2024年8月31日土曜日

9月1日

 
▼ チリ・カルデラ地震 1420年(応永27年)8月31日 Mw8.8〜9.4(震央地図)、9月1日に日本に津波到達
 
関東地震(関東大震災) 1923年(大正12年)9月1日 M7.9〜8.1、深さ 23km、推定最大震度 7
 
▼ 三宅島の全住民に島外への避難指示 2000年9月1日 (以下は気象庁「三宅島 有史以降の火山活動」より)

6月26日三宅島島内で地震活動が始まり、地殻変動も伴う。震源は徐々に三宅島西方沖へ移動。6月27日午前、三宅島の西方海域で海底噴火。

震源はさらに西方沖へ移動し、新島-神津島近海で群発地震活動が継続(最大M6.5、震度6弱)。
 
7月4日から雄山山頂直下を震源とする地震活動が始まり、7月8日に山頂で噴火、山頂部が陥没、その後、断続的に噴火を繰り返し、約2500年ぶりとなるカルデラを形成する噴火活動となった。

8月10、18、29日に規模の大きな噴火があり、18日の噴火は山麓まで噴石を降下、29日は低温の火砕流が海まで達し、雨による泥流が頻発した。

▼ 浅間山噴火 2004(平成16)年9月1日20時02分 21年ぶりに中噴火(爆発)

大きい爆発音と空振(205パスカル:軽井沢町追分)を伴い、噴石を飛散、山頂の北東 6km まで最大 3cm の火山礫が降下、北東方向の群馬県・福島県(最も遠いところは相馬市)の一部で降灰。(気象庁「浅間山 有史以降の火山活動」より)

岩手山で火山性地震続く — 岩手県

 
8月21日付「岩手山が山体膨張 — 岩手県」の続報です。

岩手山(地図)では山体膨張を示す地殻変動が継続しています。黒倉山(地図)付近で発生している微小な火山性地震も増減を繰り返しながら続いています:
 

2024年8月30日金曜日

8月31日

 
陸羽地震 1896年(明治29年)8月31日17時06分 M7.2、推定最大震度 7。
 
秋田・岩手県境付近の直下で発生した内陸型地震。横手盆地東縁断層帯の活動によるものと考えられている。秋田県側で千屋断層(長さ約 50km、東側が最大 3.5m 隆起)、岩手県側で川舟断層(長さ約 15km、西側が最大 2m 隆起)が出現。両県で、死者 209人、負傷者 779人、家屋全壊 5792、半壊3045、焼失 32、山崩れ 9899ヶ所。
 
(岡田義光『決定版 日本の地震地図』、東京書籍、2019)
 

磐梯山で火山性地震増加 — 福島県

 
磐梯山(地図)では、8月27日、火山性地震が急増し 30回に達しました。7月以降、磐梯山の火山性地震は 1日あたり 0〜5回で推移していました。30回以上になったのは 2023年7月以来です。
 
磐梯山では 7月3日と4日に各 1回ずつ火山性微動が観測されています。
 
 

台風10号が日向灘近傍の地殻ひずみに影響

 
8月29日に気象庁が発表した「南海トラフ地震関連解説情報(第9号)について」(PDF形式)という資料の 14ページ目に「日向灘近傍のひずみ観測状況」というグラフが掲載されています。このグラフの右下に「実線矢印の期間の変化は台風第10号の大雨によるものです」という注釈がついており、グラフの右端、8月29日ごろに「西宇和 2」や「西宇和 4」では大きな伸びの変化、「土佐清水松尾 2」や「西宇和 3」では縮みの変化が現れています。
 
また、15ページの「日向灘及びその周辺域における超低周波地震活動(2024年8月1-27日)」では、「25日以降、検出基準を満たすイベント数は少ないが、基準外のイベントが種子島東方沖以南で発生か」 と書かれています。これが何を意味するのかはわかりませんが。
 
 
関連記事

2024年8月29日木曜日

「乳房雲」出現 — 京都府京都市、兵庫県丹波篠山市

 
 8月28日午後、京都府京都市や兵庫県丹波篠山市(地図)の上空に「乳房雲」が現れました。
 
「灰色の雲底から丸みのあるこぶがいくつも垂れ下がったように見え、やや不気味な空模様となっていた」、「こんな雲は初めて見た。とても不気味」:
 
 
 
関連記事

2024年8月28日水曜日

8月29日

 
寛保津波 1741年8月29日(寛保元年7月19日)、渡島大島(地図)の噴火に伴う山体崩壊によって発生したとされる大津波。日本海側の津波としては史上最大級で、朝鮮半島にも到達。
 

神奈川県東部で M4.1

 
8月28日02時05分ごろ、神奈川県東部を震源とする M4.1、深さ 40km(いずれも速報値)、最大震度 3 の地震がありました(震央地図)。 防災科学技術研究所のサイトでは Mw4.0、深さ 37km としています。震央は東京都と神奈川県の境界に近いので、今後発表される暫定値では震央地名が東京都に変わるかも知れません。(図は防災科学技術研究所AQUAシステム メカニズム解カタログより)
 
震央付近では、フィリピン海プレートの上面が深さ 20km付近、太平洋プレートの上面が 100km 付近にあります。

気象庁の「震度データベース検索」によると、神奈川県東部を震源とする有感地震は、2000年以降では今回を含めて 59回発生しています。最大は震度 4 で、3回記録されています。毎年数回(0〜4回)程度発生していますが、一番多かった 2000年には 11回発生しています。
 
 

2024年8月24日土曜日

風説:映画「すずめの戸締まり」が日向灘の地震を予告していた

 
新海誠監督のアニメ映画「すずめの戸締まり」が、8月8日16時43分ごろに日向灘を震源として発生した最大震度6弱の地震(M7.1、深さ 31km)を予告していたのでは、という話があるようです。

「震度6弱と宮崎沖の地震の震源地を描いた場面があります。さらに、1時間2分に出てくるシーンで『16:43の緊急地震速報』の画面があります。つまり、震度も震源も時間も同じなのです」:
 

山中湖近くで M2.5

 
8月24日05時33分ごろ、富士五湖の一つ・山中湖近くで M2.5、震源の深さ 10km(いずれも速報値)の地震がありました(震央地図)。最大震度は 1 で、観測したのは富士山南麓の富士市大淵のみでした。 

震央地名「山梨県東部・富士五湖」で今年発生した有感地震は、今回で 6回目です。2000年以降に同地域で発生した有感地震を調べると、東北地方太平洋沖地震の翌年の 2012年に 34回、2021年に 14回が記録されている以外は、毎年 1桁の発生回数となっています。

2024年8月23日金曜日

噴火始まる — アイスランド

 
アイスランド南西部レイキャネス半島のスンドゥヌクル(Sundhnúkur)火口列では、8月22日20時48分(日本時間23日05時48分)に激しい地震が発生、21時過ぎに非常事態が宣言され、新たに開いた亀裂から噴火と溶岩の流出が始まりました。亀裂の長さは 23日01時10分の時点で 3.9km あり、主要な噴火活動はその北端部で起きているとのことです:
 
 
 

多数のイルカの死骸発見 — 北海道根室市

 
ストランディングネットワーク北海道」のウェブサイトによると、8月9日、根室市桂木浜(地図)に 10頭のイルカが打ち上げられているのが見つかりました。いずれも死亡し腐敗が進行している状態でした。内訳は、ネズミイルカが 5頭、カマイルカが 2頭、種不明が 3頭です。
 
 

2024年8月21日水曜日

岩手山が山体膨張 — 岩手県

 
8月5日付「岩手山で火山性微動 — 岩手県」の続報です。

岩手山(地図)では、2024年2月ごろから山体膨張を示す地殻変動が観測されており、8月までの変動量が、岩手山の火山活動が活発化した 1998年の活動初期に観測された変動量と同規模に達したとのことです:
 「黒倉山付近では 2024年5月頃から計数基準に満たない微小な火山性地震が増加しており、7月下旬以降さらに増加しています。また、山頂付近では 2020年4月頃から火山性地震の発生頻度がやや高い状態で推移しています」
 
岩手山の北に広がる八幡平では山頂の隆起が観測されています:

岩手山から北北東に約 30km のところにある七時雨山の北麓では群発地震が発生しています:
 

ロシア科学アカデミーが M9 クラスの地震を警告 (続報)

 

日本時間 8月18日にカムチャツカ半島沖で M7.0 の地震が発生、それに続いてシベルチ山が噴火したことまでは既報ですが、その後、半島南端沖にあるエベコ山(地図)も噴火し始め、噴煙が 高さ 2.5km まで立ちのぼったとのことです。震源域の北と南で火山が噴火したことになります。
 
マグニチュード 9 クラスの地震の可能性については以下のような報道があります:
「ロシア科学アカデミーの地震学者らは、今後 2日以内にカムチャッカ半島でさらに強力な地震が発生する可能性が高まっており、マグニチュードは最大で 9.0 に達する可能性があると警告している。」

 「ロシアの科学者らは、この地域の揺れはカムチャッカ半島南東部でさらに強い地震が起きる前兆かもしれないと警告した。火山学研究所は、2回目の地震が『24時間以内』に発生し、マグニチュードは 9.0 に近づく可能性があると述べた。」
 
 
関連記事

2024年8月20日火曜日

霧島山(韓国岳)で地震増加 (続報-2)

 
8月16日付「霧島山(韓国岳)で地震増加 (続報)」の続報です。

霧島山では、韓国岳(地図)付近の浅い所を震源とする火山性地震が続いています。「韓国岳周辺の火山性地震の回数は、今月 1日から 7日までの 1週間には 12回でしたが、日向灘で地震のあった 8日から 20日正午までに 984回観測されています」:

韓国岳の南西約 2km にある火口湖・大浪池でも地震が増加しています:
 
気象台は依然として 8月8日に日向灘で発生した M7.1 の地震と火山性地震の増加の関連については不明としています。
 
 

霧島山・大浪池で地震増加

 
 
霧島山では、8月19日20時ごろから大浪池(地図)付近の浅いところを震源とする地震が増加しました。有感地震も複数回発生しています:
 
大浪池は、これまで火山性地震の増加が伝えられていた韓国岳の南西約 2km に位置しています。 
 
 

ロシア科学アカデミーが M9 クラスの地震を警告

 

テレビ朝日の報道によると、「ロシア科学アカデミーは 20日朝までにカムチャツカ半島南部のアバチャ湾付近を震源とするマグニチュード 9 クラスの地震が発生する恐れがあると指摘」しているとのことです:

「20日朝までに」というのは現地時間なのか、モスクワ時間なのか。前者だともう過ぎていますし、後者だとすると日本時間では 20日の昼ごろということになりますが ・・・
 
 
関連記事
 

2024年8月18日日曜日

カリフォルニア州で地震多発、「終末の魚」出現

 
米国カリフォルニア州南部では、8月6日にベーカーズフィールドで M5.2、同12日にロサンゼルスで M4.4 など、このところ地震が多発しており、大地震が来るのではとの不安が高まっています。地震学者によると M4.0 以上の地震の数は 1988年以来の多さとのことです(翌 1989年にはロマ・プリータ地震 M6.9 が発生):
 
ロサンゼルスで M4.4 の地震が発生する 2日前の 8月10日、サン・ディエゴ近くの La Jolla Cove(地図) で「終末の魚」(Doomsday Fish)とも呼ばれるリュウグウノツカイが海面を漂っているのが見つかりました。体長約 3.7m。カリフォルニア州でリュウグウノツカイが見つかったのは 1901年以降 20回しかない、とのことです:
 
 

カムチャツカ半島沖で M7.0、シベルチ山が噴火

 
日本時間 8月18日04時10分、カムチャツカ半島沖で M7.0、震源の深さ 29km の地震が発生しました(震央地図)。最大震度は改正メルカリ震度階で VII(Very Strong、非常に強い)でした。
 
地震に続いてシベルチ山(Shiveluch、地図)が噴火し、溶岩が流出、噴煙は 8000m の高さに達しているとのことです:
 

2024年8月17日土曜日

兵庫県北方沖で M4.3

 
8月16日22時06分、兵庫県北方沖を震央とする M4.3、震源の深さ 10km(いずれも速報値)、最大震度 2 の地震がありました(震央地図)。「兵庫県北方沖」という震央地名は耳にしたことがなかったので、気象庁の震度データベース検索を使って少し調べてみました。

兵庫県北方沖で最後に有感地震が発生したのは 1950年で、今回は実に 74年ぶりの発生です。データベスで検索できる 1919年以降で発生数が多かったのは、1925年の 6回と 1927年の 7回です。その他の年はほとんどが 0回で、1937年が 2回、1928年、1943年、1945年、1949年、1950年が各 1回です。

地震数が多かった 1925年には北但馬地震(5月23日、M6.8)、1927年には北丹後地震(3月7日、M7.3)が発生しているので、その影響と思われます。
 

2024年8月16日金曜日

霧島山(韓国岳)で地震増加 (続報)

 
8月11日付「霧島山(韓国岳)で地震増加」の続報です。

霧島連山の韓国岳(地図)では、8月8日の日向灘の地震以降、火山性地震の多い状態が続いています。16日の午前11時までに観測された地震は 740回に達しています。

「8日の日向灘を震源地とする地震と火山性地震の増加の関連については不明」、「地震活動に伴う火山活動の変化は認められない」(気象台):
 

2024年8月14日水曜日

ユリに帯化現象 — 宮崎県宮崎市

 
宮崎県宮崎市恒久南4丁目(地図)の民家の庭で、1本のユリが約 100 の花を付けています。
 
<「帯化」という変異現象。細菌やウイルスの繁殖などで芽の生長点に異常が起きるもので「これほど多く咲くのは珍しい」>(南九州大環境園芸学部教授): 
 

日向灘でスロー地震活発化

 
京都大防災研究所宮崎観測所によると、8月8日の M7.1 の地震以降、日向灘でスロー地震の活動が活発化しているとのことです。

「スロー地震との相互作用で、約 360年前に本県に大きな被害をもたらした外所(とんどころ)地震級の巨大地震が発生する確率が高まっている」:
 
関連記事

小惑星 2024 PZ3 が月と地球に接近

 
[8月16日追記:最新のデータにもとづいて数値を修正(青字)しました。]
 
8月15日、小惑星〝2024 PZ3〟が月と地球の近くを通過します。地球に接近する小惑星としてはかなり大きく、NASA/JPL ではこの大きさの小惑星が今回のような距離まで地球に近づく頻度は、おおよそ 1年に 1回程度であるとしています。
 
2024 PZ3
(2024年8月15日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)8月15日 03:24
 (地球)8月15日 10:40
接近日時 誤差
(月)± 1
(地球)± < 1
接近距離 (月)0.52 LD
(地球)0.72 LD
推定直径
23 ~ 51 m
対地球相対速度
12.2 km/s ≅ 4万4000 km/h
初観測から地球接近まで4 日
次の地球接近
公転周期1315 日 ≅ 3.60
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年8月12日月曜日

アナログ・ソーシャル・メディア

 
クロアチアの『ザ・ドゥブロヴニク・タイムズ』の記事です:
ドゥブロヴニク(地図)は世界に平和のメッセージを発信しています。よく見ると、オノフリオ大噴水のマスカロン(仮面飾り:噴水口や柱頭などの装飾)、スポンザ宮殿の前、歴史的中心地の片隅、ラパド湾の遊歩道にまでメッセージが置かれています。

ドゥブロヴニク中に散らばるこれらの平和メッセージの作者、あるいは作者たちは、今のところわかっていません。

「自由」、「すべての人々に自由を」、「パレスチナに愛と平和を」といった短く平和的なメッセージが刻まれた小さな石や岩のかけら、小石がドゥブロヴニクのあちこちに置かれています。無名の作者は、英語で書かれたこれらの小さなアピールを明らかに意図的に街中に散りばめ、今日の世界が切実に必要としている何かを訴えています。

このようにして、作者は、ソーシャル・メディア(というよりはむしろ反社会メディア)やデジタル・プラットフォームがなくても、昔ながらの方法で善意を明確に伝えることができることを示しています。
 

日向灘で再び M7 級の恐れ

 
読売新聞』が報じる京都大防災研究所宮崎観測所の分析です。 日向灘で起きている地震が南海トラフ地震を引き起こすリスクは高くないが、8月8日に発生した M7.1 の震源から北東に数十 km 離れた領域ではプレート境界の割れが進んでいなかった可能性が高く、M7 級の地震が再び起こる可能性がある、とのことです:

関連記事

2024年8月11日日曜日

霧島山(韓国岳)で地震増加

 
宮崎県と鹿児島県県境付近に広がる火山群・霧島山で、韓国岳(地図)付近の浅いところを震源とする地震が増加しています。
 
「霧島山では、8日17時頃から韓国岳付近の浅いところを震源とする地震が増加しています。本日 02時32分頃の地震では、小林市真方で震度1の揺れを観測したほか、聞き取りによると、韓国岳周辺でわずかに体に感じる揺れを確認しています」: 
 
「8日17時頃から」ということは、同日16時42分に日向灘で発生した M7.1 の地震が影響したということでしょうか。当該地震の震央から韓国岳までの距離は 84kmです。

気象庁の「霧島山 有史以降の火山活動」によると、韓国岳が最後に噴火したのは 1768年(明和5年)で、中規模の水蒸気噴火によって山体崩壊が起きています。
 
 

2024年8月10日土曜日

武装した戦闘機が地震発生直後に緊急発進

 
航空自衛隊では、震度 5強以上の地震が発生した場合、情報収集のために戦闘機を緊急発進させることになっているとのことです。領空侵犯などに対処するために待機している戦闘機が使用されるので、ミサイルなどの武装は装着したままになるそうです:
 

三重県や愛知県でスロー地震発生

 
日経新聞』の記事です。8月8日に日向灘で発生した M7.1 の地震の直後に、南海トラフ地震の想定震源域の東部に位置する三重県や愛知県の地下でスロー地震が観測されたとのこと。

「過去の大地震の前にスロー地震が観測された例も少なくない」、「東日本大震災でも、発生の約1カ月前に震源周辺でスロー地震が起き、その後大きな地震が発生した」、「17〜18年にメキシコで発生した複数の大地震では、ひとつ目の地震が発生した後で起きたスロー地震が、別の地震を誘発した可能性がある」、「今回観測されたスロー地震は非常に微弱だが、今後大規模なスロー地震に成長する可能性はゼロではない。そうなれば大きな地震の引き金になる恐れもあり ・・・」:
 

ネコは地震を予知できるのか

 
catster” というウェブサイトに掲載されている記事です。ネコが地震を予知できるか否か、肯定的な意見と否定的な意見を紹介しています:

以下は、上掲記事の一部を抜粋して翻訳したものです ——

猫が地震を予知することに関しては、矛盾する情報が山ほどあります。猫は地震を予知できるという研究結果もありますが、それは逸話的な証拠です。一方、それはすべてでたらめで、猫は地震を予知できないという研究結果もあります。

猫は地震を予知できるという側の人々は、大量の逸話的な証拠を指摘します。地震が起こる直前に猫がパニックに陥る動画を見つけるのは難しくなく、そこから結論を導き出すのは自然なことです。

それに加えて、猫は地震を感知できると信じる人々が指摘する研究や主張がいくつかあります。最初の研究は、ドイツの科学者ヘルムート・トリブッチによるものです。彼は、猫は地殻プレートがこすれ合うことで生じるイオンを感知できると主張する本を出版しました。彼はこの考えを理論化して 1900年に出版しました。

2番目の研究は、米国の地質学者ジム・バークランドによるものです。彼は、地元の新聞に掲載された迷子ペットの広告の数を観察するだけで、カリフォルニアの地震を 2回予測することに成功しました。迷子ペットの数が増えているときは、通常、地震が近づいています。

米国地震学会によると、これまで取り上げてきたことは何一つ重要ではありません。彼らは、これらはすべて逸話的な証拠であり、猫が地震を予測できるという確固たる証拠はないと主張しています。

猫が奇妙な行動をとることもあれば、地震が起こることもあるという主張です。何十億人もの人々と猫がいるのですから、(ときには)これらの出来事が同時に起こるのは当然のことです。まったく関係のない2つの出来事から人間が結論を導き出しているに過ぎません!


記事はどちらが正しいとも結論づけていません。

オホーツク海南部で深発地震、異常震域

 
8月10日12時29分ごろ、オホーツク海南部で M6.8、震源の深さ 490km(いずれも速報値)、最大震度 3 の深発地震がありました(震央地図)。
 
最大震度 3 を観測したのは東北地方で、北海道では震源に近い宗谷地方北部や道東・道南の太平洋岸で震度 2 だったものの、揺れを感じない地域もかなりありました(震度分布図)。地震波が減衰しにくい海洋プレートのスラブをとおして伝わる異常震域現象です。
 
 
関連記事 

8月10日

 
▼ 伊豆鳥島大噴火 1902年8月10日、伊豆鳥島(地図)から噴煙が上がり、集落が噴出物で覆われているのが船舶から確認される。
 
大噴火 8月上旬(7~9日のいつか)爆発が起こり、月末まで継続。中央火口丘が爆発で消失。島の中央に大火口(長径約800m、短径約300m)を生成。島の南西約1kmの海中及び島の北西岸でも爆発が起こり、後者は兵庫湾を形成。全島民125名死亡。(気象庁「伊豆鳥島 有史以降の火山活動」より)
 

小惑星 2024 PF2 が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2024 PF2〟が 7月29日に地球と月の近くを通過していたことが、8月8日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。この小惑星はかなり大形で、推定直径が 20〜45m あるにもかかわらず、発見されたのは地球最接近の 9日後でした。
 
2024 PF2 (2024年8月8日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)7月29日 02:22
 (月)7月29日 16:18
接近日時 誤差
(地球)± 2時間41分
(月)± 2時間20分
接近距離 (地球)0.91 LD
(月)0.82 LD
推定直径
20 ~ 45 m
対地球相対速度
7.1 km/s ≅ 2万6000 km/h
初観測から地球接近まで−9 日
次の地球接近
公転周期1052 日 ≅ 2.88 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年8月7日水曜日

8月7日

 
有珠山噴火 1977年8月7日(地図写真)。 

8月6日、03:30 から有感地震多発。7日、09:12 山頂火口原(小有珠南東麓)からデイサイト質マグマによる軽石噴火(プリニー式噴火)を開始、噴煙は1時間後に高さ 12000m に達したが、噴火は 2時間半足らずで一旦休止。

以降、14日未明までに大きな軽石噴火を含む10数回の噴火が断続。この1週間にわたる第1期噴火で、小有珠溶岩ドーム東麓に第1~3火口、火口原北部に第 4火口を開き、火口周辺には多量の軽石・火山灰を堆積した。降灰は山麓の住宅を破壊し、農作物や森林に被害を与えた。

(気象庁「有珠山 有史以降の火山活動」より引用)

小惑星 2024 PY が月と地球に接近・通過

 
8月4日から 5日にかけて、小惑星〝2024 PY〟が月と地球の近くを通過していたことが NASA/JPL による 8月6日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 PY
(2024年8月6日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)8月4日 20:05
 (地球)8月5日 06:36
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.64 LD
(地球)0.25 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
8.4 km/s ≅ 3万 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2026年4月24日ごろ
公転周期700 日 ≅ 1.92 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年8月5日月曜日

岩手山で火山性微動 — 岩手県

 
岩手山(地図)で火山性微動が複数回発生しています(グラフ)。 

「8月2日以降振幅の小さな火山性微動が観測されており、5日10時までに3回観測されています。火山性微動が観測されたのは、2024年4月3日以来です」、「岩手山では、山頂付近で2020年4月頃から火山性地震の発生頻度がやや高い状態で推移しており、黒倉山付近では2024年5月頃から微小な火山性地震が増加しています」、「2024年初め頃から岩手山の山体を挟む一部の基線でわずかな伸びの変化が認められています」:

岩手山の北に広がる八幡平では山頂の隆起が観測されています:

岩手山から北北東に約 30km のところにある七時雨山の北麓では群発地震が発生しています:
 

火星: “leopard spot” は生命活動の痕跡か

 
火星探査車パーシビアランスが 7月18日に撮影した画像に写っている複数の “leopard spot”(注釈付き拡大画像)と呼ばれる斑点に科学者が注目しています:

上記記事からの抜粋です ——

「これらの斑点は大きな驚きです」、「地球上では、岩石のこの種の特徴は、地下に生息する微生物の化石の記録と関連していることが多い」と、オーストラリアのクイーンズランド工科大学の宇宙生物学者であり、パーシビアランス科学チームのメンバーである David Flannery は言う。

グランド・キャニオンの滝にちなんでチェヤバ滝(Cheyava Falls)と名付けられた岩は1m × 0.6m の大きさで、ジェゼロ・クレーターの「ブライト・エンジェル」地域の古代の川床で発見された。
 
NASAの火星探査車パーシビアランスは、2024年7月18日、1212火星日(ソル)に、「チェヤバ滝」というニックネームの岩の画像を撮影した。岩の全長にわたって、大きな白い硫酸カルシウムの鉱脈が(左下から右上に)走っている。それらの鉱脈の間には、赤みがかった色の物質の帯があり、火星に独特のさびた色合いを与える鉱物の1つであるヘマタイトの存在を示唆している。科学者が特に興味を持っているのは、中央の赤みがかった帯(画像の左下から右上に延びている)にあるミリメートル・サイズの不規則な形の明るい斑点(複数)である。この斑点は、ヒョウの斑点に似た暗い物質の細いリングに囲まれている。堆積性の陸生岩石でのこのタイプの斑点は、ヘマタイトを含む化学反応によって岩が赤から白に変わるときに発生する可能性がある。これらの反応により鉄とリン酸も放出され、黒色のハローが形成される可能性があり、微生物のエネルギー源となる可能性があるため、地上の環境における微生物とこのような特徴との関連性が指摘されている。
 
——
 
 

2024年8月4日日曜日

8月5日

 
▼  浅間山・天明大噴火 1783年8月5日(天明3年7月8日)
 
5月9日から8月5日頃まで約90日間活動。特に7月28日には江戸で戸障子振動し、降灰あり。8月2日には火山雷・噴石のため前掛山は火の海となった。8月3日には牙(ぎっぱ)山にも噴石落下、山麓まで火事、銚子まで降灰。8月4日は北麓に吾妻(あがつま)火砕流を流出。関東中部で降灰のため昼も暗夜のようになる。8月5日午前大爆発とともに鎌原(かんばら)火砕流・岩屑なだれが発生、北麓に流下、下流では泥流に変化して吾妻川を塞ぎ、次いで決壊、多量の水が利根川に出て流域の村落を流失した。鎌原火砕流発生直後に鬼押出(おにおしだし)溶岩が北側斜面を流下。死者1151名、流失家屋1061棟、焼失家屋51棟、倒壊家屋130余棟、・・・ (気象庁「浅間山 有史以降の火山活動」から引用) 

2024年8月3日土曜日

小惑星 2024 OG2 が地球と月に接近・通過

 
[8月4日追記:最新のデータにもとづいて数値を修正(青字)しました。]
 
7月27日から28日にかけて、小惑星〝2024 OG2〟が 地球と月の近くを通過していたことが、8月1日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 OG2 (2024年8月2日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)7月27日 22:28
 (月)7月28日 05:17
接近日時 誤差
(地球)± < 1
(月)± < 1
接近距離 (地球)0.73 LD
(月)1.14 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
10.2 km/s ≅ 3万7000 km/h
初観測から地球接近まで0
次の地球接近
公転周期1451 日 ≅ 3.97
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年8月2日金曜日

8月3日

 
松代群発地震始まる 1965年8月3日。長野県松代町(現長野市)。1966年に2度の最盛期を迎えたのち徐々に沈静化し、1970年末にほとんど終息。有感地震約6万3000回、無感地震を含めると約71万回。震度5が9回、震度4が50回。最大規模は M5.4。群発地震全体のエネルギーは M6.4 に相当。震央域は皆神山(地図)を中心とする半径5kmの範囲で、北東−南西方向に拡大。震源の深さは平均4km。皆神山が約90cm隆起。山麓で大量の湧水があり、地震の原因として「水噴火」説が提唱された。<『決定新版 日本の地震地図』(岡田義光、東京書籍、2019)から抜粋>

この群発地震で特筆すべきは、世界で始めて地震にともなう発光現象が撮影されたことです:
 

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-164)

 
 米国イエローストーン国立公園の 7月の状況です。
 
7月15日にスティームボート間欠泉(地図)の噴出がありました。今年 4回目の噴出です。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1
2月26日 58
2
4月3日 37
3
5月30日 57
4
7月15日 46
 
 
7月の地震活動は通常のレベルでした。全体で 64件の地震が観測され、最大は 7月21日に発生した M2.7 でした。7月11日から 12日にかけて群発地震があり、10件の地震が観測されました。
 
イエローストーン・カルデラとノリス間欠泉盆地では、わずかな隆起(1cm 未満)が観測されました。これは、毎年夏期にみられる雪解け水や地下水流入による季節的な現象です。2015 年以来、イエローストーン・カルデラは年間約 3cm の速度で沈下していますが、沈下は毎年夏に停滞あるいはわずかな隆起によって中断されます。
 
ビスケット・ベイスンの熱水爆発

7月23日、ビスケット・ベイスンのブラック・ダイヤモンド・プールで熱水爆発が発生しました。この爆発は、プールの地下の浅いところにある熱水系内の圧力変化により、水が液体から蒸気に変化したことが原因で発生したもので、地震活動や火山活動の変化とは関係がないとのことです。
 
爆発と熱水の噴出により、大きさが 40 cm を超える岩石が 1400 個以上飛散し、プールの周囲に堆積しました。熱水、蒸気、および瓦礫の噴出は主に北東方向に向いていました。爆発で噴出した岩石は、地表から約 50m 以内にある砂岩、シルト岩、および氷河の瓦礫で、より深いところに存在する流紋岩の岩盤は堆積物の中に見つかりませんでした。岩石の破片の多くはシリカで覆われていました。これらの観察結果から、爆発はプールの真下にある浅いところの熱水系で発生したこと、シリカの蓄積により熱水系の一部がふさがり、圧力が上昇したことが原因である可能性が最も高いと考えられています。
 
サファイア・プールやジュエル間欠泉など、ビスケット・ベイスン内の他の地形は爆発の影響を受けていないもようです。今回の熱水爆発に関連する地震や地殻変動に変化はありませんでした。イエローストーン国立公園では小規模な熱水爆発は平均して年に数回発生しています。7月23日に発生したような規模の爆発は10年あるいは数10年に1回程度ということです。
 
 
 

2024年8月1日木曜日

クラゲ状の発光現象

 
 米国ミズーリ州北部で 7月30日に撮影されたクラゲ状のレッド・スプライトです(Jellyfish Sprites)。北隣のアイオワ州に激しい雷雨をもたらしながら移動する雷雲の上空に発生したものです:
  • Sprites (写真、地図、動画あり)
 

ハリス大統領誕生か

 
1984年以来、アメリカ大統領選挙の帰趨を独自の手法で予測してきた歴史学者、アラン・リヒトマン(リクトマン)教授の現時点での見解が様々なメディアで報道されています(あくまでも現時点の状況であって、最終的予測は民主党全国大会後に発表される予定とのことです)。同教授の予測が外れたのは、これまでに 1回だけ —— 2000年の大統領選でアル・ゴア氏の勝利を予測したものの、実際に当選したのはジョージ・W・ブッシュ氏でした。
 
 
 
以下、上掲ポスト(ツイート)のテキトー訳です ——
 
新着:1984年以来ほぼすべての選挙を予測してきた予測家は、11月の選挙ではカマラ・ハリスが勝利する可能性が高いと述べている。

2016年にトランプが、2020年にバイデンが勝利すると正しく予測したアラン・リヒトマンは、彼の予測手法はハリスの勝利を示していると述べている。

リヒトマンは「13の鍵」を使用して予測を立てている。

「鍵」とは、次のとおりである。
  • 政党への信任
  • 競争
  • 現職(であるか否か)
  • 第三政党(の影響)
  • 短期経済
  • 長期経済
  • 政策変更
  • 社会不安
  • スキャンダル
  • 外交/軍事の失敗
  • 外交/軍事の成功
  • 現職のカリスマ性
  • ​​挑戦者のカリスマ性
現時点で、ハリスは 6つの鍵を持っているが、トランプは 3つしか持っていない。

リヒトマンの手元にはまだ 4つの鍵が残っているが、ハリスにはすでに 6つあり、彼自身の言葉で言えば、「民主党が負けるには多くの問題が起きなければならない」ということだ。

リヒトマンは民主党全国大会まで待って最終的な予想を発表する予定だ。
 
——
 
以前も書いたことがありますが、「13の鍵」は、リヒトマン氏がロシアの地震学者ウラジーミル・ケイリス=ボロック氏と共同で 1981年に作成したものです。


関連記事