2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)は平安時代に起きた貞観地震の再来といわれます。貞観地震前後の地震発生状況と最近の状況を比較してみました。9世紀後半に起きた地震のうち、京都群発地震を除くと、相応する大地震が今世紀にまだ発生していない地域は、奈良県と南関東、そして東海・南海トラフです。
9世紀後半 | 20世紀末〜21世紀 |
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851年 京都群発地震 | |
855年 地震(東大寺大仏頭部落下) | |
863年 越中・越後地震 M7.0 |
2004年 新潟県中越地震 M6.5 2007年 新潟県中越沖地震 M6.8 |
868年 播磨地震 M7.0以上 |
1995年 兵庫県南部地震 M7.3 |
868年 京都群発地震 | |
868年 貞観地震(陸奥海溝地震) M8.3 |
2011年 東北地方太平洋沖地震 M9.0〜9.1 |
869年 肥後地震 |
2016年 熊本地震 M7.3 |
869年 大和地震 | (2018年 大阪府北部地震 M6.1) |
878年 南関東地震 M7.4 |
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880年 出雲地震 M7.0以上 |
2000年 鳥取県西部地震 M7.3 |
880年 京都群発地震 | |
887年 南海・東海連動地震 M8.0〜8.5 |
9世紀後半には、富士山(864年)、阿蘇山(864年、867年)、鶴見岳(867年)、鳥海山(871年)、開聞岳(874年、885年)など、火山の大規模噴火も相次ぎました。そして伊豆新島が噴火(886年)した 1年2ヶ月後に南海・東海連動地震が発生しました。