、地震発生の時期として 7月23日 ±3日の可能性を考えていた。この場合、7月中ごろまでに前兆変動が終息すると考えられる。しかし、現在も複数の観測装置で前兆変動が継続している。7月17日までに前兆変動が終息した場合は、7月23日 ±3日の可能性が残る。
 
7月18日以降も前兆変動が継続した場合は、前兆関係を見直した結果として、8月7日 ±3日の可能性が考えられる。 

「発生推定時期は、早い場合の可能性を考慮して前兆関係を観ています。このため、推定された前兆変動終息時期に終息しない場合は前兆関係の見直し再考を余儀なくされています。」
 
「7/18 以前に前兆変動が終息した場合は即刻続報を出しますが、続報が無い場合は、7/18 以降も前兆変動が継続し、次の早い場合の可能性としては 図2 に示す 8/7±3 時期が考えやすいとご理解下さい。」
 
「発生がより先となる可能性も否定はできませんので、変化を鑑み検討を続けます。」 

——
 

推定日8月7日 ±3日 の可能性あり
(7月18日以降も前兆が継続した場合)
推定時間帯 09:00 ±2時間 または 18:00 ±3時間
推定震央領域 続報 No.368」所載の図3参照(太線領域内=大枠推定域; 斜線領域=可能性が考えやすい推定領域; 震源域が火山近傍である可能性高い)
推定規模 M8.0 ± 0.3
(主震が単発の場合:M8.0 ± 0.3; 複合地震の場合:M7.4 ± 0.3 + M7.3 ± 0.3 など)
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2024年7月16日火曜日

双頭蓮が開花 — 岡山県岡山市

 
岡山県岡山市の備中高松城址公園(地図)で、1本の茎に 2輪の花がつく双頭蓮が咲き始めているとのことです。

「双頭蓮は 50年から 100年に1度しか現れないとされていて、その珍しさから見ると幸せになるといった言い伝えがあります」:
 
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ブラックホールが太陽系に侵入したら

 
Live Science” の記事です:
 
以下は記事の概略です ——
 
影響はブラックホールの大きさや距離など、多くの要因によって決まる。多くのシナリオでは、大きな影響はない。
 
粒子加速器でミニ・ブラックホールを作成できる可能性がある。これらは 1グラムから人間の質量程度までの範囲で、サイズは顕微鏡レベルである。それが目の前を通り過ぎたとしても、何も起こらない。1秒も経たないうちに蒸発してしまう。
 
未発見だが太陽系の外縁部を公転しているかもしれないプラネット・ナインが、原始ブラックホールの質量範囲内の「赤ちゃん」ブラックホールである可能性がある。この物体がもし存在するとしても、太陽系の惑星にわずかな不規則性しか生じていないことを考えると、太陽系のはるか遠くにある原始的なブラックホールは、それほど大きな影響を及ぼさないだろう。 

恒星質量以上のブラックホールが太陽系を通り抜けると、その近さと速度によっては大惨事を招く可能性がある。ブラックホールが太陽系の最も遠い領域であるオールトの雲を通過する場合、そこを周回する彗星や小惑星の軌道を乱し、地球に向かって進ませる可能性がある。

ブラックホールがもう少し近づく場合、たとえば 100天文単位、すなわち冥王星の軌道の少し外側を通過する場合は、天王星、海王星、冥王星の軌道を変える可能性がある。しかし、地球への影響はまだそれほど大きくないだろう。

ブラックホールが天王星と冥王星の軌道の間を通過する場合、地球に影響が出始めるだろう。ブラックホールが天王星と冥王星の近くを通過する場合、両惑星はブラックホールに引き寄せられてブラックホールの周りを回るようになるかもしれない。地球の軌道も変化する。気候が変化し、氷河期に突入するか、気温が急上昇して地球上の生物が絶滅する可能性がある。
 
ブラックホールが土星の軌道よりも内側を通過する場合、地球は液体の水が存在できる居住可能領域(ハビタブル・ゾーン)の外に移動してしまうだろう。
 
ブラックホールが木星の軌道よりも内側を通過する場合、地球がブラックホールの周りを回り始め、人類は潮汐力の影響を感じ始めるだろう。
 
地球と火星の軌道の間を通過するなど、さらに近くを通過する場合、潮汐力の影響で地球は熱せられ、マグマができ、海は蒸発する。生命はもはや存在し得ない。

——

2024年7月15日月曜日

7月16日

 
新潟県中越沖地震 2007年7月16日10時13分 M6.8、深さ 17km、最大震度 6強(震央地図) 

以下は『決定新版 日本の地震地図』(岡崎義光、東京書籍、2019)から引用 ——

新潟県上中越地方の沖合を震源として発生した逆断層型の内陸地震。
 
震源は 2004年新潟県中越地震の北西約 40km の日本海沿岸に位置しており、震源域に近い新潟県長岡市、柏崎市、刈羽村のほか、やや離れた長野県飯綱町でも震度 6強の揺れが記録されました。(中略)柏崎で約 1m、佐渡市小木で 27cm の津波が観測されています。

震源に近かった柏崎市、長岡市、そして上越市などを中心として、死者 15人、負傷者 2,346人(うち重傷 356人)の人的被害のほか、強い揺れや液状化現象などにより、住家全壊 1,331、半壊 5,710 などの被害が報告されています。(中略)柏崎刈羽原子力発電所では 3号機の変圧器が延焼しましたが、出火から 2時間経った 12時10分に鎮火しました。原発が地震によって極軽微とはいえ被災したのは世界で初めてであり、注目を浴びる結果となりました。
 
——

どう逃げる? 富士山噴火

 
日刊ゲンダイ』の長い「もしフジ」記事です。
 
「今のところ富士山の正確な噴火予知はできないとされる」、 「噴火口は現在の技術では特定できない」、「噴火は山の頂上や稜線で発生するイメージが強いが、街の中心部で爆発が起きる可能性も指摘されている」、「(宝永噴火の)噴火直前には江戸など広域で揺れがあった」:
 

擬態する蛾

 
「Attacus atlas は、大型のヤママユガ科の蛾で、アジアの森林に固有の種である。広東語の名前は『蛇の頭の蛾』と訳されるが、これは前翅の突出部が蛇の頭に似ていることに由来している」:

 

小惑星 2024 NK3 が月と地球に接近・通過

 
7月11日の日中、小惑星〝2024 NK3〟が月と地球の近くを通過していたことが NASA/JPL による 7月14日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 NK3
(2024年7月14日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)7月11日 07:59
 (地球)7月11日 15:20
接近日時 誤差
(月)± 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.99 LD
(地球)0.31 LD
推定直径
5 ~ 11 m
対地球相対速度
10.6 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2028年7月6日ごろ
公転周期498 日 ≅ 1.36 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年7月14日日曜日

7月15日

 
 ▼ 長野地震(長沼地震) 1941年7月15日23時45分(震央地図)、M6.1、震源の深さ 5.3km、最大震度 6、1847年善光寺地震(M7.4)の余震。(以下『理科年表』)
 
長野県北部:長野市北東の村々に被害があり、死 5、住家全壊 29、半壊 115、非住家全壊 48。
 
磐梯山噴火 1888年7月15日07時45分ごろ (地図、以下気象庁「磐梯山 有史以降の火山活動」より)
 
噴火場所は大磐梯山頂北方。数日前から弱い地震。7:00頃鳴動始まり、7:30頃から強い地震が3回発生。7:45頃大音響とともに爆発、短時間に爆発が15~20回反復して小磐梯山の大半を崩壊させた。 同時に琵琶沢沿いに疾風(火砕サージ)と土石流が発生し、南東山麓の村を破壊した。爆発音が 50~100kmまで聞こえ、降灰は太平洋岸に達した。 火口は北に向いて U字形に開き、東西約 2.2km、南北 2kmで堆積物総量は 1.5×109m3。大規模な岩屑なだれ(45~77km/時)を生じて山麓の 5村 11集落を埋没し、死者 461名(477名とも)。 家屋山林耕地の被害大きく、桧原湖などが生じた。この後に土石流(火山泥流)が数多く発生した。

双頭蓮が開花 — 奈良県明日香村

 
7月11日、奈良県明日香村の岡寺(地図)で、1本の茎に2輪の花がつく双頭蓮が開花しました。岡寺で双頭蓮が見つかったのは今回が初めてです;
 
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テカムセの呪い

 
トランプ前大統領は辛くも暗殺を免れましたが、バイデン現大統領はどうでしょうか。20の倍数の年に選出された米国大統領は任期中に暗殺または病死で任期を全うできないか、そうでなくても様々な災難に遭遇するというジンクス(テカムセの呪い)があります。バイデン氏が大統領に選出されたのは 2020年のことでした(就任は 2021年):
 

2024年7月13日土曜日

ハワイ島上空に流星クラスター

 
7月11日未明(日本時間11日深夜)、ハワイ島上空に流星クラスターが現れました。いくつもの流星がほぼ同時に輝く現象です:

記事に添付されている動画では、画面の右下にクラスターが出現します。

 
 

地震予知アプリ “Quake Me Up”

 
実用レベルに達しているのか疑問ですが ・・・
 
記事の概略です ——
 
フロリダ州ケープカナベラルの Donald M. 氏は、Quake Me Up の開発者である。このソフトウェアは、携帯電話のバックグラウンドで実行され、低周波電磁場放射を識別して、そのデータを中央収集ポイントに送信する。収集されたデータは、地震や火山噴火などの自然災害を数日前に特定して予測するのに役立てられる。このクラウド・ソースのデータ収集プロジェクトでは、現行のスマートフォンで使用されている磁力計から地磁気データを収集する。地方や国の緊急対応チームや監視機関は、地域住民からこのデータを収集し、地震や火山活動のような自然災害への早期警報を提供できるようになる可能性がある。

Applied Science Team(応用科学チーム)が、Google Research および QuakeFinder 社(2005 年から地震データを収集している企業)と共同で、2010年から 2019年にかけて実施した研究によると、地震の 24時間から 72時間前に震源地付近の磁場が変化することが明らかになっている。この研究では、完全な公的対応をサポートするのに十分なデータは得られなかったが、地震がいつ発生するかを予測する技術は、地面が揺れる前に地震を察知する信頼できる手段として機能する可能性がある。

Quake Me Up アプリは、地震、火山、その他の自然災害に関する公共の安全を最大化する試みとして、この研究を発展させたものである。このアプリは、超長波(超低周波 、VLF)の電磁放射を検出して磁力場の強度を検出し、それを他のすべてのユーザーのデータと組み合わせることを可能にする。何千ものユーザーからのデータを一元的な収集ポイントで受信することによって、潜在的な地殻変動を特定できる。大災害が予測・特定された場合、アプリは携帯電話の所有者と緊急対応ネットワーク(消防、警察、医療など)に対して警戒警報を発する。このアプリにアクセスすることで、地震と火山の両方に対する備えと、取るべき行動の提供を受けることができる。最終的に、このアプリは地球の電磁環境に関するグローバル情報を一貫して保持する手段を提供する。
 
 
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2024年7月12日金曜日

7月13日

 
貞観地震 869年7月13日(貞観11年5月26日)M8.3〜8.6 Mw >8.7 2011年東北地方太平洋沖地震の 1サイクル前の地震ともいわれる。(以下『理科年表』)三陸沿岸:城郭・倉庫・門櫓・垣壁など崩れ落ち倒潰するもの無数。津波が多賀城下を襲い、溺死約 1千。流光昼の如く隠映すという。三陸沖の巨大地震とみられる。

手石海丘地図海域火山データベース)噴火 1989年7月13日18時33分 静岡県伊東市沖で海底噴火。(以下 Wikipedia)「海岸線から直接火山噴火が目視できる世界でも希な現象であったにもかかわらず、テレビニュースでは(中森明菜の)自殺未遂の続報の次以降のネタとして扱われた。扱いの低さに、火山学者の中には激怒する者もいたが、結果的には観光地である伊東市周辺の風評被害が最低限に抑えられた」。
 

道に迷ったペンギンさん

 
途方に暮れているようです。7月7日、アルゼンチン南部リオ・グランデ市(City of Rio Grande, Tierra del Fuego, Argentina、地図)にて。
 
 

2024年7月11日木曜日

7月12日

 
北海道南西沖地震 1993年(平成5年)7月12日22時17分 M7.8、震源の深さ 35km、最大震度 5(震央地図)。地震発生から 5分後に大津波警報が出されたが、 奥尻島(地図)ではその前に津波が到達。
 
(以下『理科年表』)地震に加えて津波による被害が大きく、死 202,不明 28、傷 323。特に地震後間もなく津波に襲われた奥尻島の被害は甚大で、最南端の青苗地区は火災もあって壊滅状態。夜 10時すぎの闇のなかで多くの人命、家屋等が失われた。津波の高さは青苗の市街地で 10m を越えたところがある。
 

地震の間

 
江戸城には地震の際に将軍が避難するための「地震の間」が作られていました。耐震性を高めるさまざまな工夫が凝らされ、他の建物からは独立していました。今に残る図面によると、将軍の寝所である「御休息之間」や、執務や会議をおこなうための「黒書院」や「御座之間」に面した庭先にあったようです。
 
以下は、江戸城と彦根城の例です:
 
地震の間は城だけでなく、宮中や公家、大名の屋敷にも設けられていました。
 

2024年7月10日水曜日

7月11日

 
静岡地震(大谷地震) 1935年(昭和10年)7月11日17時24分 静岡県中部(震央地図) M6.4、最大震度 6、(以下『理科年表』)静岡・清水に被害が多く、死 9、住家全潰 363,非住家全潰 451、清水港で岸壁・倉庫が大破、道路・鉄道に被害があった。
 

三河湾にイルカ — 愛知県

 
三河湾(地図)で 2頭のイルカが目撃・撮影されました。記事には日時が明記されていませんが最近のことだと思われます。「(イルカが)この地域で目撃されるのは、非常に珍しいこと」: 
 

地震予知に大きく前進 — ロス・アラモス研究所 (補足)

 

ロス・アラモス研究所の発表文を Google の人工知能 Gemini に要約してもらいました ——
 
記事の要約

これは地震の予測に関する記事です。機械学習を使用して地震の前兆となる信号を検出する方法について説明しています。科学者たちはハワイのキラウエア火山からのデータを分析し、地震波の中に隠された信号を特定しました。この発見は、この方法が世界中の地震を予測するのに役立つ可能性があることを示唆しています。以前は、これらの信号は単なるノイズと考えられていましたが、今では断層に関する重要な情報が含まれていると考えられています。
 
詳細
  • 機械学習を使用して地震の前兆となる信号を検出する方法について説明しています。
  • 科学者たちはハワイのキラウエア火山からのデータを分析し、地震波の中に隠された信号を特定しました。
  • この発見は、この方法が世界中の地震を予測するのに役立つ可能性があることを示唆しています。
  • 以前は、これらの信号は単なるノイズと考えられていましたが、今では断層に関する重要な情報が含まれていると考えられています。
この文書は、地震の予測に関する研究の進展を示しています。機械学習などの新しい技術を活用することで、将来的にはより正確な地震予測が可能になるかもしれません。
 

2024年7月9日火曜日

7月10日

 
象潟地震 1804年7月10日(文化元年6月4日)22時ごろ M7.0、最大震度 6強前後、海底の隆起により象潟湖(地図)が陸地になった。

乙巳の変 645年7月10日(皇極天皇4年6月12日) 蘇我入鹿を宮中で殺害。翌日、蘇我蝦夷が自害し、蘇我氏の嫡流滅亡。
 

地震予知に大きく前進 — ロス・アラモス研究所

 
第2次世界大戦中に原子爆弾開発の中心となったことで有名なロス・アラモス国立研究所の発表です。断層が地震発生前に発する信号はこれまで意味のないノイズとして無視されてきましたが、実は、断層の変位、摩擦、厚さなどの物理的特性を推測するための情報を豊富に含んでいるとのこと。さらに最も重要な点は、ロス・アラモスの科学者が信号の中に高度に予測可能なパターン、すなわち、断層破壊までのタイムラインを発見したこと、とのことです:
 
発表の概略 ——

ロス・アラモス国立研究所の研究チームは、人工知能の応用である機械学習を用いて、地震に先行して現れる隠れたシグナルを検出した。ハワイのキラウエア火山での発見は、ロスアラモスで先駆的に行われた数年にわたる研究努力の一部であり、この最新の研究は、大規模な破壊を引き起こす可能性のあるスティック・スリップ断層(stick-slip fault、固着と滑りを繰り返す断層)で、科学者がこのような警告信号を検出できた初めての事例である。

研究チームは、米国地質調査所ハワイ火山観測所が 2018年6月1日から 2018年8月2日までの間に記録したデータを使用した。この期間にハワイの火山ではさまざまな規模の地震が 50回以上発生した。研究者たちは地震データの 30秒間のウィンドウに焦点を当てた。彼らのモデルは、各地震の歪み蓄積サイクルを追跡する指紋に相当する隠れた信号を特定した。平均して、その隠れた信号は、検出可能な大きな地盤変動の前に連続的に現れた。

以前のテストと総合すると、今回の結果はいくつかの地震断層が同様の物理特性を共有していることを示唆しており、この手法は世界中の地震の危険性を評価するために使用できることを意味する。

ノイズのパターン

今回の研究は、機械学習によってこれらの前兆信号を検出できたカリフォルニア州と米国北西部太平洋岸の断層に関するロス・アラモスによる以前の研究に基づいている。

地殻プレートが互いに押し合うと、地表に弱い振動が発生する。これを連続音響放射または地震放射(continuous acoustic or seismic emissions)と呼ぶ。これらの信号は記録すると波のように見え、これまではノイズ、つまり断層の状態を示す情報を含まないデータだと考えられていた。しかし、ロス・アラモスの研究者たちは、連続音響放射波形には実際には豊富なデータが含まれており、変位、摩擦、厚さなど断層の物理的特性を推測するために使用できることを発見した。

最も重要なのは、ロス・アラモスの科学者が信号に高度に予測可能なパターン、つまり断層破壊までのタイムラインを発見したことである。

「これらの連続信号を見ると、断層が歪み蓄積サイクルのどの位置にあるのかを示す情報を引き出すことがでる」、「ノイズがどのように変化するかを調べており、それによって断層の現在の状態とスリップ・サイクルのどの位置にあるかの詳細がわかる」とロス・アラモスの地震学者でチームの主任研究者であるクリストファー・ジョンソン氏は述べている。

スロー・スリップからスティック・スリップへ

『Geophysical Research Letters』誌に掲載された今回の研究は、実際の地震発生源である断層にこの手法を適用し成功した初めての事例である。今回のケースで対象となったのは、キラウエア火山で発生した一連の非常に活発なマグニチュード 5 クラスのスティック・スリップ断層由来の地震で、数か月にわたる地震活動によってカルデラが 1600 フィート(約490m)沈下した。

この地震活動の間、全地球航法衛星システムによって、地表のミリメートル単位の変位が測定された。その後、機械学習モデルがこのデータを分析し、地震信号を処理し、地表の変位と次の断層破壊までの時間を推定することに成功した。

以前、ロスアラモスの研究者たちは、同様の機械学習モデルをスロー・スリップ現象に適用したことがある。スロー・スリップ現象とは、地震発生の数日前から数カ月、あるいは数年前から地盤が微妙に揺れる現象である。このような大規模なデータセットは、機械学習モデルの訓練に役立った。しかし、最も破壊的な地震は、キラウエア火山で見られるようなスティック・スリップ断層によって引き起こされる。スティック・スリップ断層は、より強い地震動をより急速に発生させるため、これまでは予測が困難であった。
 
 
ハワイの火山で起きる地震のデータを用いたのは、短期間で多くの地震が起きることが主要な理由であるようです。遺伝学の実験に、一世代が短く、短期間で多くの世代の変異を見ることができるショウジョウバエが使われるようなものかも知れません。
 

のたうつ彗星の尾

 
7月4日に米国カリフォルニア州で撮影されたオルバース彗星(13P / Olbers)の画像です。活動が極大期にある太陽からの強力な太陽風に煽られて、尾がのたうつヘビのように捻れています:
 
オルバース彗星は 1815年に発見され、公転周期は 69.2年。今年 6月30日に近日点を通過しました。

2024年7月8日月曜日

小笠原諸島西方沖で深発地震、異常震域

 
7月8日05時02分ごろ、小笠原諸島西方沖で M6.3、震源の深さ 530km(いずれも速報値)、最大震度 3 の深発地震がありました(震央地図)。
 
震央に近い東京都小笠原村母島で震度 3、父島で震度 2 でしたが、震央から遠く離れた本州でも神奈川県から宮城県にかけての太平洋沿岸で震度 1 の揺れが観測されました(震度分布図)。地震波が減衰しにくい海洋プレートをとおして伝わる異常震域現象だと思われます。
 
 
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7月9日

 
リツヤ湾大津波 1958年7月9日に米国アラスカ州のリツヤ湾(Lituya Bay、地図)で発生。波高は 524m で観測史上最大。推定マグニチュード 7.7~8.3 の地震によってリツヤ湾の奥で起きた大規模な山体崩壊が原因。
 

2024年7月7日日曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-300)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 7月7日15:00 付けで「続報 No.367」(PDF形式)を出しています。
 
静穏化していた CH04 観測装置(八ヶ岳)に 7月7日未明に直前特異とみられる変動が出現 → 前回の更新情報で可能性を検討するとした 7月14日 ±3日 は誤りと認識。前兆変動の関係再検討 → 7月23日 ±3日の可能性。
  • 7月7日未明に CH04 観測装置に出現した直前特異は、4月21.1日の極大に対応。経験則 [極大~地震発生]:[直前特異~地震発生]= 6:1 を適用すると 7月22日 ±3日 が算出される。

  • その他の前兆関係からは、7月23日 ±3日、7月21日 ±5日、7月20日 ±3日などが得られる。

  • 現在、前兆変動が継続出現しているのは CH15 観測装置(八ヶ岳)と CH26 観測装置(八ヶ岳)。これらの前兆変動は 7月9日から 15日の間に終息すると推定されるので、「これらを確認観測し、発生時期を計算し、修正したいと考えます。続報にご注意下さい。」「但し、大型地震の場合は完全に前兆が終息しない場合もあり得ます。」

[注] 地震前兆変動の種類については、「地震・火山の予報」解説資料(2023-B 改定途中版、PDF形式) の 「Chap.3地震前兆変動の種類」(8〜10ページ)に説明があります。噴火型前兆については、同文献の「Chap.9 火山噴火型前兆変動」(24〜25ページ)と「Chap.10  火山近傍地震前兆変動」(26〜27ページ)に説明があります。


推定日7月23日 ±3日 の可能性あり
最終前兆変動の終息を観測後に修正を予定
推定時間帯 09:00 ±2時間 または 18:00 ±3時間
推定震央領域 続報 No.367」所載の図3参照(太線領域内=大枠推定域; 斜線領域=可能性が考えやすい推定領域; 震源域が火山近傍である可能性高い)
推定規模 M8.0 ± 0.3
(主震が単発の場合:M8.0 ± 0.3; 複合地震の場合:M7.4 ± 0.3 + M7.3 ± 0.3 など)
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
その他 噴火型前兆変動が観測されたため、地震にともなって震源近傍で火山噴火が起きる可能性は否定困難。但し、過去例と異なるため確実に噴火するとは断定困難。
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2024年7月6日土曜日

海面を「滑る」火砕流

 
INGV(イタリア国立地球物理学火山学研究所) のポストから。ストロンボリ火山(地図)で発生した火砕流が海に到達し、海面を滑るように進む様子。左は赤外線、右は可視光による映像です:
 
 

2024年7月5日金曜日

異臭騒ぎ再び — 神奈川県横須賀市

 
7月4日午前、神奈川県横須賀市(地図)で異臭がするとの通報が相次ぎました。 正午過ぎに千葉県東方沖を震源とする M5.4、最大震度 4 の地震が起きたため、異臭と地震を関連づける人もいたようです。

「家でガスが漏れるようなガス臭さ」、「アスファルトのにおいによく似ていて、『道路の工事しているのかな』と思ったくらい」、「地震の前兆として、異臭が発生するという科学的根拠はありません」(神奈川県温泉地学研究所):
 
横須賀市がある三浦半島一帯では、2020年から 21年にかけても異臭騒ぎがありましたが、原因究明には至っていません。
 
 
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2024年7月4日木曜日

火山雷

 
中米・グアテマラのアカテナンゴ火山(Acatenango Volcano、地図)の火山雷
 
 
 

2024年7月3日水曜日

日本海にシャチの群れ — 新潟県佐渡市

 
6月28日午前10時ごろ、新潟県佐渡市姫津(地図)の沖合で、日本海では珍しいシャチの群れが目撃・撮影されました。20頭を超える群れで、最大のものは体長 8~9m ほど。

「シャチがなぜ佐渡沖に現れたのかはわからないが非常に珍しい」(新潟市の水族館マリンピア日本海):
 
[備考: 6月30日20時43分 佐渡付近 M3.8 深さ 40km 最大震度 1; 7月1日12時32分 佐渡付近 M4.1 深さ 22km 最大震度 1]
 
 

2024年7月2日火曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-163)

 
米国イエローストーン国立公園の 6月の状況です。
 
6月には、スティームボート間欠泉(地図)の噴出はありませんでした。今後数週間で次の噴出が発生するとみられています。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1
2月26日 58
2
4月3日 37
3
5月30日 57
 
 
6月の地震活動は通常のレベルでした。全体で 72件の地震が観測され、最大は 6月10日に発生した M2.5 でした。6月6日から 9日にかけては群発地震があり、29件の地震が観測されました。
 
イエローストーン・カルデラでは、2015年以来続いている長期的沈降傾向が停滞しています。これは、毎年夏期にみられる雪解け水や地下水流入によ季節的な変化と考えられています。昨年 9月末以降では通算して約 3cm の沈下となっています。ノリス間欠泉盆地では過去 4ヶ月間で約 1cm の沈下が生じています。
 

 

2024年7月1日月曜日

小惑星 2024 MK が地球と月に接近 (続報-2)

 

6月29日に地球に接近した小惑星 2024 MK のレーダー画像です(拡大)。ずいぶん角張った形をしています。道に撒かれている砂利のようです。比較的平坦な面と、小さな突起のようなものがたくさんある面があるようです。この画像は小惑星が約 240000 マイル(38万6000km)の距離にある時に撮影されました。このレーダー観測によって、直径は約 500 フィート(150m)と判明しました:
 
 
 
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国際小惑星の日

 
報道が少ないためか、あまり知られていませんが、6月30日は国連公認の「国際小惑星の日」(International Asteroid Day)でした。当日以降、世界各地でいろいろな催しがおこなわれます:
 
以下は国連のウェブサイトに掲載されている文書です:
 2016年12月、国連総会は決議 A/RES/71/90 を採択し、6月30日を国際小惑星の日と宣言しました。これは、「1908年6月30日にロシア連邦のシベリア上空で起きたツングースカ衝突の日を毎年国際レベルで記念し、小惑星衝突の危険性について人々の意識を高める」ためです。

国際小惑星の日は、小惑星衝突の危険性について人々の意識を高め、信憑性の高い地球近傍天体の脅威が発生した場合に世界レベルでとるべき危機管理行動について人々に周知することを目的としています。
 
(中略)
 
地球近傍天体(NEO)は、地球にとって壊滅的な被害をもたらす潜在的な脅威です。NEO は、地球の軌道の近くを通過する小惑星または彗星です。NASA の NEO 研究センターによると、地球近傍小惑星は 1万6000 個以上発見されています。1908年6月30日にロシア連邦シベリアで発生したツングースカ小惑星事件は、記録に残る中では地球上最大の小惑星衝突でした。
 
2013年2月15日、秒速 18.6km で移動する巨大な火球(専門的には「スーパーボライド」と呼ばれます)が大気圏に突入し、チェリャビンスク上空で崩壊しました。NASA によると、この小惑星の有効直径はおよそ 18m、質量は 1万1000 トンと推定されています。チェリャビンスク火球の衝突エネルギーは、TNT 爆薬のキロトン数(火球のエネルギー・パラメータとして通常引用される)でおよそ 440 キロトンでした。チェリャビンスクの事件は異常に大きな火球が引き起こしたもので、1908年にロシアのシベリアで起きたツングースカ大爆発以来、最もエネルギーの高い衝突事件として認識されています。
 
国連宇宙部(UNOOSA)は長年にわたって NEO に取り組んでおり、NEO 衝突の危険性は国際的な対応を必要とする世界的な問題であると認識しています。衝突の脅威となる物体の特定やそれに応じた対策の立案など、このような危険性に対処するには、国際社会による公共の安全のための協力的な行動が必要です。
 
2013年に宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)が承認した地球近傍天体衝突の脅威に対する国際的対応に関する勧告に基づいて、国際小惑星警報ネットワーク(IAWN)と宇宙ミッション計画諮問グループ(SMPAG)が 2014年に設立されました。
 
国際小惑星警報ネットワーク(IAWN)は、明確に定義された通信計画とプロトコルを使用して、小惑星衝突の考えられる結果の分析で各国政府を支援し、被害軽減対策の立案をサポートします。

宇宙ミッション計画諮問グループ(SMPAG)は、地球近傍天体の軌道変更に必要な技術を特定し、惑星防衛手段に関する勧告について合意を形成することを目的とする各国宇宙機関間のフォーラムです。
 

2024年6月30日日曜日

雌阿寒岳で火山性地震増加

 
気象庁の「雌阿寒岳の火山観測データ」によると、雌阿寒岳(地図)では 6月27日から地震の多い状態が続いています。27日は 75回、28日は 59回、29日は 58回の地震が観測されています。雌阿寒岳では時折、このように地震数が急増することがあるようです。
 
気象庁「雌阿寒岳の火山観測データ」より(クリックで拡大)

 雌阿寒岳が最後に噴火したのは 2008年11月です。この時は小規模な水蒸気噴火でした。
 
 
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近畿圏中心領域大型地震 (続報-299)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 6月28日16:00 付けで「続報 No.366」(PDF形式)を出しています。
 
6月下旬に 3つの観測装置で前兆変動が終息。これらに経験則を適用して地震発生推定日を 7月14日 ±3日 と算出。残る 2つの観測装置の前兆変動の終息が観測されれば地震発生時期決定となる。
  • 6月23日、A5 観測装置(秋田観測点)と CH04 観測装置(八ヶ岳)の前兆変動が終息。極大 4月21.1日、終息 6月23.0日。

  • 6月27日、CH17 観測装置(八ヶ岳)の前兆変動が終息。極大 5月10.5日、終息 6月27.6日。

  • 上記の極大と終息の日時に経験則[極大〜地震発生]:[終息〜地震発生]= 3.9:1 を適用すると、いずれも 7月14日 ±3日 を示す。

  • 現在、前兆変動が継続出現しているのは CH15 観測装置(八ヶ岳)と CH26 観測装置のみ。これらの前兆変動の終息が観測できれば発生時期決定となる。「今後の前兆変動終息が確認されるか観測を続け、続報で報告させて頂きます。」


推定日7月14日 ±3日 の可能性で検討中
前兆終息を確認して発生日を計算し修正する予定
推定時間帯 09:00 ±2時間 または 18:00 ±3時間
推定震央領域 続報 No.366」所載の図2参照(太線領域内=大枠推定域; 斜線領域=可能性が考えやすい推定領域; 震源域が火山近傍である可能性高い)
推定規模 M8.0 ± 0.3
(主震が単発の場合:M8.0 ± 0.3; 複合地震の場合:M7.4 ± 0.3 + M7.3 ± 0.3 など)
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
その他 噴火型前兆変動が観測されているため、震源に近い火山が地震発生に伴い噴火する可能性も否定できないが、過去例と異なるため、確実に噴火するとは断定できない。
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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6月30日

 
ツングースカ大爆発 1908年6月30日07時02分(現地時間)ごろ、ロシア帝国領中央シベリア(現・ロシア連邦クラスノヤルスク地方)の上空で大爆発発生(地図)。
 

小惑星 2024 MW が地球と月に接近・通過

 
6月28日、小惑星〝2024 MW〟が 地球と月の近くを通過していたことが、NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 MW (2024年6月28日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)6月28日 16:11
 (月)6月28日 18:11
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.24 LD
(月)0.69 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
13.6 km/s ≅ 4万9000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2095年10月27日ごろ
公転周期1173 日 ≅ 3.21 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

小惑星 2024 MK が地球と月に接近 (続報)

 
6月20日付「小惑星 2024 MK が地球と月に接近」の続報です。
 
昨夜から今朝にかけて、地球に近づく小惑星としては非常に大形の小惑星〝2024 MK〟が地球と月の近くを通過していきました。その後の調査で、この小惑星は 2014年7月27日には観測されたことが判明しています(おそらく画像に写っていたのだと思われます)。
 
その後の観測で精度が上がった最新の予報を以下に掲げます。以前の予報では、接近時刻に 4時間以上の誤差が見込まれていました。推定直径や公転周期も更新され、次の地球接近日時も明らかになっています:
 
2024 MK (2024年6月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)6月29日 22:49
 (月)6月30日 07:02
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.769 LD
(月)0.885 LD
推定直径
110 ~ 250 m
対地球相対速度
9.4 km/s ≅ 3万4000 km/h
初観測から地球接近まで
次の地球接近2037年9月6日
公転周期1218 日 ≅ 3.33 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。