2月18日に地球に接近するとされていた小惑星 2000 EM26 が、予測されていた位置に現れず行方不明になっています。この小惑星は直径270m(報道によっては195m)と推定されており、フットボール競技場3面分の大きさと表現されています。報道記事のタイトルには、 giant、mammoth、massive、Moby Dick、など、大きさを強調する言葉が使われています:
- Incoming 'Moby Dick' asteroid goes missing near Earth
- ‘Moby Dick’ Asteroid 2000 EM26 is Missing -- Help Astronomers Find It
- The mammoth asteroid set to fly by Earth last night just disappeared
- Lost in space: Massive asteroid goes missing, amateur sky-watchers asked to find it
この小惑星は14年前に9日間観測されただけなので、その軌道計算には大きな不確定要素が入っています。そのため、今回予測された位置に向けられていた望遠鏡の視野に入らなかった可能性が高いと考えられています。もう一つの可能性としては、この小惑星の光度が予想よりも暗かったために、望遠鏡の視野に入っていても検出できなかったということも考えられるそうです。
小惑星 | 直径 (m) |
接近日時 (日本時間) |
接近距離 (*) |
---|---|---|---|
2000 EM26 | 270 | 2月18日 09:15 ±13:19 | 7.37~50.76 |
(*)地球から月までの平均距離=1
地球に接近する小惑星を見失ってしまったわけで、次はいつ、どのくらいの距離まで地球に接近してくるのか、まったくわからなくなってしまいました。従来の観測データでは、次の接近は2023年5月のこととされていましたが、どうなるでしょうか。
ちなみに、恐竜を絶滅に追いやったとされている小惑星の直径は10km前後であったと推定されています。それに比べると、2000 EM26 ははるかに小さいと言えるでしょう。
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