イエローストーン・カルデラの北縁、ノリス間欠泉盆地のすぐ南の領域が隆起しています。この現象(NUA: Norris Uplift Anomaly、ノリス隆起異常)は 2025年7月から始まっていましたが、毎年の季節変動とほぼ同時期に始まったため確認が遅れていました。
It’s baaaaaack…
— USGS Volcanoes🌋 (@USGSVolcanoes) January 12, 2026
An area on the north rim of Yellowstone caldera, south of Norris Geyser Basin, has uplifted by a few centimeters (about an inch) since July 2025. The area last uplifted in 1996-2004. This week's Caldera Chronicles is very uplifting!https://t.co/GuLo8o1Irz pic.twitter.com/FRXI0I96RW
以下は、米国地質調査所(USGS)傘下のイエローストーン火山観測所(YVO)による "Yellowstone Caldera Chronicles" の記事 "It’s baaaaaack… The Norris Uplift Anomaly" からの抜粋です ——
1996年から2004年にかけて、ノリス間欠泉盆地のすぐ南に位置するカルデラ北縁に沿った領域が、合計約 12センチメートル隆起しました。この変形はノリス隆起異常(NUA)として知られるようになり、地表から 14キロメートル下のマグマの集積によるものと考えられました。
2004年以降、数年間にわたり、ノリス間欠泉盆地付近の地盤は 7センチメートル沈下し、その後の 10年間はほぼ変動のない状態が続きました。その後、2013年から 2020年にかけて、ノリス間欠泉盆地に近い地盤では隆起と沈下が交互に起こり始めました。この時は、浅い部分への水の流入と流出が原因でした。マグマには水とガスが溶解しており、マグマの上昇に伴い放出されることから、この水はノリス間欠泉盆地に関連するマグマから来た可能性があります。2020年以降は、2020年から 2022年にかけてノリス間欠泉盆地周辺で約 1センチメートルの隆起とその後の沈下が起こったことを除き、大きな変化は発生していません。
2025年7月、イエローストーン・カルデラの北西側にある連続 GPS観測点がノリス間欠泉盆地から離れ始めました。しかし、この地表変位パターンの変化は、毎年の季節変動とほぼ同時に発生したため、当初は結果が曖昧でした。
追加のデータは、別の GPS観測点から得られました。これらの観測点は毎年春または初夏に設置され、秋に撤去されます。観測点は現場でのみデータを記録するため、観測点が回収されデータをダウンロードするまで、観測点の測定内容を確認することができません。これらの観測点のうち 2点は NUA の中心付近にあり、データ処理後、隆起が 7月に始まったことが明らかになりました。7月から 9月に観測点が撤去されるまでの間に、地面は約 2センチメートル隆起していました。
一方、近くに設置されていた連続 GPS 観測点は、NUA から離れる向きの水平方向の動きを示し続けました。年末までに、水平方向の変位は 1センチメートルに達しました。
隆起の最終的な確認は、干渉合成開口レーダー(InSAR)によって行われました。2024年10月から 2025年10月までの InSAR データは、カルデラの北縁に沿って約 2センチメートルの隆起を示しました。隆起のパターンは、1996年から 2004年のものと非常によく似ていました。
ノリス隆起異常(NUA)が復活したことは明らかでした!
地震活動もわずかに増加しました。2025年の地震活動は全体的に低調で、通常は年間 1500~2500件の地震発生率に対し、わずか 1113件にとどまりました。2025年9月から 12月にかけては地震活動が増加し、特に 11月には NUA 付近で 100件を超える地震(最大でM2.7)が群発しました。これらの地震は、隆起に伴う微妙な応力変化への反応である可能性があります。
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