3月4日21時25分(日本時間)、中国のロケットの残骸とみられる物体が月の裏側のヘルツシュプルング・クレーター内に衝突します。この物体は2014年に打ち上げられた「嫦娥5号-T1」ミッションで使われたロケットの一部だと考えられていますが、中国外務省は否定しています:
- Scientists gearing up for rocket body's March 4 moon crash (衝突地点の画像あり)
- 中国当局、月衝突軌道にあるロケット残骸に関し「嫦娥5号の一部ではない」と主張
物体は秒速約2.6kmで月面に衝突し、衝突地点には直径19mほどのクレーターができると予測されています。
当初、この物体は米国・スペースX社の Falcon 9 ロケットの一部とされていましたが、その後の分析で「嫦娥5号-T1」ミッションを打ち上げた長征ロケットの上段と考えられるようになりました。物体からの反射光をスペクトル分析した結果も、同時期に使用された中国のロケットの塗装と酷似しているとのことです。
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