2016年7月2日土曜日

朝鮮半島大地震、死者276万人


韓国政府の国民安全処がソウル市立大学に依頼して作成した報告書『震災による社会・経済的被害予測モデル』は、最悪の場合(首都ソウルの中心地区でM7が発生)、死者276万人(全国民の5.3%)、経済損失は国家予算の7.4倍に達すると予測しています。米連邦緊急事態管理局(FEMA)の災害被害予測システムをベースにして開発したアルゴリズムを使って算出したとのこと:

報告書は、釜山でM7の地震が発生した場合は88万人の死者が出ると予測しています。この場合、日本も無事ではすまず、西日本に被害が出ることが予想されます。

この報告書の予測する死者数がいかに途方もないものであるか、日本の過去の大地震と比べてみるとよくわかります。兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)は6434人、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)は1万5894人、大正関東地震(関東大震災)は10万5385人(行方不明者を含む)で、韓国の予測が桁違いに大きいことがわかります。日本に比べて地震対策が遅れているとはいえ、こんなに多数の死者が出るものでしょうか。計算に使用したアルゴリズムに問題があるのかも知れません。

朝鮮半島でM7以上の大地震が起きることはあり得るのでしょうか。上記記事では「最近の地質学者の研究では、朝鮮半島でマグニチュード7以上の地震が起きる可能性は排除できない状況にある」として、朝鮮半島における地震の最大規模について2人の研究者の推算 ― 7.14±0.34 と 7.45±0.04  ― を例示しています。

朝鮮半島では過去にM7以上と推定される規模の大地震が何回か発生し、日本に影響する津波も起きています:

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