2024年10月28日月曜日

小惑星 2024 UO4 が地球と月に接近

 
10月28日から29日にかけて、小惑星〝2024 UO4〟が地球と月の近くを通過します。
 
2024 UO4 (2024年10月27日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月28日 16:57
 (月)10月29日 07:08
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.18 LD
(月)0.47 LD
推定直径
2 ~ 5 m
対地球相対速度
8.4 km/s ≅ 3万 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2025年3月28日
公転周期544 日 ≅ 1.49 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年10月27日日曜日

反トランプの共和党員たち

 
英語版の Wikipedia から。日本の報道では、共和党はトランプ支持一色で、反対派はごく一部であるかのような印象を受けますが、そうでもないようです。日本でも顔や名前を知られた人たちがかなり含まれています。
 
「これは、ドナルド・トランプ前大統領の 2024年アメリカ合衆国大統領選挙運動に公然と反対を表明した著名な共和党員および保守派/無所属議員のリストです」:

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イスラエル北部とヨルダン川西岸に地震警報

 
10月26日朝、イスラエル北部とヨルダン川西岸に地震警報が発令されました。イスラエル国防軍の攻撃によってレバノン南部の武器庫が爆発し、この振動を地震警報システムが地震と誤認したために警報が出されたものです。
 
イスラエルの国家地震警報プラットフォーム「テルア(Teru’a)」システムは、世界で最も先進的なシステムの 1つで、2022年に稼働。特徴は爆発と地震を識別する能力とされています。しかし、今回は爆発がセンサーの 1つの近くで発生したため、システムが地震と誤認した可能性がある、また、欧州の国際監視ネットワークも爆発を地震活動として記録したとのことです:
 
日本の緊急地震速報のシステムは地震と爆発をきちんと区別できるのでしょうか。我が国のシステムは平和を前提に作られており、爆発との識別はあまり重視されていないのではないでしょうか。いざ戦争となれば、センサーの数もイスラエルよりはるかに多いので、センサーの直近で爆発が起きる可能性も高いのでは ・・・。敵国の攻撃のたびに地震警報が出されたら混乱に拍車をかけることになりかねません。
 
 
 

Wakulla Swamp Volcano: フロリダの湿原の奥にあるという伝説の活火山 (その7)

 
 
1890 年、作家の J・C・パウエルは、有名な著書『アメリカの中のシベリア、あるいは南部の囚人収容所での 14年間の経験』の中で、ジェファーソン郡 (地図)の囚人労働収容所の南西方向の空を「奇妙で鮮やかな光」が照らした様子を記している。

州の記録によると、いわゆるワクラ火山はおそらくテイツ・ヘル(Tate's Hell、地図)のすぐ北にあるジェファーソン郡南部から噴出したものと考えられるので、この記述は真実であろう。

以上のことから、(噴煙の)発生源はセント・マークス野生生物保護区(地図)の「ガム・スワンプ」地区(地図)付近であることがわかるが、そこも到達が非常に難しいことで有名である。
 
この現象の最後の目撃記録は、1891年にレオン郡裁判所(地図)の屋上から見られたものである。

1894年、ジャクソンビル(地図)の『フロリダ・タイムズ・ユニオン』が資金提供した別の探検隊は、想定される火口を発見できず、噴煙の兆候も見つけられなかった。

20 世紀になると、「火山」は忘れ去られ、今日ではその伝説もその場所と同様に謎に包まれたままになっている。

しかし、「ワクラ沼の不思議」についての話題は今も続いている。そしてそれは単に未解決のままの謎の 1 つなのかもしれない。
 
——
 
(完)
 
 
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小惑星 2024 UQ1 が地球と月に接近

 
10月28日から29日にかけて、小惑星〝2024 UQ1〟が地球と月の近くを通過します。
 
2024 UQ1 (2024年10月26日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月28日 15:10
 (月)10月29日 07:40
接近日時 誤差
(地球)± 2 分
(月)± 2 分
接近距離 (地球)0.62 LD
(月)0.81 LD
推定直径
8 ~ 17 m
対地球相対速度
6.6 km/s ≅ 2万4000 km/h
初観測から地球接近まで4 日
次の地球接近2030年2月9日ごろ
公転周期639 日 ≅ 1.75 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年10月26日土曜日

小惑星 2024 UN2 が地球と月に接近

 
10月26日午後、大型の小惑星〝2024 UN2〟が地球と月の近くを通過します。
 
2024 UN2 (2024年10月25日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月26日 14:59
 (月)10月26日 15:56
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.553 LD
(月)0.550 LD
推定直径
15 ~ 34 m
対地球相対速度
10.5 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで3 日
次の地球接近2025年10月16日
公転周期358 日 ≅ 0.98 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年10月25日金曜日

通信衛星が原因不明の空中分解

 
10月19日、インド洋上空の静止軌道上で稼働していた通信衛星・インテルサット 33e で電力が失われる異常が発生し、通信サービスが停止しました。10月21日、米国インテルサット社は衛星が完全に失われたと発表しました。原因は明らかになっていません:
 
インテルサット 33e はボーイング・スペース・システムズ社によって設計・製造され、2016年8月に打ち上げられました。東経 60度の静止軌道上にとどまって通信サービスを提供していました。
 
インテルサット 33e の破片数十個がスペース・デブリ(宇宙ゴミ)となって静止軌道上に広がっていることが観測されています。これまで安定して稼働していた衛星が内部の原因で爆発飛散することは考えにくいので、隕石かデブリと衝突したのではないでしょうか:
 
 
 
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雲上の謎の「柱」— タイ

 
タイのウボン・ラーチャターニー県(地図) で 10月21日に撮影された写真が話題になっています。Facebook に投稿されたもので、低層の灰色の雲から黒い直線的な「柱」が上層の虹色を帯びた雲に向かって伸びています。撮影者は、目では見えず写真にだけ現れた、としています。
 
童話「ジャックと豆の木」に登場する巨大な木ではないかという冗談もでているようです。見解を求められたチュラロンコーン大学の教授は「飛行機が雲を通過するときに形成される消散航跡(distrail)かもしれない(中略)このような現象は通常は肉眼で見えるため、真の原因は不明である(中略)これが加工されたり、カメラの故障によるものでないことを願う」と語っています:

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2つの小惑星が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2024 UB1〟が 10月18日に、〝2024 UY〟が 10月25日に地球と月の近くを通過していたことが、10月24日付の NASA/JPL のデータベース更新によって明らかになりました。
 
2024 UB1 (2024年10月24日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月18日 14:14
 (月)10月18日 21:28
接近日時 誤差
(地球)± 18 分
(月)± 16 分
接近距離 (地球)0.97 LD
(月)0.70 LD
推定直径
6 ~ 12 m
対地球相対速度
8.0 km/s ≅ 2万9000 km/h
初観測から地球接近まで−4 日
次の地球接近2025年5月19日
公転周期318 日 ≅ 0.87 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
2024 UY (2024年10月24日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月25日 06:35
 (月)10月25日 13:47
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.77 LD
(月)0.63 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
10.6 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2027年9月25日ごろ
公転周期1102 日 ≅ 3.02 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年10月24日木曜日

小惑星 2024 UQ が大気圏突入

 
10月22日18時08分(日本時間)、高速で移動する物体 (A11dc6D、2024 UQ)が発見され、JPL と ESA の自動監視システムによって、地球への衝突の可能性が高いと判定されました。 当該物体は、発見から 1時間46分後の 19時54分(日本時間)に、米国カリフォルニア州から西に約 1000km の太平洋上空 38.2km で大気圏に突入しました。衛星画像によって、予測された時刻に予測された場所で閃光が確認されています。2024 UQ の直径は 0.8〜1.6m と推定されています。
 
大気圏突入前に小惑星が発見されたことはこれまでに 10回ありますが、そのうち 3回は今年起きています。
 


2つの小惑星が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2024 US〟が 10月22日に、〝2024 UT〟が 10月24日に地球と月の近くを通過していたことが、10月23日付の NASA/JPL のデータベース更新によって明らかになりました。
 
2024 US (2024年10月23日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月22日 10:08
 (月)10月22日 17:04
接近日時 誤差
(地球)± 2 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.94 LD
(月)1.53 LD
推定直径
7 ~ 15 m
対地球相対速度
7.8 km/s ≅ 2万8000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2031年11月12日ごろ
公転周期504 日 ≅ 1.38 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
2024 UT (2024年10月23日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月24日 02:23
 (月)10月24日 06:09
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.12 LD
(月)0.90 LD
推定直径
3 ~ 6 m
対地球相対速度
11.6 km/s ≅ 4万2000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2032年10月18日ごろ
公転周期1050 日 ≅ 2.87 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年10月23日水曜日

古い埋立地から謎の「キーキー音」— アイルランド

 
アイルランドの話題です。アイルランド中央部のオファリー県キルリン(Killurin、地図)にある古い埋立地から原因不明の「キーキー」という音(screeching noise)が聞こえ、近隣住民を悩ませていることから、地元議会が調査に乗り出す事態になっています。アイルランドに伝わる不吉な妖精バンシーの叫び声ではないかとの噂も流布しています。バンシーは人の死を叫び声で予告するとされています。

「私に連絡してきた男性は、古い埋立地から半マイルほど離れたところに住んでいて、彼の家からでもはっきりと聞こえたとのことです」(地元議員)、「それが何なのかわかりません。私には、何らかの圧力が解放されているように聞こえます」(同):
 

日向灘の地震に新説

 
「日向灘で発生するマグニチュード7クラスの地震について、専門家が、30年周期とされていたこれまでの説に対し、60年周期で発生するグループが2つあるとの新たな見解を示しました」: 
 
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2024年10月22日火曜日

10月28日は大地震の特異日?

 
読売新聞』の記事です。
 
「なぜか、10月28日は大地震の特異日のようです」とのことです:
 
記事中に例として挙げられている  4つの大地震のうち、濃尾地震(1891年)と宝永地震(1707年)はグレゴリオ暦(現在使われている太陽暦)で 10月28日に起きていますが、慶長三陸地震は旧暦(太陰太陽暦)で慶長16年10月28日(1611年12月2日)、相模・武蔵地震はユリウス暦で 10月28日(878年9月29日)の発生ですから、統一されていません。過去の大地震や被害地震のリストを調べても、10月28日が特異日というほど地震が多いという傾向は見られません。
 
このブログの過去の記事も参照してください:
 
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小惑星 2024 TK22 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2024 TK22〟が 10月15日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 10月21日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 TK22
(2024年10月21日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月15日 11:25
 (地球)10月15日 18:02
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.59 LD
(地球)0.37 LD
推定直径
3 ~ 6 m
対地球相対速度
10.7 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2025年3月11日
公転周期624 日 ≅ 1.71 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年10月21日月曜日

南極の巨大な「扉」の謎

 
東オングル島にある日本の昭和基地に近いクイーン・モード・ランド(Queen Maud Land)で見つかった巨大な扉のような氷の地形(地図)。グーグル・マップで見つかったその「扉」については様々な憶測が飛び交っています:

ニューカッスル大学の氷河学講師、ベサン・デイビス(Bethan Davies)教授は、Google Earth Pro で座標を調べた結果、「座礁してその場で溶けている氷山だ」としています。


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イースター島のジルコンがプレート・テクトニクスに疑問符

 
イースター島の火山性ジルコンを研究している地質学者が、予想外に古い 1億6500万年前のサンプルを発見。この発見は、長年信じられてきた「ベルト・コンベア」理論に疑問を投げかけるもので、マントルは考えられていたよりも静止しており、古代の物質を保存している可能性があることを示している:

記事の概略は以下のとおりです ——

ジルコンの年代測定とは: マグマが冷えると、含まれているジルコンは結晶化する。ジルコンには少量のウランが含まれており、放射性崩壊によって徐々に鉛に変化する。その変化の速さがわかっているので、残っているウランと鉛の比率から、それらのジルコンがどのくらい前に形成されたかを測定できる。

イースター島は、いくつかの死火山から成り立っている。最も古い溶岩堆積物は、火山自体よりもそれほど古くない海洋プレートの上に約 250万年前に形成された。

地質学者たちはイースター島で数百個のジルコンを採集した。驚くべきことに、250万年前のものだけでなく、さらに古い 1億6500万年前のものも発見された。どうしてこのようなことが起こり得るのだろうか?

化学分析により、ジルコンの組成はすべてのケースでほぼ同じであることが判明した。したがって、それらはすべて、今日の火山と同じ組成のマグマから生じたと考えられる。

しかし、それらの火山が 1億6500万年も活動していたはずはない。なぜなら、それらの下にあるプレートはそれほど古くないから。そうなると、ジルコンは今日の火山が形成されるずっと前に、プレート下のマントル内にある火山活動の源で発生したということになる。

イースター島の火山は、ハワイ諸島と同様の「ホットスポット火山」である。これらは、地球の深部のマントルからゆっくりと上昇するマントル・プルームから形成される。

マントル・プルームがプレートの底に近づくと、プルームの岩と周囲のマントルの岩が溶けて火山を形成する。プレートがマントル・プルームの上を移動する間、マントル・プルームは非常に長い間その場所に留まる。プレートが少し移動するたびに、マントル・プルームは新しい火山を生み出す。

地質学者たちは、イースター島の下のマントル・プルームが 1億6500 万年もの間活動していたという証拠を発見したのだろうか?
 
現在のイースター島の場所の 1億6500万年前の復元図からは、当時の地形が 1億1000万年前に南極半島の下に沈み込んでしまったことが判明した。そして、イースター島の下のマントル・プルームが、少なくとも当時から活動していた可能性があることを示している。古い時期のジルコンは古い時期のマグマの残滓で、火山噴火にともなって、より若いマグマとともに地球の深部から地表に運ばれたと考えられる。
 
古典的なベルト・コンベア理論は、マントル・プルームは定位置に留まり、周囲のすべてのものが動き続けるという観察事実とすでに矛盾をきたしていた。
 
矛盾を避けるため、プルームが非常に速く上昇するため、プレートとともに移動するマントルの影響を受けない、という説明がある。新しいプルームの物質がプレートの下に絶えず供給され、新しい火山を形成しているのだという。
 
しかし、その場合、古いプルームの断片は、古いジルコンとともに、マントルの流れによってイースター島の位置から運び去られ、現在地表にあるはずがない。プルームを取り囲むマントルが基本的にプルーム自体と同じくらい静止している場合にのみ、それらの古代の鉱物が保存された可能性があるという結論になる。
 
イースター島での古代の鉱物の発見は、地球のマントルがこれまで想定されていたよりも根本的に異なる動作をし、はるかにゆっくりと移動していることを示唆している。

——
 

小惑星 2024 UF が地球と月に接近・通過

 
10月19日から 20日にかけて、高速の小惑星〝2024 UF〟が地球と月の近くを通過したことが、NASA/JPL による 10月20日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 UF (2024年10月20日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月19日 22:34
 (月)10月20日 02:24
接近日時 誤差
(地球)± 2 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.85 LD
(月)1.28 LD
推定直径
14 ~ 31 m
対地球相対速度
21.4 km/s ≅ 7万7000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期1515 日 ≅ 4.15 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年10月19日土曜日

機械学習を用いた地震予測の精度向上

 
Nature』に掲載されている地震予測に関する論文(報告)です。著者はいずれも米国のジョージア・サザン大学の研究者です。高度な機械学習とニューラル・ネットワーク技術を駆使して地震予測の精度を向上させる取り組みについて述べています。こういう情報に触れると、少なくとも人工知能や地震予測の分野では、日本は欧米や中国に比べて遅れているとつくづく感じます:
 
以下は "Introduction" からの抜粋・テキトー訳です ——

以前の我々の研究では、ロサンゼルスに対して予測パターン・マトリックスを開発し、6つのカテゴリの 1つで最大マグニチュードの地震を予測する際に 69.14%の精度を達成した。この最​​初の成功により、重要な疑問が生じた。このレベルの予測精度は、他の地震活動が活発な地域でも再現できるだろうか?、さらに向上できるだろうか?この疑問を追究するために、我々は研究を世界的に最も地震が発生しやすい地域の 1つである北アナトリア断層に近い都市、イスタンブールにまで拡大し、91.65% の精度を達成した。これらの有望な結果を基に、我々はさらに手法を改良し、サンディエゴで 98.53% の精度を達成した。

サンディエゴとイスタンブールでの成功に勇気づけられ、我々は再びロサンゼルスを対象とし、以前達成した 69.14% の精度を上回ることができるか否かを確かめた。その結果は肯定的なものだった。我々はロサンゼルスの地震を 97.97% の精度で予測することに成功した。結果は、機械学習技術を使用して地震予測の精度を大幅に向上させる可能性を示しており、より効果的な災害への備えと対応戦略に貢献するものである。

本研究では、過去 12 年間に記録されたすべての地震を含む包括的なデータセットを利用して、さまざまな機械学習およびニューラル・ネットワーク技術を適用し、ロサンゼルスの地震を予測した。高度な特徴量エンジニアリングを通じて、以前の研究で得た重要な予測入力変数を組み込んだ特徴マトリックスを構築した。以前の研究では、深部地震パターンの特定、さまざまな予測モデルのテスト、地震周波数特性の調査など、地震予測の精度を高めるためのさまざまな戦略が提案されている。これらの基礎的な研究を基に、16 種類の機械学習およびニューラル・ネットワーク・アルゴリズムを開発して評価し、30 日間の期間内に発生する可能性のある地震の最大規模を予測するための最も効果的なモデルを決定した。

我々の得た知見は重要である。ランダム・フォレスト・モデルが最高のパフォーマンスを発揮し、97.97% の精度を達成した。この高い精度は、以前の取り組みに比べて大幅に改善されており、機械学習技術が地震予測機能を高める可能性を裏付けている。

我々の研究は、1990年から2024年までの地震予測に関する多様な研究に基づいている。

我々の研究は、地震予測に関するさまざまな研究の結果を統合することにより、ロサンゼルス地域に特化した予測モデリング手法を高度化することを目標としている。機械学習アルゴリズム、特徴抽出方法、高度なニューラル・ネットワーク・アーキテクチャを統合することで、地震予測の精度と即応性を向上させ、災害への備えと対応戦略を強化することを目指している。

——
 

十和田(火山)で火山性地震急増

 
10月17日、気象庁の常時観測火山・十和田(地図)で火山性地震が急増(22回)しました。
 
気象庁「十和田の火山観測データ」より(クリックで拡大)

十和田で火山性地震の回数が 20回を超えたのは 2023年7月6日以来です:
気象庁が 10月8日に発表した「十和田の火山活動解説資料(令和6年9月)」(PDF形式)には、「深さ 5km 前後で発生している地震は、今期間は少ない状態で経過しました。また、より浅い場所を震源とする火山性地震は観測されませんでした」、「2023年前半から十和田湖を挟む東西の基線において、基線長のわずかな伸びの変化が認められています」と書かれています。
 
十和田の最後の噴火は平安時代(西暦 915年)のことで、マグマ噴火、マグマ水蒸気噴火、泥流発生があり、火山爆発指数(VEI)は 5(非常に大規模)であったとされています。
 
 
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2024年10月18日金曜日

Wakulla Swamp Volcano: フロリダの湿原の奥にあるという伝説の活火山 (その6)

 
 
(その煙の巨大な塊は)おそらく、タラハシー(地図)の南、スマトラ(地図)とカラベル(地図)の間にある場所から発生したと思われる。この場所はテイツ・ヘル(Tate's Hell、地図)と呼ばれている。200平方マイルの荒野で、現在でも地図が作成されていない部分がある。

しばしば、フロリダの「忘れられた海岸」と呼ばれる場所にあるこの森は、1870年代に、家畜を襲ったピューマを追って 20万エーカーの森で道に迷った地元の開拓者、セベ・テイト(Cebe Tate)にちなんで、この変わった名前が付けられた。

地元の伝承によると、数日後、この 45歳の男はカラベル近くの空き地から出てきて、「私の名前はセベ・テイト。地獄から戻って来た!」とつぶやき、倒れて死んだという。

今日まで、森は呪われているという噂が絶えない。しかし、真実は伝説というよりはありふれたもので、今日ではほとんどの人が、煙は長く燃え続けた大きな火災が原因であるという説明を受け入れている。

それでも、1880 年に『タラハシー・パトリオット』紙に掲載された記事は疑問を投げかける。その記事では、最長老の地元住民が、半世紀の大部分の時期において、黒い煙を目撃していたと書かれている。

また、ワクラ郡(Wakulla County)では、大きなゴロゴロという音がよく聞こえていたと書かれている。その音は強烈で、フランク・ディングル(Frank Dingle)の一家は、ぐっすり眠っていたのに「目が覚めて家の外へ走り出た」ほどだった。

住民は、噴出は「炎のような舌を上空に高く噴き上げ、通り過ぎる雲に反射する大きな火」のようだと述べている。

また、「火山」活動は 1886年の地震で終わってしまったのではなく、単に休眠状態になっただけであり、4 年後には目撃が再開されたという主張もある。
 
——
 
(続く)
 

2024年10月17日木曜日

今夜、スーパームーン、今年最大の満月

 
今夜 20時26分、満月となります。2024年では地球から最も近い位置の満月です。月が近地点を通過後 10時間35分で満月となるため、スーパームーンに該当します:

「マグニチュード 8.2 以上の巨大地震 12 例のうち 9 例が大潮での出来事だったそうです。逆に、潮汐力と小さな規模の地震との間には明らかな相関は見られなかったといいます」、「月の満ち欠けと地震の関係性は、あくまで“可能性”の示唆であることはしっかりと把握しておきたい点です」:
 
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近畿圏中心領域大型地震 (続報-305)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 10月16日17:00 付けで「続報 No.372」(PDF形式)を出しています。
 
前回の更新情報(9月14日15:00 付け)では次のように推定されていました ——
 
11月1日±3日に地震発生の可能性。前兆変動終息推定時期は 10月13日±3日。この時期に前兆変動が終息するかを確認する必要あり。
 
今回の更新情報では以下のように推定されています ——
 
直前変動(10月3.4日)等が観測され、11月1日±2日に地震発生の可能性が考えやすい。11月1日±2日発生の可能性が正しい場合は、現在継続中の変動は 10月26.5日±1日まで継続する見込み → 最終決定は 10月27日まで困難。
 

推定日11月1日 ±2日に発生の可能性
最終前兆変動終息を観測後に発生日修正予定
推定時間帯 09:00 ±2時間 または 18:00 ±3時間
推定震央領域

続報 No.372」所載の図3参照(太線領域内=大枠推定域; 斜線領域=可能性が考えやすい推定領域; 震源域が火山近傍である可能性高い)
推定規模 主震が単発の場合:M8.0 ± 0.3;
複合地震の場合:M7.4 ± 0.3 + M7.3 ±0.3 など
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
その他 火山噴火型前兆変動が観測されたため、地震に伴い震源近傍で火山噴火の可能性も否定困難。しかし、前兆変動の出現形態は噴火型ではなく地震前兆型であり過去の噴火例と異なるので、噴火型は単に火山近傍大型地震を示している可能性が高く、噴火しない可能性の方が若干考えやすい。(2016年発生の熊本地震は火山近傍地震型極大であったが、今回は噴火型で極大を観測している。)
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2024年10月16日水曜日

小惑星 2024 TM20 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2024 TM20〟が 10月15日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 10月15日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 TM20
(2024年10月15日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月15日 08:43
 (地球)10月15日 12:42
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.89 LD
(地球)0.31 LD
推定直径
10 ~ 23 m
対地球相対速度
18.2 km/s ≅ 6万5000 km/h
初観測から地球接近まで7 日
次の地球接近2028年2月13日ごろ
公転周期577 日 ≅ 1.58 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年10月15日火曜日

エウロパ・クリッパー、木星系へ出発

 
日本時間 10月15日01時06分、NASA のエウロパ探査機エウロパ・クリッパー(Europa Clipper)が、フロリダ州にある NASA ケネディ宇宙センターから、スペースX社のファルコン・ヘビー・ロケットで打ち上げられました。木星の衛星・エウロパには、氷で覆われた表面の下に巨大な地下海があり、生命を育む条件が整っている可能性があると考えられています。
 
NASA の発表は以下のとおりです:

以下は上掲発表の主要部分の抜粋テキトー訳です ——
 
他の惑星に向かうミッションのために NASA がこれまでに建造した探査機の中で最大であるエウロパ・クリッパーは、地球外の海洋世界を研究するための NASA 初のミッションでもある。探査機は、重力アシストを利用する軌道で 29 億キロメートルを飛行する。まず 4ヶ月で火星に到着、その後 2026年に再び地球に戻って重力アシスト・フライバイを行う。2030年4月に木星の周回軌道に入り、エウロパの近くを 49回通過する。
 
ミッションの主要な目的は、エウロパに生命を維持できる条件があるかどうかを判断することである。エウロパは地球の月とほぼ同じ大きさだが、内部は月とは異なる。 1990年代の NASA のガリレオ・ミッションから得られた情報によると、エウロパ表面の氷の下には、地球のすべての海を合わせたよりも多くの水を含む巨大な塩分を含んだ海があるという強力な証拠が示されている。科学者たちはまた、エウロパの表面下に有機化合物やエネルギー源が存在する可能性があるという証拠も発見している。
 
2031年、この探査機はエウロパへの科学調査を目的とした接近飛行を開始する。エウロパ・クリッパーには、氷を貫通するレーダー、カメラ、周囲より温度が高い氷の領域や最近の水の噴出を探すための熱測定器を含む 9 つの科学機器と重力実験装置が搭載されており、エウロパの表面から 25 キロメートルまで接近する。NASA が木星に送った科学機器の中で最も高度な観測機器群として、これらの機器は連携して、この衛星の氷の殻、薄い大気、および衛星内部の深部についてさらに詳しく調査する。

木星に届く微かな太陽光でこれらの機器に電力を供給するため、エウロパ・クリッパーは NASA が惑星間ミッションに使用した中で最大の太陽電池アレイも搭載している。アレイを展開すると、探査機の端から端までの長さは 30.5 メートルになる。燃料を積んだ状態での重量は約 5900 キログラムである。
 
 ——
 
エウロパ・クリッパーがエウロパの周回軌道に入らず木星本体を周回するに留めているのは、技術的な困難さと、エウロパに落下したり衝突したりしてエウロパの環境を地球の微生物や有機物によって汚染する可能性を最小限にするためです。

太陽電池アレイの展開はうまくいったようです —— 「エウロパ・クリッパーの胴体側面にある太陽電池アレイが完全に展開しました。これは、探査機が今後の木星への旅と木星系のツアーに向けて信頼できる電源を確保したことを意味します」(英単語 "journey" と "tour" の使い分けの好例):


 
 

2024年10月14日月曜日

まったく予測不能な日本海側の地震リスク

 
ダイヤモンド・オンライン』の記事です。「日本海東縁ひずみ集中帯」と「新潟ー神戸ひずみ集中帯」の地震リスクについて書かれています。

▼「日本海側の防災対策が十分でなかった理由の1つに、太平洋側のように地震の発生場所とメカニズムに関する明確なモデルがなかった点が挙げられる」、▼「太平洋側のプレート沈み込みのように繰り返し発生する規則性がなく、日本海の海底地震はいつどこで起きるかの予測が全くといってよいほど不可能である」、▼「政府の地震調査委員会でも日本海の海底活断層の「長期評価」は進んでおらず、その多くは「全国地震動予測地図」に反映されていない」:
 

なぜ発生確率の低い地域ばかりで大地震が起こるのか?

 
『南海トラフ地震の真実』(東京新聞刊)で数々の賞を受賞した東京新聞の小沢慧一記者へのインタビュー記事です。
 
▼「南海トラフだけに適用されている予測モデルは、『時間予測モデル』と呼ばれるもので(中略)非常にあやふやなデータをもとに『時間予測モデル』がつくられており、それが南海トラフ地震の地震発生確率 70~80% の根拠となっている」、▼「防災関係者は、高確率(70〜80%)でなくなると、国民の防災意識が低下したり、予算が削られると考え、低確率(20%)の公表を渋りました」、▼「海外では、アメリカの連邦緊急事態管理局(FEMA)、イタリアの市民保護局など、防災を専門とした省庁があります。日本には、各省庁に防災を担う部署がありますが、縦割り行政の弊害があり連携が不十分」:
 
記事中の図 1 は、政府地震調査研究推進本部が出した「全国地震動予測地図」の上に、1979年以降10人以上の死者を出した地震の震央を書き加えたものですが、地図は震度6弱以上の揺れに襲われる確率を示したもので、必ずしも震源地となる確率を示したものではない点に留意する必要があります。