大手ゼネコンで高層ビルの免震システム「超高層免震」の技術を開発・実用化した第一人者で、現在は個人企業を設立して地震予知の研究をしている内山義英氏を紹介している記事です。全2ページの非常に長い記事です。1ページ目は地震の原因についての概論ですので、2ページ目から読んでもよいかもしれません:
- 首都直下に南海トラフ、地震の「予知」はどこまで可能か (1ページ目)
- 首都直下に南海トラフ、地震の「予知」はどこまで可能か (2ページ目)
特に印象に残った部分を以下に抜き書きします:
- (南海トラフの)次の地震までの時間的余裕はまだ40年ほどあるはずです。発生確率は2040年ごろまでほぼゼロであり、確率のピークは2050年~2060年前後と予測しています。
- 首都直下地震については、1923年の関東大震災から約100年が経過し、関東地方ではマグニチュード7以上の地震が1回も発生していません。ですから、政府が想定する「都心南部直下地震」マグニチュード7.3を含めて、いつ起こっても不思議ではないというのが実情です。
- 地震学者の中には、政府が南海トラフ地震の危険性を強調するのは、首都直下地震から注意をそらすため、と言う人もいます。都心からの人口流出を防ぎ、地価の下落を防ぎたいのではないかという考えです。
- 地震が起こる直前の電磁波は、地震発生の1週間前から10日前に観測されるため、地震発生の1週間から10日前に予知が可能、ということになります。
- 現時点では、琉球諸島でマグニチュード7級の前兆が見られる以外、日本各地で巨大地震の兆候は出ていません。
- 琉球諸島では近日中に、沖縄本島の沖から与那国島の沖にかけて存在する「琉球海溝」または「沖縄トラフ」で地震が起こる可能性があります。ただ震源が遠いこともあり、震度としては5弱から6弱、津波も1メートルほどと見ています。